ベタインの筋トレにおける6つの効果とは?臨床データから検証

公開日:2022/02/10
更新日:2022/02/28

  • 記者 WRITERみり
    みり

ベタインとは?

ベタインとは植物や微生物、動物の中に存在する天然の物質で、アミノ酸の1種。

主に体内で、メチル基供与体として働きます。メチル基供与体とは、メチル基を他の分子に与えることができる分子です。

特にホモシステインというアミノ酸をメチオニンに変換する過程を、メチル基を提供することで支えています。

簡単に言うと、必須アミノ酸メチオニンの生成に貢献しているのです。

ベタインには実に様々な効能があります。

まず、体内で解毒作用のあるグルタチオンの生成を促進してくれます。

また肝臓に脂肪が溜まるのを防ぐとともに、脂肪の排出を促進する効果もあります。

そして高い吸湿性と保湿効果で知られ、その実力は化粧品やボディーケア商品にも使用されているぐらいです。

余談ですが、天然の素材で安全性が高く、うま味や甘味を引き立たせる調味料にもなっています。ヒユ科やイネ科の植物、水産物などに多く含まれていて、ベタイン粉末を加熱すると焼きエビの匂いがするそうですよ。

ベタインはその効能からサプリメントも生産され、トレーニングをする人やアスリートの人達に利用されています。

様々な働きをしてくれますが、特に運動をする人への効果とはどういうものなのでしょうか。

 

ベタインの筋トレと健康に関する効果6つ

では実際の臨床データをもとにベタインの効果をまとめます。

 

1.運動との組み合わせで引き締めのサポート

ベタインはトレーニングと組み合わせることで、身体の引き締めをサポートしてくれます。厳密には体組成を最適化するためのサポートをしてくれるのです。

体組成があまり良くない例としては、脂肪量が多く、筋肉や骨の量が少ないなどがあります。

ベタインは摂取によってこの体組成の比率を望ましい方向に改善してくれる効果が期待できるのです。

実際の研究データを紹介します[1]

2018年にJournal of the International Society of Sports Nutritionで発表された研究には、平均年齢21歳の女性23名が集められました。

なお彼女たちの平均身長は165.9㎝、平均体重は68.6kgとやや肥満気味。

半数の11名が1日2.5gのベタインを摂取し、6から7つのエクササイズを3セットこなしました。

8週間のトレーニングのおかげで、参加者全員の筋力は上がりました。

ただ、ベタインを摂取していた人たちは脂肪量と体脂肪率の減少がプラセボ組より大きかったのです。

ベタイン組は脂肪量が平均で1.7kg、体脂肪率は平均3.3%減少しました。比べてプラセボ組は0.8kg減、体脂肪率の減少は2%にとどまっています。

この実験から、同じ運動量でもベタインの摂取で、体組成はより大きく改善されたことがわかります。

体脂肪率を減らし、引き締まった身体を目指す人には嬉しい効果です。

 

2.持久力を上げてくれる

ベタインは細胞内外の浸透圧を調整し、構造や機能を安定させ、細胞をストレスから守ってくれます。(この働きを持つ化学物質は有機オスモライトと呼ばれます)

そのためトレーニングの際、細胞へのダメージを抑え、持久力を上げてくれる効果があるようです。

2012年に自転車スプリントを使って、ベタインの持久力改善効果が試されました[2]

活動的な7名の女性と9名の男性がまず、スプリントテストを行いました。

体重の5.5%の負荷をかけて、12秒間のスプリントを4回行うというものです。

自転車スプリントは、後に行くほどしんどくなります。

テストで記録をとった後、対象者は1日に591mlのスポーツドリンクを1週間摂取しました。

プラセボ組のドリンクはそのまま、もう片方のグループは約2.5gのベタインが入っているものを午前と午後の2回に分けて飲みました。

摂取後、同様のテストが行われ、摂取前と結果が比べられました。

その結果、対象者全員の最大パワー平均が6.4%、平均パワーも5.4%上昇しました。

一方、プラセボ組には変化が見られませんでした。

この事から、ベタイン摂取により筋肉の耐久力が改善されたといえます。

ベタイン使用により、1レベル上のハードなトレーニングにも耐えやすくなるかもしれません。

 

