【栄養士が教える】勃起力向上に必要な6つの栄養素と食材

公開日:2019/01/07
更新日:2022/02/09

栄養士監修

「若い時はあんなに元気だったのに、もう年かな…」と精力や勃起力の低下を感じていませんか?
確かに、成人男性の4人に1人は勃起不全に悩まされているといいます。しかし、精力減退は加齢だけではなく、十分な栄養素が摂取できていないことも要因の1つなのです。
そこで今回は、精力を高めるのに有益な栄養素はなんなのか、どのようにして摂るのが効果的なのかについて、栄養士が解説します。

  • 監修者 SUPERVISER
    松塚さなえ(栄養士・美容師)

  • 記者 WRITERSTERON編集部
    HIROSHI

勃起力減退の本当の恐ろしさ。

精力減退の本当の恐ろしさは、勃起しなくなることではなかった。

勃起力の減退の本当の恐ろしさは、裏に隠された病気のリスクです。勃起不全の要因には、加齢だけでなく食事や生活スタイルにも因果関係があることがわかっています。

勃起力の低下の裏に隠された要因やデメリットを挙げますので、ご自身にあてはまる点があればすぐにでも改善しましょう。

 

ストレスや栄養不足によるうつ病の心配

ストレスと不安

勃起力が弱くなり勃起不全を起こす要因の1つに、精神的ストレスや栄養不足があります。これは20代の若い方も例外ではありません。新しい仕事に就いて過度な緊張が続いたり、栄養不足に陥ったりすると勃起しなくなることがあります。

ストレスや栄養不足を放置しておくと、うつ病などの病気を誘発する可能性があるのです。

うつ病の治療に処方される薬の副作用として勃起不全などの性機能障害を起こすケースもあるため、服用後に勃起力が減退した方は担当の医師に相談して違う薬にしてもらうか、ED治療専門クリニックで診察してもらうことをおすすめします。

 

動脈硬化の進行

動脈硬化による心臓病

勃起力の低下は動脈硬化の進行に関連している可能性もあります。加齢とともに血管自体が硬くなってしなやかさを失うのが動脈硬化です。

30代ごろから血管の老化は始まり、40代にもなると多くの方が動脈硬化状態にあるといわれています。動脈硬化の要因 はたくさんありますが、健康診断で中性脂肪やLDLコレステロール値が高い、高血圧、高血糖、肥満と診断された方は要注意です。

動脈硬化によって性器(海綿体)に十分な血液が流れなくなると固さに影響があるだけでなく、徐々に勃起不全を引き起こします。

動脈硬化の進行を緩やかにするには、野菜を盛り込んだ食生活や、適度な運動によって肥満を予防・解消するほか、禁煙、過度なアルコール摂取をしないことが大切です。

 

糖尿病予備軍に注意

精力の低下は糖尿病になっているからかもしれない。

勃起力低下の裏には、糖尿病が隠されていることがあります。糖尿病の診断を下されていなくても、精力の減退や勃起力に不安がある方は、糖尿病予備軍の可能性も。健康診断の空腹時血糖値が110mg/dl以上~126mg/dl未満、ブドウ糖負荷試験血糖値が140mg/dl以上~200mg/dl未満) の方は気をつけてください。

糖尿病も動脈硬化による血流不足や勃起不全、排尿障害などの病気を引き起こすため、食事や生活スタイルを見直して、肥満やストレス、運動不足を解消することが必要です。

 

精力を上げる6個の栄養素とよく含む食材

食材の写真

勃起力を上げることは決して難しいことではありません。1つの方法は、適切な栄養素を摂取することです。ここからは、勃起力アップに本当に必要な栄養素や成分を6つ紹介します。どのような食材に含まれているのか、どのくらい食べればよいのかを知っておきましょう。

 

アルギニン

勃起力アップに関心がある方なら、アミノ酸の1種である「アルギニン」はご存知の成分でしょう。アルギニンは一酸化窒素を作り血管を拡張させて血流量を増すため、強い勃起力に役立ちます。精力アップをサポートするサプリメントに配合されていることが多い成分です。アルギニンを多く含む食材として、大豆やキハダマグロ、肉類、卵黄、うなぎ、ニンニク、ナッツ類、牛乳、マカ などが挙げられます。

 

シトルリン

シトルリンもアミノ酸の1種で、スーパーアミノ酸とも呼ばれています。血管を拡張して血流を改善する働きがあるため、精力アップや筋肉の増強に欠かせない成分です。アルギニンとの相性がよく、勃起力増強サプリメントの成分としても使用されています。圧倒的にシトルリンを多く含む食材の代表はスイカです。スイカより少なくなりますが、同じウリ科のきゅうりやメロンにも含まれています。

 

亜鉛

亜鉛は男性機能向上に欠かせないミネラルです。亜鉛は精子の生成や精力増強効果、抜け毛予防に効果的なだけでなく、糖尿病予防、前立腺障がい予防、細胞の酸化予防など、健康維持に欠かせません。亜鉛も精力増強サプリメントに配合されることが多い栄養素です。亜鉛を多く含む食材として、牡蠣や牛肉、豚レバー、うなぎ、カニなどが挙げられます。

