エナジードリンクに精力向上効果？エナジードリンク5選！

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エナジードリンクに精力向上効果？エナジードリンク5選！

効果効能

公開日：2019/01/31
更新日：2022/02/09

レッドブルやモンスターエナジー。コンビニに行けば様々な種類のエナジードリンクを購入することができます。頭をスッキリさせる効果や眠気防止効果を感じたことがある方は少なくないでしょう。同時に精力アップに効果があるのだろうか？と思ったことはありませんでしたか？そこで今回は市販のエナジードリンクに精力向上効果があるのか徹底的にお調べしました。

記者 WRITER
松塚早苗（栄養士）

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エナジードリンクはコンビニで手軽に購入できることから、精力向上のために飲んでいる方もいらっしゃるかもしれません。30年以上前の海外で、初めてエナジードリンクというカテゴリが生まれたようです。

今回は、エナジードリンクに精力向上効果はあるのか、配合されている成分や含有量から検証します。

エナジードリンクに精力向上効果はある？

エナジードリンクのネーミングや刺激的な外観から、「栄養ドリンク以上に精力が付いてエネルギッシュになれそうだ！」というイメージを持つことでしょう。最初に抑えておきたいのは、エナジードリンクは栄養ドリンクとは違う、ということです。エナジードリンクはあくまでも「清涼飲料水（炭酸飲料）」です。

エナジードリンクには精力が高まりそうなビタミン類やカフェイン、アルギニン、高麗人参などが入っていますよね。しかし、たとえ精力の向上に効果がある成分を配合しても、エナジードリンクはなんらかの効能効果を謳うことはできません。

また、エナジードリンクは食品の1種なので配合量を明記する必要がなく、たとえ微量であっても配合成分として表記できます。含有量が少なければ、精力の向上を期待するのは難しいところです。

一方の栄養ドリンクは「医薬品または医薬部外品」なので、効能効果を謳うことができます。その代わり、配合量などの表示義務があるので、消費者は明確に含有量を把握できるわけです。

いずれにせよ、エナジードリンクに精力の向上効果があるかどうかは、配合されている成分と成分の量をしっかりと確認しなければなんともいえません。

エナジードリンクに含まれる精力向上成分

エナジードリンクに含まれる成分の中で、精力向上効果が期待できる成分や栄養素を紹介します。

アルギニン

アルギニンはアミノ酸の1種で、血管拡張作用や血流増進作用などを持っています。

イノシシの実験では、アルギニンを摂取することで精液の量や精子の活動量、密度の向上が見られました。また、ヒトが1日にアルギニンを4,000～6,000mg 摂取した場合、勃起力が強くなるという研究結果もあり、精力の向上に効果がある成分です。

記事：アルギニンがもたらす10の健康効果

カフェイン＆ガラナ

カフェインには、目が覚める覚醒作用や集中力、記憶力を高める働きがあります。

カフェインの効果は5～8時間ほど継続しますが、喫煙者はこの半分ぐらいで効果が薄れると言われています。カフェイン入り飲料とEDの関連性を調べた研究結果によると、1日にカフェインを170～375mg（コーヒー2〜3杯に相当）摂取している人は、EDの割合を減らしたとのこと。ただし、カフェインの摂取量と血行に関する関係性は見出せませんでした。

ガラナはアマゾン川流域を原産とする植物です。ガラナの種はカフェインを含んでいることから、効能はほぼカフェインと同様と考えられています。先住民の間では古くから薬用や滋養強壮、興奮作用を期待して男女問わず飲まれてきました^[1]。

記事：カフェインと勃起力の関係性
記事：ガラナの５つの健康効果と副作用

高麗人参

高麗人参は、中国から朝鮮半島が原産と言われる生薬です。古くから強壮剤として使われており、疲労回復効果が期待されています。

ヒトに対しての試験からは、疲労改善、中性脂肪の低下、HDLコレステロール（善玉コレステロール）の増加、アルツハイマーへの有効性、がんの発症率の低下などが認められています。さらに注目すべきなのは、EDや早漏の改善が認められた点です。

