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【最強の筋トレ食】さつまいもが筋肉に良い12個の理由とは!?
公開日:2023/07/19
更新日:2023/07/31
肌寒くなると無性に食べたくなる『さつまいも』。
実はさつまいもが最強の筋トレ食だってご存知ですか?
今回は研究データをもとに、さつまいもが筋トレに与えるポジティブな影響を徹底的に解説します!
Contents [目次を開く]
- 1. さつまいもの栄養素を分析
- 2. さつまいもが筋トレに効果的な12個の理由
- 1.エネルギー代謝促進によるトレーニング効率向上
- 2.筋肉を動かすエネルギー源となる
- 3.効率的な疲労回復の実現
- 4.筋肉痛の緩和
- 5.筋肉量の維持
- 6.骨を頑丈に保つ
- 7.血流促進によるリカバリー
- 8.体脂肪を調整してボディメイクをサポート
- 9.美肌効果による魅力の向上
- 10.メンタルのケアによるモチベーションの維持
- 11.睡眠の質を高め回復力を向上させる
- 12.筋肥大に重要なテストステロン量を維持させる
- 3. さつまいもの正しい食べ方3選
- 1.調理法は”干し”を選ぶ
- 2.1日あたり150gを意識
- 3.筋トレの2~3時間前に食べる
- 4. さつまいもは最強の筋トレ食!今日から取り入れよう
さつまいもの栄養素を分析
まずはさつまいもにどのような栄養素が含まれているか、栄養素を詳しくみていきましょう。
※生さつまいも100gあたりの含有量[1]
- ビタミンE・・・1.6mg
- ビタミンB1・・・0.11mg
- ビタミンB2・・・0.03mg
- ビタミンB6・・・0.28mg
- 葉酸・・・49μg
- ナイアシン・・・0.8mg
- パントテン酸・・・0.96mg
- ビタミンC・・・29mg
- カリウム・・・470mg
- カルシウム・・・40mg
- マグネシウム・・・25mg
- リン・・・46mg
- 亜鉛・・・0.2mg
最も多く含まれる栄養素はカリウム。
体内の浸透圧を調節する成分であり、むくみ対策に最適な栄養素としても有名ですね。
そのほか、さつまいもにはビタミンB群やビタミンE、美容成分として知られるビタミンCも含まれています。
様々なサプリメントに用いられるパントテン酸や葉酸、マグネシウムも注目成分です。
さらに精神的な効果も期待されるナイアシンや、男性向けサプリメントで度々用いられる亜鉛も気になります。
このように、さつまいもにはサプリメントに使われるような有用成分が豊富に含まれているのです。
さつまいもが筋トレに効果的な12個の理由
さつまいもにはカリウムやビタミン類など、聞き馴染みのある有名な栄養素が豊富に含まれています。
中には健康補助食品としてサプリメントに含まれる栄養素もあり、筋トレに関係する成分も充実している食べ物です。
さらに筋トレだけではなく、肌質や精神面にはたらきかける成分も!
