【秋の味覚】カボチャが筋トレに効果的な理由18選を一挙紹介!

公開日:2023/12/29
更新日:2023/12/21

秋冬定番野菜のカボチャ。野菜だけど甘いから筋トレやダイエットには向いていないと思っていませんか?
実は筋肉にいい成分がたくさん含まれているんです!
今回はカボチャに含まれる成分が筋トレに与える18の効果を解説します!

  • 記者 WRITERステロンライター
    Gen

秋や冬になると恋しくなる緑黄色野菜、カボチャ。

おいしいけど甘みも強いし筋トレには向いていない、そんな風に考えている人も多いのではないでしょうか。

その認識、間違ってます!

実はカボチャは筋トレに最適な食材。

本記事ではカボチャが筋トレに効く理由をしっかりと解説していきます。

カボチャに含まれる栄養素を徹底解析

まずはカボチャに含まれる栄養素を解析していきましょう。[1]

成分名含有量(100gあたり)
エネルギー78kcal
たんぱく質1.9g
脂質0.3g
食物繊維総量3.5g
炭水化物20.6g
ナトリウム1mg
カリウム430mg
カルシウム22mg
マグネシウム25mg
リン48mg
0.4mg
亜鉛0.3mg
0.07mg
マンガン0.07mg
モリブデン5μg
ビタミンAα−カロテン17μg
β−カロテン2500μg
β−クリプトキサンチン90μg
レチノール活性当量210μg
ビタミンEα−トコフェロール3.9mg
ビタミンEβ−トコフェロール0.1mg
ビタミンEγ−トコフェロール1.2mg
ビタミンEδ−トコフェロール0mg
ビタミンK37μg
ビタミンB10.07mg
ビタミンB20.08mg
ナイアシン1.4mg
ナイアシン当量1.7mg
ビタミンB60.23mg
葉酸42μg
パントテン酸0.62mg
ビオチン1.9μg
ビタミンC43mg

三大栄養素である炭水化物、脂質、タンパク質を含んでおり、ビタミンやミネラルもバランスよく包含した野菜です。

100gあたり78kcalと低カロリーなのも見逃せないポイント。

そんな栄養満点なカボチャがどんなふうに筋トレに効いていくのか、詳しく解説していきます!

カボチャが筋トレに効果的な理由18選!

ではカボチャが筋トレに効果的な成分をそれぞれ確認していきましょう。

1.βカロテンが筋肉増量に効果を発揮

かぼちゃディルド

カボチャに多く含まれているβカロテン、筋肉増量に効果的です。

βカロテンがIGF-1を増やしてタンパク質合成を促してくれるのが理由。

2015年に大阪府立大でマウスを対象に行われた実験ではβカロテン投与群でIGF-1のmRNA発現量が増加したことで筋肥大と筋力増加が確認されたんです![2]

カボチャが豊富に含むβカロテンを摂取して筋肉を育てましょう。

2.亜鉛と脂質がテストステロン分泌を促してバルクアップ

さらにカボチャはバルクアップもしてくれるなんて驚きじゃないでしょうか。

テストステロン分泌を促す亜鉛や脂質を含んでいるのが大きな理由。

米国ウェイン州立大学医学部内科で20~80代の男性40名に対して行われた1996年の実験によると、高齢者、中年、若い世代いずれでも亜鉛を制限した人はテストステロン値が低下する結果になりました。

さらに若い男性グループでは顕著に反応が出ており、血中の亜鉛濃度が39.9から10.6nmol/Lまで落ち込んでしまったことが判明![3]

脂質も亜鉛と同様にテストステロンの原料になっているため、カボチャはまさに筋肉にうってつけの食材と言うほかありません。[4]

カボチャを食べてテストステロンをキープし、筋肉を増やしていきましょう。

3.カボチャが下肢の筋力アップを実現

カボチャは脚の筋力UPにも効果を発揮してくれます。

その理由はカボチャに含まれる硝酸塩のパワーによるもの。

硝酸塩は、主に緑黄色野菜に多く含まれている成分です。

オーストラリアで行われた研究で3759名の男女を対象に、硝酸塩摂取量と下肢の筋肉量の関連性を調査したところ、身体活動量に関係なく野菜からの硝酸塩摂取によって下肢の筋肉量と身体活動レベルにプラスの効果があらわれることが証明されたんです![5]

大腿筋を初め筋トレや代謝アップで重要な役割を担う脚の筋肉を、カボチャを食べるだけで増加させられるなんて夢のような出来事。

カボチャを食べて効率的に強化し、パフォーマンスアップにつなげていきましょう!

