【庶民の味方】コスパ最強の野菜であるもやしが筋トレに効果的な14の秘密!

公開日:2024/01/13
更新日:2024/01/07

安価で手に入りやすく満腹感もある野菜、「もやし」。実は筋トレに効果的な食べ物だと知っていますか?
この記事では、もやしに含まれる栄養素が筋トレに効果的である理由を論文ベースで紹介します!
コスパ最強の野菜であるもやしを食べて筋肉をつけましょう!

  • 記者 WRITERステロンライター
    Gen

安価で手に入り、満腹感もしっかり得られる名脇役のもやし。

そんなもやしですが、実は筋トレに効果的な食物だと知らない人が多いんです。

本記事ではもやしがなぜ筋トレに効果的なのか、詳細を徹底解明していきます!

もやしに含まれる栄養素とは?

まずはもやしに含まれる栄養素を確認していきましょう。[1]

成分含有量(100gあたり)
エネルギー15kcal
水分95.4g
たんぱく質1.8g
脂質0.1g
食物繊維総量1.3g
炭水化物2.4g
ナトリウム3mg
カリウム79mg
カルシウム9mg
マグネシウム8mg
リン27mg
0.2mg
亜鉛0.2mg
0.08mg
マンガン0.06mg
ヨウ素2μg
モリブデン44μg
ビタミンA-β−カロテン3μg
ビタミンE-α−トコフェロール0.1mg
ビタミンE-γ−トコフェロール0.1mg
ビタミンK2μg
ビタミンB10.04mg
ビタミンB20.05mg
ナイアシン0.3mg
ビタミンB60.05mg
葉酸36μg
パントテン酸0.20mg
ビオチン1.7μg
ビタミンC7mg

◆アミノ酸成分

成分含有量(100gあたり)
イソロイシン56mg
ロイシン62mg
リジン69mg
含硫アミノ酸メチオニン11mg
シスチン6mg
芳香族アミノ酸フェニルアラニン73mg
チロシン33mg
スレオニン39mg
トリプトファン15mg
バリン75mg
ヒスチジン43mg
アルギニン100mg
アラニン26mg
アスパラギン酸400mg
グルタミン酸57mg
グリシン20mg
プロリン28mg
セリン44mg
アミノ酸組成計1200mg
アンモニア64mg

100g中95g以上が水分であり、低カロリーとなっていることがわかります。

意外にもたんぱく質が1.8g含まれているのはうれしいポイント。

さらに食物繊維も1.3g含まれており、これはレタス100gに含まれる量1.1gよりも多くなっています。[2]

アミノ酸も必須アミノ酸から非必須アミノ酸まで広範に含まれており、筋肉に効果的だと直感的に理解できます。[3]

安いだけじゃなく栄養素もしっかりと含まれているもやし。

具体的にどんな成分が筋トレに効果的なのか、詳細を見ていきましょう。

実はもやしが筋トレに効く理由14選!

もやしの成分を科学的に解析していきます。

1.もやしのアスパラギン酸が乳酸を抑制して疲れにくくなる

もやしには疲労を軽減してくれる効果があります。

アスパラギン酸が疲労の原因である乳酸を抑えてくれるのがその理由。

アミノ酸の一種であるアスパラギン酸はクエン酸回路にはたらきかけ、エネルギー代謝を促進してくれるんです。

クエン酸回路は乳酸をエネルギーに変換する回路であり、アスパラギン酸の効果によって乳酸が発生しづらくなり疲労が抑制されるというもの。

2003年ブラジルのサンパウロ大学で行われたマウス実験では、水泳で疲れさせたマウスにアスパラギン酸を与えた群とプラセボ群のそれぞれで血液を測定したところ、アスパラギン酸を摂取した群で血中乳酸濃度が低下する結果となり、血中の酸化代謝を促していることが判明したんです![4]