しかし、長期間摂取すると、不眠症や頭痛、動悸などの症状を起こす危険があるとされています。血糖低下作用があるため、糖尿病や低血糖症などを抱えている方は使用を避けてください^[2]。

記事：高麗人参と精力の関係性！期待できる効果まとめ

ビタミンB群

ビタミンB群とは、ビタミンB1、B2、B6、B12、ナイアシン、葉酸、ビオチン、パントテン酸の8種の総称です。糖質や脂質、タンパク質の代謝が行なわれる際に補酵素として働きます。

互いに関与しながら働くため、できればすべてを同時に摂取するのが望ましいのですが、エナジードリンクにすべてが入っていることは珍しいです。よく配合されているものとして、ビタミンB2、B6、B12、ナイアシンが挙げられます。

L-カルニチン

L-カルニチンはアミノ酸の1種で、脂肪の代謝に欠かせません。L-カルニチンを摂取することで、狭心症や動機息切れなどに有効なことが確認されています。また、運動前の選手に4g摂取させた試験では、走力テスト結果が向上しました。

さらに、男性の不妊症の改善にも有効な成分です。しかし、過剰摂取による吐き気や胃炎、下痢、頭痛などが判明しており、安全上限量は1日に2,000mgとされています^[3]。

記事：カルニチンの効果と副作用

精力向上？エナジードリンクランキング

コンビニなどで購入できるエナジードリンクを飲むと、はたして精力は向上するのでしょうか？

そのためには、精力アップに重要な成分の「アルギニン」の配合量を知ることが大切です。また、ほとんどのエナジードリンクにはシャキッと感が出る「カフェイン」も含まれています。

今回は、メジャーなエナジードリンク5社をピックアップし、この2つの成分が『エナジードリンク1本当たり』にどのくらい含まれているのかを調べ、1～5位までランク付けしました。

それぞれのエナジードリンクに含まれる、特徴的な成分なども見ていきましょう。※一缶当たりの成分量を算出しています。

1位：モンスターエナジー

総合点数：43.5点
アルギニン：443.75mg
カフェイン：142mg

モンスターエナジーは355ml容量のボトル缶が定番ですが、150ml容量の小さめボトル缶や、ゼロカロリー、ゼロシュガー、果汁入りなど、いくつもの種類があります。

今回の調査では、2012年から販売されている、黒地に緑のMが印象的な定番ブランド「モンスターエナジー（355ml）」の成分を元に、総合点数をはじき出しました。

調査の結果、各社が販売するエナジードリンクの中では、アルギニンもカフェインも断トツに多く含まれていることがわかりました。

ほかの特徴成分として、ビタミンB群の一部（ビタミンB2、ナイアシン、ビタミンB6、ビタミンB12）、カルニチン、高麗人参エキスなどが入っています。1本飲んだ際のカロリーは178kcalと高めです。

カフェインの量が多いので、「眠気が覚めて仕事がはかどる」「やる気が出たような感覚になる」、という口コミが多く見られます。また、「高麗人参エキスのおかげなのか、体が熱くなった」という女性の声も。

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2位：レッドブル

総合点数：27.0点
アルギニン：300mg
カフェイン：80mg

オーストリアでエナジードリンクの先駆けとして販売されてから、30年以上の歴史を持つレッドブル。

日本では250mlと185mlをコンビニでよく見かけます。定番のほか、ノンシュガータイプやオーガニックレモン果汁入りなどがあります。

今回の調査では、定番の250mlの成分を元に総合点数をはじき出しました。

その結果、アルギニン量は1位のモンスターエナジーの約70％、カフェインは約56％含有することがわかりました。

エナジードリンクの容量が違うため、それぞれ100ml当たりで換算して比較したところ、アルギニン量は96％、カフェインは80％相当でした。

レッドブルはカフェインの多さを謳っていますが、1位のモンスターエナジーほどではないことが判明しました。

その他、レッドブルに含まれる特徴的な栄養素はビタミンB群で、中でもビタミンB6は1位のモンスターエナジーの約2.4倍含有しています。

オーストリアとスイスの間にあるアルプスの湧水や、テンサイ（砂糖ダイコン）から作られた砂糖やぶどう糖を使用しているのも特徴です。

アルギニンやビタミンB群、カフェイン、エネルギー源となる血糖値をすみやかに上昇させるぶどう糖との相乗効果で、疲労回復や眠気覚ましが期待できるエナジードリンクです。