それではここから、さつまいもが筋トレに与える影響と効果的な理由12個を詳しくご紹介します。
1.エネルギー代謝促進によるトレーニング効率向上
さつまいもを食べるとエネルギー代謝が促進され、トレーニング効率の向上が期待できます。
どれだけ優れたプロテインを摂取しても、たんぱく質などの栄養を全身に上手く運び、そして代謝できなければ、筋トレ効果も得られずトレーニング効率も低下してしまうのです。
エネルギー代謝の促進が期待できる成分は、ビタミンB1とパントテン酸。
まずは、ビタミンB1を深堀りしていきましょう。
ビタミンB1は、摂取した糖質を体内システムによってエネルギー源に変える際に必要な成分。
エネルギー源にならず余ってしまった糖質や脂肪は、体内にそのまま蓄えられてしまうため、ビタミンB1のエネルギー代謝作用は非常に重要です。
ビタミンB1が不足すると、肥満等の原因になってしまいます。
アメリカの医療センターが行った研究では、肥満者とビタミンB1の関係性を調査した結果、肥満手術を希望する肥満患者のうち15.5~29%にチアミン(ビタミンB1)欠乏症が確認されました。[2]
また、アメリカで400人を対象に2013年から2015年にかけて行われた別の実験では、対象者の16.5%に当たる人々にビタミンB1欠乏症が確認されています。[3]
ビタミンB1と同じく、エネルギー代謝を補助するのがパントテン酸。
メタボリックシンドロームとパントテン酸の相関関係を調査した研究では、成人男性を対象にパントテン酸90mg/日またはL-カルニチン375mg/日などを4週間摂取させました。
その結果、パントテン酸を服用したグループはへそ周りが有意に低下。
中には、体脂肪率や中性脂肪の数値に著しい改善が確認された男性もいました。[4]
つまりビタミンB1とパントテン酸には明らかなエネルギー代謝の促進効果があり、体内の循環に深く関わっているのです。
2.筋肉を動かすエネルギー源となる
筋トレにおいては筋肉を動かす行為がもっとも重要ですが、そのためにはさつまいもに含まれるリンが役立ちます。
筋肉を動かすには、エネルギー源となるATP(アデノシン三リン酸)が必要です。
筋収縮はATPの分解によって発生するエネルギーを利用して行われます。
ATPは、アデニンやリボースなど3つのリン酸で構成される高エネルギー性の化合物。
主に3つの再合成方法が存在し、それぞれ筋収縮への作用も異なります。
- ATP-PCr系・・・骨格筋に貯蔵されている
- 解糖系・・・摂取した糖質から産生される
- 有酸素系・・・内臓脂肪や皮下脂肪など脂肪組織の分解によって産生される
ATP-PCr系は体内に貯蔵されているエネルギー源ですが、量が非常に少なく、最大限に使用したとしても7~8秒程度しか運動を継続できません。[5]
解糖系は、さつまいもなどの食べ物からATPを再合成する方法。
解糖系の反応が高まると、トレーニーの多くが経験している”乳酸が溜まってきた状態”に突入します。
マウスを使った実験ではありますが、食事からのリン摂取量が不足するとATP合成が約50%も減少すると判明しました。[6]
つまり筋肉を常にスムーズに動かしてトレーニングを継続するには、さつまいもなどの食べ物からリンを意識的に摂取する必要があるのです。
3.効率的な疲労回復の実現
さつまいもには、筋トレで蓄積した疲労感を効率的に回復する作用が期待できます。
疲労回復を実現するのはビタミンB1です。
私たちの身体は、摂取した糖質から産生されるエネルギーをもとに稼働しています。
エネルギー産生が滞ると、筋トレや日常生活の疲労感が上手く回復できなくなり、次第に蓄積して疲れやダルさを感じてしまうのです。
ビタミンB1には、こうしたエネルギー産生を促進する働きがあります。
1991年、カリフォルニア大学ではビタミンB1が人体に与える影響を調査しました。
この研究ではチアミン(ビタミンB1)欠乏症の高齢女性80名を対象に、10mg/日のビタミンB1を摂取させています。
その結果、食欲やエネルギー摂取量、体重など健康状態が大幅に改善され、疲労軽減効果が確認されました。[7]
睡眠パターンや睡眠障害、うつ病など、精神的な作用へのはたらきかけも期待できる結果です。