アスパラギン酸を摂取して疲れ知らずの体を手に入れましょう。

2.鉄や銅のミネラルが血流を良くして筋トレに好影響を与える

もやしに含まれるさまざまな物質には、全身の血流を良くする効果が期待できます。

鉄がヘモグロビンのはたらきをよくしてくれるのがひとつ目の理由。

ヘモグロビンのはたらきが良くなって酸素供給がスムーズになることで、トレーニング時間の増加が実現されます。

酸素や栄養素など、筋肥大に必要な物質を全身に巡らせる血液。

アメリカのコーネル大学で18歳~33歳の女性42名を対象に鉄分100mg/日を4週間摂取させサイクリングをさせた実験では、鉄分量の増加に比例して呼吸交換率や作業率に有意な数値が確認され、サイクリング持続時間も伸びたという結果に![5]

さらに鉄や銅には造血作用もあるんです。

鉄は血液の核であるヘモグロビンを作る材料であり、欠乏すると貧血の原因となるため積極的な摂取が必要。[6]

また銅はセルロプラスミンというたんぱく質の構成成分となって血液中に存在しています。

セルロプラスミン鉄をヘモグロビンの合成に利用するために不可欠な物質であり、間接的に貧血予防に貢献![7]

もやしはヘモグロビン生成に欠かせない葉酸も含む最高の食材。

血液によって酸素が各組織に運ばれてこそ筋肉の運動が行えるようになるため、筋トレは良好な血流が必要になるのは間違いない事実

もやしの成分からしっかりと栄養を補給しよう

3.亜鉛と脂質のダブル効果で筋肉が増える

もやしに含まれる亜鉛と脂質によって筋肉が増えやすくなる効果もあります。

理由はもやしに含まれる亜鉛や脂質が、テストステロンの原料となってくれるから。

テストステロンは男性ホルモンのひとつであり、筋肉の合成など男らしい体をつくるサポートをしてくれます。

米国ウェイン州立大学医学部内科で20~80代の男性40名に対して行われた1996年の実験によると、高齢者、中年、若い世代いずれでも亜鉛を制限した人はテストステロン値が低下する結果に。

若い男性グループでは顕著に反応が出ており、血中の亜鉛濃度が39.9から10.6nmol/Lまで落ち込んでしまったことが判明したんです![8]

脂質も亜鉛と同様にテストステロンの原料になっているため、もやしはまさに筋肉にうってつけの食材。[9]

もやしでテストステロン枯渇を防止し、バルクアップして自信をつけていきましょう。

4.もやしの糖質が筋トレ強度を急上昇

もやしに含まれる糖質が筋トレの強度を上げてくれるのもあまり知られていない事実です。

理由は糖質が筋肉のエネルギー源となってくれるから。

糖質は体内でグリコーゲンやグルコースとなりますが、グルコースは筋肉を動かす原動力として活躍が期待できます![10]

細胞はグルコースからATPというエネルギーを生成しますが、糖質が不足しているとATPが十分に生成されず困った事態になる可能性も・・・。

もやしに含まれる糖質から、筋トレ強度アップの恩恵をしっかり享受していきましょう。

5.インスリン活性効果で筋肉へのエネルギー供給効率UP

もやしには筋肉に渡すエネルギー効率を増やしてくれるはたらきもあります。

理由はもやしに含まれる糖質やマグネシウムがインスリンの分泌を増やしたり、インスリンをサポートしてくれるから。

インスリンは、筋肉へのグリコーゲン貯蔵やたんぱく質の合成を促進する物質のこと。[11]

もやしの糖質で血糖値が上がってインスリンが分泌され、筋肉量が増えやすくなるメカニズムとなっています。

トレーニング時に敬遠されがちな糖質ですが、適切に摂取すれば筋肉へのエネルギー供給効率がUPするので効果的に摂取すべきなんです!