「勉強やスポーツ前に飲むと、元気が出る」「眠い時に飲むとシャキッとする」という口コミも見られました。1本飲んだ際のカロリーは115kcalです。

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3位：ミラクルエナジー

https://www.sangaria.co.jp/products/supplement/miracle-energy-v/

総合点数：19.6点
アルギニン：325mg
カフェイン：22mg

ミラクルエナジーは250ml缶のみ販売されています。コンビニよりも自動販売機やスーパーで見かけます。

調査結果からは、1本当たり、100ml当たりのどちらの基準でも、もっともカフェイン量が少ないことがわかりました。アルギニン量は2位のレッドブルをやや上回っています。

ほかの成分で注目したいのは、食品由来の天然タウリンが配合されている点。合成タウリンよりも安全性が高いと言われています。肝臓の働きをサポートすることから、科学的な実証はされていないものの、疲労回復が期待される成分です。

また、ミラクルエナジーには、ぶどう糖よりもさらに甘味が強い果糖ぶどう糖液糖、L-カルニチン、ビタミンB群も含まれています。1本飲んだ際のカロリーは、145kcalです。

味は、「ややビタミン臭がするものの、甘くて飲みやすい」「レッドブルと似ている」という口コミが見られました。ミラクルエナジーの価格は他社のエナジードリンクの半分以下、と安いのも特徴です。

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4位：RAIZIN

https://brand.taisho.co.jp/raizin/

総合点数：7.5点
アルギニン：0mg
カフェイン：49.95mg

大正製薬が販売するRAIZIN（ライジン）の容量は185mlがメインです。定番のほかにもカロリーゼロや植物アロマの風味などがあり、いずれもショウガ抽出物が配合されています。定番を調査した結果、リニューアル後の成分含有量は公開されていなかったため、旧バージョンのカフェイン量を元に、総合点数をはじき出しました。

旧バージョンのカフェイン量は、1本当たりではモンスターエナジーに次いで2番目に多く、100ml当たりでは3番目に高いと推測されます。新・旧いずれもアルギニンはまったく含まれていません。ほかの特徴的成分としては、香辛料とチャ抽出物です。どんな香辛料かは不明ですが、体を温める効果を期待しての配合と思われます。

また、お茶に含まれるカテキンは血圧や血糖値の上昇抑制機能、脂肪分解促進、抗がん、消臭など、多くの機能を持っている成分で、製品の酸化防止にも使われます。あくまでも成分の機能であり、RAIZINの効果ではありません。

味はジンジャーの強い辛みを感じるので、刺激感が好きな人におすすめです。1本飲んだ際のカロリーは約80kcalとかなり低めになっています。

大正製薬ライジンドライ(RAIZIN DRY)185ml×30缶

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大正製薬

5位：ビターエナジー

https://www.suntory.co.jp/water/tennensui/peaker/index.html

総合点数：6.7点
アルギニン：0mg
カフェイン：45mg

サントリーが手掛けるビターエナジーは、5商品の中で容量がもっとも多い375mlです。

アルギニンは入っておらず、1本当たりおよび100ml当たりのカフェイン量は4位でした。ナチュラルミネラルウォーターを使用し、クエン酸やグレープフルーツ果汁、生姜、ホップなどを配合しています。

さらに、グアユサというカフェイン含有茶葉を使用しているため、シャキッと感がより高まる可能性も。

味は、ジンジャーやグレープフルーツ、ホップからくるのか、苦味があるものの飲みやすく、ミントの香料が鼻に抜ける爽快感があります。1本飲んだ際のカロリーは約124kcalです。

サントリー南アルプスピーカービターエナジー 375ml×24本

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天然水

比較対象：レッドドラゴン

1缶当たり、もっとも多くアルギニンとカフェイン量を含んでいた『モンスターエナジー』と、精力剤サプリとして販売されている『レッドドラゴン』とを比較してみます。配合量にどのような違いがあるのか数値で確認してみましょう。