さらにビタミンB1は、全身の倦怠感を改善する有効性も確認されています。
イタリアの病院では、倦怠感や疲労感などの症状が発生する病気として知られる潰瘍性大腸炎とクローン病患者を対象に、600mg~1,500mg/日のビタミンB1を4カ月間摂取させました。
結果として約80%の患者に完全な疲労回復効果が確認され、残り20%の患者にも有意な数値の変動が示されています。[8]
このようにビタミンB1は、様々な状況下での疲労回復効果が期待できる成分です。
筋トレで溜まった疲労感へのアプローチも期待でき、効率的に体調を回復させられます。
4.筋肉痛の緩和
さつまいもに含まれるビタミンB2は、筋肉痛の緩和効果が期待できる成分です。
筋トレ後に訪れる筋肉痛はトレーニーにとって嬉しい反面、トレーニングの質低下が懸念されます。
こうした疲労や筋肉痛を緩和し、毎日最大限のパフォーマンスができるようサポートしてくれるのがビタミンB2です。
2016年、アメリカではリボフラビン(ビタミンB2)と運動に関連した筋肉痛との相関関係を調査しました。
この研究では161kmのウルトラマラソンに参加する32名を対象に、レース開始前と90km到着時点で100mgのリボフラビンもしくはプラセボ(偽薬)を摂取させています。
その結果、リボフラビンを摂取したグループのほうが、レース中およびレース直後の筋肉痛が有意に低い結果となりました。
さらに、ウルトラマラソン完走から3日目と5日目に短距離走分析を行ったところ、リボフラビン摂取グループに有意なタイムが確認されています。[9]
つまり長時間運動の前後にビタミンB2を摂取すると、筋肉痛が軽減するだけではなく、疲労感の早期回復も期待できるのです。
実験に用いられたマラソンなど有酸素運動の最中に使われるエネルギー源は、主に脂肪から産生されるもの。
ビタミンB2は脂肪から産生されるエネルギー代謝をサポートする成分のため、筋トレの前後に積極的に取り入れたい成分です。
5.筋肉量の維持
さつまいもに含まれるカリウムは、筋肉量の維持が期待できる成分です。
筋トレで鍛えた筋肉をいつまでも魅力的に保つのに役立ちます。
アメリカの研究センターでは、筋肉量とカリウムの体内濃度に関する相関関係が調査されました。
65歳以上の男女384名を対象に、尿中カリウムと筋肉の増減を確認する実験です。
3年間にわたって調査した結果、カリウムを多く摂取したグループでは、男女ともに筋肉量の有意な維持が確認されました。[10]
この研究では、カリウムが脂肪細胞ではなく除脂肪体重(LBM)にはたらきかけた可能性も示唆しています。
脂肪を減らして割合としての筋肉量増加ではなく、筋肉や骨などが物理的に増加した可能性です。
しかし、カリウムと筋力低下の関係性についてはまだまだ研究段階。
低カリウムにより筋力が低下する事実は確認されていますが、そのメカニズムは未だ解明されていません。[11]
ただしカリウムの減少が筋力低下に繋がる事実は証明されているので、トレーニーならカリウムは積極的に摂取したい栄養素です。
6.骨を頑丈に保つ
美容成分として周知されているビタミンCですが、実は骨を強固に保つ役割も担っています。
骨を構成しているのは、コラーゲンと非コラーゲン性のタンパク質。
約90%がコラーゲン性であり、コラーゲンの産生にはビタミンCが不可欠です。[12]
アメリカのタフツ大学では1948年から行われてきた研究を分析し、骨密度とビタミンCの相関関係を調査しました。
その結果、ビタミンC摂取量が多い人ほど大腿部の骨密度が高くなる傾向が判明。[13]
参加者の中には、骨量の減少が抑制された事例も確認されました。
また、お茶の水女子大学が行った実験では、対象はモルモットですが、ビタミンCと軟骨の有意な相関関係が確認されています。[14]
有酸素運動はもちろん、高負荷なトレーニングを行う上で骨の強度は非常に重要です。
肉体の根本を担う骨の強度は、その上に存在する筋肉の質や大きさにも影響を与えるため、ビタミンCはトレーニーにとって必要不可欠な栄養素といえます。
7.血流促進によるリカバリー
さつまいもに含まれるカルシウムやビタミンEは血流を促進し、リカバリーのスピードを早めます。