3.筋肉を強くたくましくする

冒頭で軽く触れたように、ベタインはメチル基供与体として必須アミノ酸メチオニンの生成を促進します。

そしてメチオニンはグリシンなどと共に、クレアチンの材料となります。

体内のクレアチンは95%が骨格筋に存在していて、筋肉量増加やパフォーマンスの改善に欠かせません。

2010年の実験では、ベタインの筋力向上効果が調査されました[3]

平均年齢21歳で、平均体重が79.1kgの12人の男性が実験に参加しました。

彼らは2週間のトレーニングを2セット行いました。

1セット目は、2週間トレーニングだけ行い、その後、激しいレジスタンス運動を2日行いました。

2週間リセット期間が設けられた後、また2週間トレーニングが行われました。

2回目では参加者はランダムにベタイン組とプラセボ組に分けられ、1日2回、指示された量をその2週間中摂取しました。

そして前回と同様に、激しいレジスタンス運動を2日にわたり行いました。

ベタインを摂取していなかった2日間の数値は、Day1が平均およそ239kg(2345 Newton)で、Day2はおよそ247kg(2423 N)でした。

摂取をしていた人の2日間では、Day1が平均およそ297kg(2922 N)とDay2が255kg(2503 N)でした。

垂直跳びとスクワットの数値にも上昇が見られました。

ベタイン摂取で同じトレーニングでも、より力の上昇が、特に上半身で見られました。

 

4.効果的な水分補給で細胞の保水バランスを改善

ベタインは浸透圧の調整を行う性質により、細胞の水分を最適に保ち、電解質やグルコースを筋肉細胞に届けてくれます。

2008年にJournal of Strength and Conditioning Researchで発表された研究では、ベタインの水分補給促進効果が検証されました[4]

実験に参加したのは、平均年齢20歳、平均体重70.6kgの10人の男性ランナーでした。

全員が体重の2.7%の水分を失い、脱水状態となったところで飲み物を与えられました。

飲みものは1リットル。

カロリーオフのドリンク、それに5gのベタインを足したもの、電解質を含むドリンク、それに5gのベタインを足したものという、4種類のドリンクがランダムに渡されました。

飲み終わった後、対象者はランニングマシーンを75分間使用しました。

部屋の温度は31.1度と高温に設定されていました。

ベタイン入りのドリンクを摂取した人達にはプラズマ量、酸素消費量、血中乳酸値、体感温度などにはっきりした違いが見られたのです。

つまり、同じ1リットルの水分補給でも、ベタインと摂取することで水分補給効果が格段に上がったのです。

トレーニングが厳しければ厳しいほど、効率の良い水分補給は身体のメンテナンスにとって大切になってきます。

ベタインは細胞を潤わせ、パフォーマンス維持を助けてくれるようです。

 

5. 胃の粘膜を健康に保ち、栄養吸収を改善

食べ物の消化、吸収に多大に貢献している胃粘膜は、ストレスや飲酒、喫煙によってバランスを崩しがち。

ベタインはそんな胃の酸性度を調節してくれる働きがあるとされています。

2001年の実験で、ベタインの胃の健康を保つ働きが検証されました[5]