※レッドドラゴンは液体ではなく粉末タイプなので、比較するベースはエナジードリンク1本とレッドドラゴン1包（1日分）とします。

	モンスターエナジーの配合量	レッドドラゴンの配合量
アルギニン	443.75mg	2000mg
カフェイン	14mg	0

精力剤のレッドドラゴンに含まれるアルギニン量は、エナジードリンクのモンスターエナジーの約4.5倍でした。それに対して、カフェインは0。

つまり、脳を興奮させるカフェインに頼るのではなく、血管拡張作用や血流増進作用、精液の質の向上に役立つアルギニンに精力の元を見出しているわけです。

レッドドラゴンには、16種類のアミノ酸や、鉄、亜鉛、マグネシウムなどのミネラルのほか、ビタミンC・E・B1などもバランスよく含まれているので、単体で摂取するよりも格段に高い結果が得られることが実証されています。

【体験レポ】継続率94％の精力剤レッドドラゴンを試してみた

エナジードリンクで精力向上は難しい

エナジードリンクを本当の精力剤サプリと比較してみると、やはり清涼飲料水の域を超えることはなく、有効な成分量は圧倒的に少ないことが浮き彫りに…。

口コミでも精力が向上した、という声を見かけることはありませんでした。エナジードリンクは男性機能からみた精力を高める効果は低いと言わざるを得ません。眠気覚ましやリフレッシュしたいときに飲むのがよさそうです。

精力向上に必要だけどエナジードリンクに含まれていない成分

エナジードリンクには入っていないものの、精力の向上に必要な成分として、亜鉛やシトルリン、ピクノジェノールなどが挙げられます。それぞれの特徴を見てみましょう。

亜鉛

亜鉛は、細胞の生まれ変わりや免疫システムの維持に欠かせないミネラルです。正常な味覚や嗅覚を維持するほか、皮膚や粘膜の健康を守ります。男性の精力面への影響としては、男性ホルモンを増加させる働きがあるため、精子の質の向上や性欲を高めるのに有益です。さらには、早漏を改善する効果も期待されています。

成人男性における亜鉛の必要量は8mg、摂取推奨量は1日に10mgです。牡蠣やレバー、うなぎなどに多く含まれていますが、日頃からアルコールを多く飲んでいる人や甘いものや加工食品ばかり食べている人は、亜鉛が不足することがあります。

また、亜鉛は体内に蓄積できないため、食事から常時摂る必要があります。サプリメントで亜鉛を補給する際は食事の内容を振り返り、1日の耐容上限量（40～45mg）を超えないように心がけましょう。

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シトルリン

精力向上に欠かせないシトルリンもアミノ酸の1種です。一酸化窒素を発生させることで、酸素を効率的に利用させる働きを持っています。そのことにより血管拡張や血流が増進するため、力強い勃起力につながります。また、シトルリンを摂ることでアルギニン量が増加し、より一酸化窒素を発生させることがわかっています。

疲労物質であるアンモニアを除去する働きもあるため、精力増進効果も期待できます。ほかにも、高血圧の改善や運動パフォーマンスの向上、むくみや冷えの解消なども見込める成分です。

シトルリンはスイカから発見されたこともあり、スイカ100g中には約180mgのシトルリンが含まれています。ウリ科の食品に多く含まれているのが特徴ですが、2番目に多い食品のメロン100gには約50mgしか含まれていません。

精力を向上させるには1日に800mgは摂りたいところですが、食品から摂取するのは現実的に難しいため、サプリメントを活用するとよいでしょう。

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ピクノジェノール®

ピクノジェノールとは、フランス海岸の松の木の樹液から抽出された成分です。正確には製品名なのでピクノジェノール®と表記します。ピクノジェノール®には、強い抗酸化力と末梢血管を拡張させる作用があります。血流がよくなることで筋肉に豊富な酸素を届けられるため、運動パフォーマンスを高めることができます。ほかにも、コレステロール値を正常にし、記憶力や集中力を高める効果があります。

精力向上に直結する働きとして、血管拡張作用による勃起力の向上がありますが、アルギニンやシトルリンと一緒に摂ることにより、より効果が高まることがわかっています。