血流促進において重要になるのが、血液そのものの質と血管の健康状態。
血液そのものに働きかけるのはビタミンEです。
ビタミンEには強い抗酸化作用があり、血液内に存在する様々な成分の酸化を防いで正常な状態を保ってくれます。
マレーシアの大学では、健康な男性36名を対象にビタミンCを80~320mg/日摂取させたところ、ドロドロ血液が要因で発症する動脈硬化に関するスコアの大幅な改善を確認しました。[15]
またアメリカの病院が行った研究では、ビタミンEの摂取により心臓発作や静脈血栓塞栓症の原因となる血栓も軽減される可能性が示されています。[16]
この研究では45歳以上の女性39,876名を対象としており、ビタミンEを摂取した場合、10年後の血栓発症リスクが20%以上も少ないと判明しました。
そして、さつまいもに含まれるカルシウムは血管の健康状態に作用します。
数十年にもわたって、日本人に不足しているとされる栄養素の代表格です。
カルシウムは血圧のコントロールに役立つ成分であり、不足するとカルシウム・パラドックスが発生します。
体内のカルシウムが少なくなると骨に蓄積されたカルシウムが取り出され、血中のカルシウム濃度が上昇。[17]
血中濃度が上昇すると、血管壁が収縮し血流が悪くなります。[18]
血流が悪化すると必要な栄養素が体内に行き渡らなくなり、筋肥大はもちろん疲労回復も遅れてしまうのです。
そのため筋トレを頻繁に行うトレーニーには、カルシウム及びビタミンEが重要な栄養素だといえます。
8.体脂肪を調整してボディメイクをサポート
ビタミンB群の一つであるナイアシンには、体脂肪調整によるボディメイクサポートが期待できます。
ナイアシンは酵素の働きをサポートする”補酵素”であり、脂質や糖質、タンパク質の三大栄養素からエネルギーを産生する際に必要とされる成分。
摂取により、中性脂肪や悪玉コレストロールの減少が確認されています。
アメリカの大学では高脂血症患者または冠状動脈疾患患者を対象に、約2g/日のナイアシン(ニコチン酸)を摂取させました。
その結果、体脂肪の大部分であるトリグリセリドが20~50%減少。
動脈硬化や心筋梗塞を発症させる悪玉コレストロールにいたっては、5~25%減少しました。[19][20]
これらの結果は、ナイアシンが脂肪代謝や動脈硬化予防に深く関わっている様子を示しています。
ナイアシンが不足すると体内の代謝が滞り、脂肪をため込みやすい身体に…。
筋トレで筋肉を肥大化もしくはシェイプしても、脂肪が乗ったボディは魅力的ではありません。
そのためナイアシンもトレーニーにとって必要な栄養素といえます。
9.美肌効果による魅力の向上
さつまいもに含まれるナイアシン(ニコチン酸アミド)は、美肌効果による魅力の向上が期待できる成分です。
肌は太陽光に含まれる紫外線等で刺激を受けると、シミの原因となるメラニンを作り出します。
通常であればターンオーバーによって垢とともに剝がれ落ちるのですが、メラニンが過剰に作られると追いつけません。
メラニンの過剰分泌は、年齢やダメージの蓄積などでメラニンを作る色素細胞(メラノサイト)が刺激されると発生します。
ナイアシンはメラニンの過剰生成をブロックしたり、紫外線そのものをカットする作用がある成分です。
またメラニンが肌に沈着し、シミとなって内部に残る現象も防いでくれます。[21]
さらに、紫外線のカットによるDNA修復を強化し、皮膚がんなどのリスクも低下させる事実が判明しました。
シドニー大学などが皮膚がん患者386名を対象に行った研究では、ナイアシン1,000mg/日を12カ月摂取させたところ、新たな皮膚がんの発生率がプラセボ群よりも23%も減少したと報告しています。[22]
そのほか、ナイアシンにはコラーゲンの生成をサポートするはたらきもあり、シワの改善・防止にも効果的です。
2018年には”シワ改善有効成分”として厚生労働省に承認されました。[23]
このように、ナイアシンには美肌に関する様々な作用が備わっています。
身体をどれだけ大きくしても、肌がボロボロであれば魅力的ではありません。
トレーニーとして肌質も整えるためにはナイアシンの摂取が必要です。
10.メンタルのケアによるモチベーションの維持