さらにマグネシウムにもインスリンのはたらきを助ける作用がある点も見逃せない事実。[12]

もやしの力でインスリンをサポートし、筋肉を増やせる肉体をつくっていきましょう。

6.糖質が筋組織の維持に貢献

もやしには筋組織を維持する効果もあるんです。

もやしに含まれる糖質が筋肉の栄養となってくれるのがその理由。

激しい運動により体がエネルギーを欲すると、人体は体内のグリコーゲンをグルコースに変換して対応してくれます。

しかし筋肉中にグリコーゲンがない場合、体は筋肉のたんぱく質そのものを分解してエネルギーを作ろうとトレーニーにとって思わしくない事態に・・・![13]

つまり筋肉の分解を防ぐためには、グリコーゲンの元となる糖質の十分な摂取が不可欠です。

ヴァンダービルト大学医療外科センターによれば、糖質摂取のタイミングは運動直後が効果的なのも判明済み。[14]

筋トレでつけた筋肉を無駄にしないためにも、トレーニング直後にもやしを摂っていきましょう。

7.カリウムが衰え知らずの筋肉をつくる

もやしには筋力の低下を防ぐ効果も期待できます。

もやしに含まれるミネラルのひとつ、カリウムの筋力低下抑制効果によるもの。

2020年韓国で19歳以上の男女16,558名に関するデータを分析し、食事からのカリウム摂取と骨格筋量との関係を評価する調査が行われました。

すると男性の場合はカリウム摂取量が少ないと筋量が低下してしまう驚きの結果に![15]

衰えない筋肉を手に入れるためにも、もやしの積極的な摂取は欠かせません。

8.ATP生成促進効果で筋肉運動がスムーズになる

もやしに含まれるリンは筋肉を動かす原動力にもなってくれるんです。

筋肉はATP(アデノシン三リン酸)と呼ばれる物質をエネルギー源として組織を伸び縮みさせて運動を実現しています。

ATPはアデニンやリボースなど3つのリン酸で構成される高エネルギー化合物であり、リンは必要不可欠なミネラルのこと。

ドイツのユトレヒト大学で2019年に行われた研究では、36頭の経産牛をリンを与えるチーム、与えないチームの2つに分けて実験を実施したところ、後者のチームでリン欠乏が進行するにつれ肋間筋や大腿二頭筋で神経筋機能の障害を示す運動単位の活動電位に対する無症候性が確認される結果に![16]

リンで筋肉を活性化し、筋肉が動きやすくなるようにしましょう。

9.マグネシウムの効果で運動パフォーマンスが向上

もやしに含まれるマグネシウムが運動パフォーマンスを向上させてくれます。

マグネシウムは筋肉や脳を構成する必須ミネラルのひとつ。

英国で18~79歳の女性2,570名に対し実験を行ったところ、マグネシウム摂取量が増えるにつれ最大で除脂肪量(FFM)において2.6%、除脂肪体重指数で0.4kg/m2、脚の瞬発力(LEP)で19.6ワット/kgの差が出る結果になりました。

これはたんぱく質と比較してFFMで7倍、LEPで2.5倍にものぼる衝撃の数値![17]

もやしが含むたんぱく質とかけ合わされば、たんぱく質とマグネシウムの相乗効果で筋トレ効果があがること間違いなし!

もやしによるパフォーマンス向上効果、逃す手はありません。

10.もやしのアミノ酸が遅発性筋痛を軽減する

もやしに含まれるたんぱく質が遅発性筋痛、いわゆる筋肉痛を軽減してくれちゃいます。

バリン、ロイシン、イソロイシンの通称BCAAがその理由。

2017年の仙台大学大学院スポーツ科学研究科の研究でBCAAを摂取して非利き腕で行ったダンベル運動を行ったところ、BCAAを摂取しなかったときと比較して筋肉痛をおよそ半減できると報告されています。[18]

BCAAを上手に摂取して筋肉痛と効果的に付き合っていきましょう!