ラットを使ったこの実験では、以下の4つのグループのラットに分けてベタインを摂取させています。

①アスピリンのみ摂取グループ。

②アスピリンとベタイン摂取のグループ。

③アスピリンとパルミチン酸摂取のグループ。

④アスピリンとベタインパルミチン酸摂取グループ

です。

摂取開始3日後、胃粘膜が検査され、透過性やATP(アデノシン三リン酸)濃度などが測定されました。

ATPは胃の血流、胃液の分泌、胃腸運動などを促進してくれますが、アスピリンのせいで粘膜のATPは減少しました。

ですが、胃へのダメージはベタインによりいくらか防ぐことができたようでした。

肉眼で見えるダメージと、顕微鏡で確認できるダメージ両方が分析、比較されました。

①のグループでは肉眼で33%、顕微鏡で2.45のダメージ。

②のグループでは肉眼15%、顕微鏡で2.2。

③のグループで肉眼14%、顕微鏡で1.9。

④のグループでは肉眼3%、顕微鏡で確認できたダメージは1.4

つまり、ベタイン摂取により酸による目に見える胃粘膜へのダメージが半減し、パルチミン酸と組み合わせると肉眼で見えるダメージをほぼなくしたという結果でした。

ベタインの胃の酸性度を調節し、粘膜を保護する働きが確認されたのです。

胃を健康に保ち、身体に必要なタンパク質などの栄養素を、しっかり消化、吸収するのを助けてくれます。

特に付き合いでよく飲みに行く人には嬉しい効能ですね。

 

6. ホモシステインレベルを下げる

ベタイン摂取には筋肉生成を助けるとともに、嬉しい効果がついてきます。

3番目で述べたように、ホモシステインは体内でメチオニンに変換されます。

ですがこの変換が何らかの理由で停滞すると、ホモシステインが体内に蓄積します。

すると血栓が作られやすくなり、循環器系の疾患の原因になるとされています。

The journal of nutritionで発表された研究では、19人のグループが4組作られました[6]

対象者はベタイン、またはプラセボを1日3回、6週間摂取しました。

プラセボ以外の3組は、それぞれ1.5g、3g、6gのベタインを摂取しました。

摂取後、プラセボ組と比べて血中ホモシステインレベルは、1.5gの組が12%、3gの組が15%、そして6gの組が20%減少しました。

ベタインを摂取することにより、ホモシステインのメチオニンへの変換が促進されます。

そして、加齢やカフェイン摂取などで起きるホモシステインレベルの上昇を防いでくれるのです。

筋肉量を増やすのに必要なメチオニンを増やすだけでなく、増えすぎると害になるホモシステインを下げてくれるというボーナスもついてきます。

 

ベタインで筋トレ生活を充実させよう

ベタインの大きな役割は、浸透圧の調整とメチル基の提供です。

筋肉も臓器も、全て細胞でできています。

細胞の浸透圧が調整できなければ、細胞は縮んでしまうか、膨れすぎて破裂してしまいます。

それを思うとベタインはとても大切な栄養素です。

また、メチル基の提供により、筋力増量の材料となるメチオニンの生成を進めてくれます。

身体がみずみずしく、しなやかに強くなるのに欠かせない栄養素と言えそうです。

ベタインは天然の成分なので、一般の人で副作用が出ることはごくまれと言われています。味も匂いもあまりなく、飲み物やプロテインに混ぜて摂取できます。

トレーニング前や後に飲み物と摂取することで効率よく水分補給ができ、トレーニングを充実したものにしてくれそうです。

ぜひ試してみてはいかがでしょうか。

ちなみに、筋トレ大好き筆者のおすすめベタインはバルクスポーツの商品です!

※記事の内容は、効能効果または安全性を保証するものではありません。サイトの情報を利用し判断及び行動する場合は、医師や薬剤師等のしかるべき資格を有する専門家にご相談し、ご自身の責任の上で行ってください。

  • 記者 WRITERみり

    ケーキと菓子パンが主食の20代後半に全身に蕁麻疹が何度も出て30代から一転健康志向に。「穏やかに心身健康」をモットーに南の島で生活中。早朝に浜辺を愛犬と散歩するのが日課。世界のいろんな人の変わったニュースを読むのが趣味。

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