さつまいもを食べるとメンタルの改善やケアも期待できます。
葉酸とビタミンB6は、メンタルをケアして筋トレのモチベーションを維持してくれる成分です。
トレーニーにとって日々の追い込みはもちろん、食事管理もまたメンタルを削る行為。
気分が浮き沈みし、うつ病のような症状を感じるトレーニーも珍しくありません。
さつまいもに含まれる葉酸は、うつ症状との関連性が報告されています。
アメリカの南フロリダ大学とカンザス大学の共同研究によって、うつ病を発症している患者とうつ病を発症していない人を比較した際、血中の葉酸濃度に違いが確認されました。[24]
さらに、さつまいもには気分の調節をサポートし、精神症状の緩和が期待できるビタミンB6も含まれています。
アメリカのタフツ大学では、高齢者869名を対象に血中のビタミンB6濃度と抗うつ症状の相関関係を調査しました。
その結果、血中のビタミンB6濃度が低い(20nmol/L未満)とうつ病発症リスクが約2倍になる可能性が判明。[25]
また、タフツ大学とマサチューセッツ大学が5~7年間にわたって実施した共同研究でも、ビタミンB6とうつ病発祥の関連性が報告されています。[26]
そのためさつまいもによる葉酸及びビタミンB6の摂取は、筋トレで疲弊しやすいメンタルサポートが期待でき、モチベーション維持も可能になると評価できるでしょう。
11.睡眠の質を高め回復力を向上させる
マグネシウムには睡眠の質を高め、回復力を向上させるはたらきがあります。
マグネシウムは睡眠に関わるホルモンの分泌をコントロールする成分です。
良質な睡眠時間が確保できるだけではなく、寝つきや目覚めの良さも改善してくれます。
イランで高齢者46名を対象に行なわれた実験では、500mg/日のマグネシウムを8週間投与したところISIスコア(不眠重症度指数)の改善が報告されました。[27]
睡眠効率や睡眠時間、早朝の目覚めに関する不眠症状など、睡眠に関する様々な数値の向上が確認されています。
また、カナダの大学が3か国の高齢者151人を対象に行った実験では、入眠潜時が17.36分短くなる様子も示されました。[28]
マグネシウムによる睡眠状態の改善は、健康維持だけではなく筋トレにも有益といえます。
体内では日々アナボリック(筋肉の合成)とカタボリック(筋肉の分解)が行われており、筋肉の合成を促進するのがアナボリックホルモンです。
アナボリックステロイドと呼ばれる薬剤が存在する程トレーニーが求めるホルモンですが、実はアナボリックホルモンは良質な睡眠時でも分泌が促されます。
トレーニング内容と同様に睡眠の質にもこだわり、より魅力的なボディを目指しましょう。
12.筋肥大に重要なテストステロン量を維持させる
亜鉛には、筋肥大に重要なテストステロンの分泌量を維持するはたらきがあります。
テストステロンはタンパク質を合成し、骨格・筋肉の形成やカタボリック(筋肉の分解)を抑制する作用もある男性ホルモンです。
アメリカのウェイン州立大学では、20~80歳の男性40名を対象に亜鉛とテストステロンレベルの調査を行いました。
3~6か月にわたって亜鉛サプリを摂取させたところ、テストステロンの体内分泌量が飛躍的に向上したと報告しています。[29]
さらに、アメリカのデューク大学病院による実験では、亜鉛の摂取量が少ない男性は多い男性に比べてテストステロン量が少ない事実も判明しました。[30]
つまり、亜鉛の摂取量とテストステロンには明らかな相関関係が示されたのです。
テストステロンは筋肉の成長や形成には欠かせない成分であり、トレーニーにとって非常に重要な栄養素の一つ。
しかしテストステロンは生活習慣はもちろん、男性の場合は20代をピークに分泌量が低下します。[31]
そのため、亜鉛を含むさつまいもなど食べ物から意識的に摂取していかなければなりません。
さつまいもの正しい食べ方3選
さつまいもは栄養面で優れた食べ物であり、特に筋トレを行うトレーニーにとって魅力的な食材だと判明しました。
そこで気になるのは食べ方です。
さつまいもには、焼く・干す・煮るなど様々な食べ方が存在します。
そこでここからは、さつまいもの栄養素を効率的に摂取する正しい食べ方3選をご紹介しましょう!