 

ビタミンE

強い抗酸化力があるため、血管などの細胞を老化から守り、動脈硬化による高血圧やLDLコレステロール値を正常に戻す効果が期待できます。また、男性ホルモンなどの生成や分泌にも深くかかわっているため、精力アップに欠かせません。うなぎやナッツ類に含まれています。

 

ビタミンC

ビタミンEとの相乗効果により細胞の酸化を防ぎます。ストレス解消にも役立つビタミンCは、ブロッコリーやピーマン、キウイフルーツなどに含まれています。

 

オルニチン

アミノ酸の1種であるオルニチンは、肝臓機能の保持によるアルコール性疲労改善や疲労改善効果があります[1]

また、成人男性への実験により、アルギニンとオルニチンを同時に摂ることで、筋肉増強効果や成長ホルモン分泌促進効果があることがわかりました。オルニチンはしじみ やぶなしめじ などのきのこ類、チーズなどに含まれています。

 

勃起力アップ&簡単レシピ

勃起力アップに役立つ、アルギニン、シトルリン、亜鉛、ビタミンE、ビタミンC、オルニチンが摂れる「勃起力アップ最強料理」をご紹介します。

 

『豆乳で作る牡蠣ときのこのリゾット』(2人前)

リゾット

準備:ぶなしめじとエノキダケ(各1/2袋)の石づきを取り、食べやすい大きさに手で割いておく。玉ネギ1/4、ニンニク半玉を細かくカット。牡蠣150gは塩水で洗ってぬめりを取る。ブロッコリー1/2は茎に包丁で切れ目を入れ、一口大に手で割いておく。

  1. 鍋にバター10gを溶かし、玉ネギとニンニク、きのこ類入れ軽く炒める。
  2. 水150cc+豆乳150ccを加え、コンソメ1/2で味付け。
  3. ご飯200g(茶碗に大盛り1杯)とブロッコリーを加えたら沸騰させる。
  4. 牡蠣を加えたら味噌少量で味付けし、火を通してお好みの水分量になるまで煮る。
  5. 火を消して、パルメザンチーズを加えたら完成。

豆乳と味噌の風味でまろやかなお味のリゾットになります。食後にミックスナッツやキウイフルーツを食べれば、勃起力アップにより効果的です。

YouTube動画の『きのこと牡蠣のミルクリゾット』を参考にしてくださいね。

 

【まとめ】食べ物だけで推奨摂取量を満たすのは難しい。

厚生労働省が示す1日の推奨摂取量や目安量(男18~69歳)は、どれくらいの量を食べなければいけないのか見てみましょう。

  • アルギニン :2,000mg→ニンニク約60玉分
  • シトルリン :800mg→スイカ約2~3切れ分
  • 亜鉛 :10mg→生牡蠣約3~4個分
  • ビタミンE :6.5mg→うなぎ蒲焼特大約2/3枚
  • ビタミンC :100mg→茹でブロッコリー約1玉分
  • オルニチン:400~1,000mg →ぶなしめじ約7~19袋分

※アルギニン、シトルリン、オルニチンは一般的な目安量

勃起力アップによい栄養を含んでいる食材とはいえ、毎日食べ続けるのは困難ですし、味付けを変えたとしても飽きてしまいます。牡蠣やスイカなど旬の食べ物は、1年中美味しい状態で手に入るわけではありません。

食べ物だけで勃起力アップが期待できる栄養成分を摂るのは大変なので、足りない分はサプリメントで補うのが現実的です。

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【精力剤ランキング】正しい選び方とおすすめサプリ15選

 

精力向上には身体のトータルケアが必須

本気で精力向上を狙うのであれば、栄養だけでなく身体のトータルケアも必要です。上質な睡眠をとり、上手にストレスを発散して溜め込まないようにしましょう。

精力向上には、血管を老化させないためにも禁煙や適度な飲酒量を心がけ、ウォーキングや筋トレなどの運動も効果的です。

今までの食生活や生活スタイルを少しずつ改善し、精力向上を目指しましょう。

勃起力は回復出来る!改善のための生活習慣8つ

 

※記事の内容は、効能効果または安全性を保証するものではありません。サイトの情報を利用し判断及び行動する場合は、医師や薬剤師等のしかるべき資格を有する専門家にご相談し、ご自身の責任の上で行ってください。

  • 記者 WRITERHIROSHI

    STERON編集部
    健康食品のOEMメーカーにて10年間勤務。その後性に関する某ベンチャー企業にて商品の企画開発に従事。
    仕事でもプライベートでも性を医療的側面から見ているので、常に冷静な顔でとんでもないページを見ています。
    過去の経験を生かし、科学的な根拠にもとづいた記事の執筆を心がけています。

  • 監修 SUPERVISION松塚さなえ(栄養士・美容師)

    「体内から美髪」をコンセプトとした美容院を経営。
    「毛髪分析」の結果を基に、ひとりひとりの状態に合わせた栄養指導から頭皮ケアまで行い、的確に美髪・薄毛改善に導いている。
    現在は、美容院経営の傍ら、身体と栄養に関する情報をネットにて発信している。

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