11.ビタミンCの抗酸化作用で循環器疾患を予防

もやしには循環器系疾患を予防する抗酸化作用を持ったビタミンCが含まれています。

アメリカのジョージア医科大学で健康な住民168名を対象に血中ビタミンC濃度と血圧の関係を調べたところ、ビタミンC濃度が高いほど収縮期血圧が低くなるなど有意な逆相関性があるという報告も![19]

さらにイギリスで1993年から1997年にかけて40歳から79歳の男女20,926名を調査したところ、血中ビタミンC濃度が濃い人は下位に比べ、高血圧への可能性が22%も低くなると判明しているんです。[20]

血管が詰まったり老化してしまえば、血圧をあげる筋トレで血管破裂などを誘引して寝たきりになる可能性すらある重大なリスク。

もやしで体を内面から鍛え上げていきましょう。

12.食物繊維の腸内環境改善効果で風邪知らずの体になる

もやしに含まれる食物繊維は風邪をひきにくくする体を作ってくれます。

理由は免疫機能で大きな役割を担う腸内環境を正常化してくれるから。

人間の免疫細胞は約60%が腸内で生成されており、腸内を健康に保つことは免疫向上に不可欠です。

2021年に米国スタンフォード医科大学生物工学科の実験によれば、36人のランダムな成人被験者を通常の食事を行うグループと高繊維食を摂る2つのグループに分けて10週間にわたって経過を観察したところ、高繊維食を摂取したグループで腸内細菌叢の多様性が明らかに増加したことが確認され、免疫機能の向上に寄与していることが判明![21]

高強度の運動をすると免疫機能を抑制するコルチゾールが分泌されるため、トレーニーは風邪をひきがちになってしまいます。[22]

高強度のトレーニングをする人ほど食物繊維を摂取すべき。

食物繊維で腸を労わって病気知らずの体をつくっていきましょう。

13.トリプトファンが睡眠の質を上げて筋トレが捗る

もやしのたんぱく質が睡眠の質向上をもたらしてくれます!

理由はもやしに含まれるアミノ酸の一種、トリプトファンによるもの。

トリプトファンには睡眠の質を上げる効果があり、2022年にシンガポール国立大学理学部食品科学工学科より発表された研究によれば世界中の論文から18件の論文を選出してメタ分析を行ったところ、19歳以上を対象とした実験においてトリプトファンを1g以上摂取した場合に入眠後の中途覚醒の割合が0.017と有意に減少することが明らかになったんです。[23]

睡眠不足でトレーニング中に怪我をしてしまったらすべてが水の泡・・・。

トリプトファンを積極的に摂取し、よく寝てよくトレーニングする優良トレーニーを目指していきましょう。

14.マグネシウムと葉酸の相乗効果がモチベーション上昇に寄与

もやしには筋トレのモチベーションの維持・向上効果も期待できるんです。

この効果をもたらすのは、もやしに含まれるマグネシウムと葉酸。

マグネシウムは、体の機能だけでなく精神面への効果も期待できる優秀なミネラルです。

マグネシウム不足によるうつや不安症状の発症や、補給によるそれらの改善効果は、さまざまな研究によって明らかに。

アメリカで行われた軽度~中等度のうつ病患者126名を対象とした実験では、1日あたり248mgのマグネシウムを6週間にわたって摂取させうつ病のスコアを測定したところ、2週間以内にスコアの改善がみられたことが判明しました![24]

一方、ビタミンB9とも呼ばれる葉酸は赤血球の正常な成長に欠かせない栄養素のひとつ。

脳の健康維持にも深く関与しており、アメリカで行われた研究ではうつ病患者の葉酸レベルが正常の人に比べて低く、食事からの葉酸摂取量も少ないことも明らかになっています。[25]

継続的なトレーニングを土台にして、美しく大きな筋肉は作られていくもの。

ただやみくもに運動するだけでなく、もやしを取り入れてメンタルを整えるように意識していきましょう!

もやしでコスパ良く筋肉を大きくしていこう

もやしが筋トレに効果的な理由14個をしっかりと解説しました。

もやしが低カロリーで、食事に混ぜればボリュームを出すこともできる優れもの。

さらに1袋30円前後という圧倒的なコスパも魅力的な食材です。

そのうえ筋トレにも効果的ととなれば言うことなし。

もやしでコスパ良くでかい筋肉を作っていきましょう!

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  • 記者 WRITERGen

    ボクシング歴9年の猛者。独学で学んだ筋トレの知識はプロのボディビルダーに匹敵する。専門知識に基づいた情報をお届けする。

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