1.調理法は”干し”を選ぶ
さつまいものおすすめ調理方法は”干し”です。
干し芋は蒸し芋に比べて、カリウムの量が約2倍も含まれています。
また、血糖値上昇を抑制する食物繊維は、生のさつまいもの約2.7倍も含まれているのです。[30]
そして、ビタミンCは加熱に弱いため焼いたり蒸したりすると半分以上失ってしまいますが、干し芋の場合はでんぷんがビタミンCを保護してくれるため、破壊されずに摂取できます。
ちなみに干し芋と焼き芋では、やはり干し芋のほうがトレーニーには最適。
なぜなら血糖値を上昇させるGI値が全く異なるためです。
- 干し芋・・・55
- 焼き芋・・・85
一般的に70以上が高GI食品、55以下が低GI値食品と定義されています。
干し芋は焼き芋に比べてGI値が低く、血糖値を上げにくい食べ物なので、トレーニーにはもちろんダイエッターにもおすすめの食べ方です。
2.1日あたり150gを意識
干し芋は1日あたり150gを意識して摂取してみましょう。
大きい干し芋1枚の重さが約50gですから、3枚程度で目標値に到達します。
干し芋に含まれる栄養の中で注目すべきは、カリウムの含有量。
干し芋には1,470mgのカリウムが含まれており、成人男性のカリウム推奨量3,000mgの約半分量を補ってくれます。[31]
ビタミンB6も、成人男女に求められている推奨量の約半分ほどが含まれていました。
ビタミンB6は耐容上限量が設定されているため、干し芋の含有量は推奨量を満たし、耐容上限量よりも低い非常に魅力的な数値です。
そのほかのビタミンBやビタミンE、パントテン酸などは、ほぼ1食分の推奨量を満たす高スコアでした。
豊富な栄養値を見て、150gよりもっとたくさん摂取すればよいのではないかと考える人もいるでしょう。
しかしながら、単品食材で全ての栄養値を満たそうとするのはおすすめできません。
食事は栄養値はもちろん、バランスも重要。
ほかの食材から得られる栄養素が干し芋の栄養値を上げる場合もあるため、干し芋を食べる際は1日あたり150gを意識しましょう。
3.筋トレの2~3時間前に食べる
干し芋を食べるタイミングは、筋トレを行う2~3時間前が最適。
食べる前にトレーニングを行うと、交感神経の働きによって体内をめぐる血液量がアップします。
効率的に筋肉を成長させられる可能性がある一方、筋肉が破壊されやすくなるのです。
食事前の空腹時は、体内が糖質不足に陥っています。
糖質不足の状態でトレーニングを開始すると生命の危機を感じ、筋肉の中にあるタンパク質を破壊しエネルギーとして積極的に消費してしまうのです。
有名ボディビルダーや有名アスリートが3時間おきに食事するのも、こうした理論が関係しています。
筋肉が破壊されると基礎代謝が低下し、効率の悪い体質になってしまうため、干し芋は筋トレの2~3時間前に食べるようにしましょう。
さつまいもは最強の筋トレ食!今日から取り入れよう
さつまいもには栄養素が豊富に含まれており、さらに筋トレに効果的な成分も充実しています。
トレーニーにとって、食事管理は非常に重要であり難しいもの。
しかしさつまいもなら干し芋にして持ち運びができるため、筋トレ前など手軽に摂取できます。
これから筋トレを本格的に始める人や、毎日ハードなトレーニングを行うトレーニーは、ぜひ最強筋トレ食であるさつまいもを食事に取り入れてみましょう!
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