4.硝酸塩が筋肉への血流ポンプとなる

カボチャの硝酸塩は血流の促進効果も期待できます。

カボチャに含まれる硝酸塩は、血管を拡張させる作用を持つNO(一酸化窒素)を生成するはたらきを保有。

つまり摂取することで筋肉への血流が促され、パフォーマンスUPを実現可能にしてくれるんです。

イギリスでは、高血圧患者に対して硝酸塩を多く含む野菜、ビートルートのジュース250mlを1日1回4週間にわたって与え血圧の変化を調査したところ、持続的な血圧の低下を確認。[6]

これは硝酸塩によって血管が拡張したことで血管にかかる負担が軽減され、血流が改善されたことのエビデンスです。

全身の血流が良くなれば当然筋肉への血流増加も期待大。

血流は、新鮮な酸素や栄養素を筋肉に送り届けてくれる最重要要素なのは周知のとおりです。

筋肉をでかくするためにも、血流を良くするカボチャを積極的に摂取すべきなのは間違いありません。

5.カリウムが老化による筋減少を抑制

カボチャは加齢に伴う筋肉の減少も抑制してくれる力を秘めています。

重要ミネラルの一種、カリウムが活躍してくれるのが理由。

ヒトの筋肉量は25歳をピークにその後徐々に減少していき、一般的に60代以降は急激に筋力は衰え始めるといわれています。

しかし、海外で65歳以上の男女384人を対象とした研究では、食事によるカリウムの摂取が多いほど筋肉量の減少が少ないと報告されているんです![7]

ピンピンコロリを実現するためにも、筋肉をつけて自身の活動範囲を確保しておくことは非常に重要。

積極的なカリウム摂取で筋減少を防いできましょう!

6.筋量キープにリンが効果的

カボチャには筋肉を維持するために必要なリンも豊富に含んでいます。

必須ミネラルの1つであるリンは歯や骨、筋肉の中に存在している栄養素で、体内に含まれる総量は成人体重の約1%を占める重要な存在。

リンが不足すると筋肉に深刻な影響が出ることもわかっているんです。

ドイツのユトレヒト大学で2019年に行われた研究では、36頭の経産牛をリンを与えるチーム、与えないチームの2つに分けて実験を実施したところ、後者のチームでリン欠乏が進行するにつれ肋間筋や大腿二頭筋で神経筋機能の障害を示す運動単位の活動電位に対する無症候性が確認される結果に![8]

これはリンを補給することで筋肉を維持できる裏付けに他なりません。

せっかく育てた筋肉を失わないためにも、カボチャからしっかりリンを補給していきましょう。

7.ビタミンCが筋肉の土台となる頑強な骨を作る

筋トレには筋肉だけではなく、筋肉を支える骨の丈夫さも必要不可欠な要素。

カボチャに含まれているビタミンCには骨を丈夫にする効果が期待できます。

ビタミンCは骨のもとを形成する骨芽細胞の発生を助ける役割を担当。

このためにビタミンCを継続的に摂取することは骨密度を保ち、運動機能を維持する助けになるんです。

2008年にアメリカで行われた研究では、非喫煙者男性においてはビタミンC摂取量が多いほど大腿部の骨の骨密度が高くなる傾向があることも判明![9]

骨と筋肉を両輪で鍛えて、体の芯からマッチョになりましょう。

8.関節を強化して筋トレの強度も上げる

カボチャで関節を強化して、トレーニング強度の向上を図りましょう。

関節を痛めて筋トレを中断なんて事態になるのは悲しいこと。

カボチャには、こんな悲劇を回避するのに役立つ栄養素、ナイアシンが多く含まれています。

ビタミンB群の一種であるナイアシンは、変形性関節症の予防に効果的と評判。

変形関節症とは、関節の間の軟骨がすり減ることで炎症を起こしたり水がたまったりする症状のことで、加齢やスポーツ、重労働が原因で発症してしまう慢性疾患です。

1996年にアメリカで、ナイアシンが変形関節症にもたらす効果に関する研究が行われたところ、12週間の調査で関節炎の改善がみられ、治療薬の使用量も抑えられることが明らかに![10]

カボチャからナイアシンを摂取して、間断ないトレーニングを実現していきましょう。

9.ビタミンEの抗酸化作用で遅発性筋痛を低減

カボチャは遅発性筋痛、つまり筋肉痛の改善効果も期待できます。

理由はビタミンEの抗酸化作用、細胞の免疫機能や酸素供給のはたらきによるもの。

ドイツの医学研究機関でトップクラスのサイクリスト30名を対象に5か月間α-トコフェロール(ビタミンE)を摂取させたところ、筋肉損傷を表すCK(クレアチニンキナーゼ)が大幅に抑制されたと報告されています。[11]

さらに毒性作用を持つマロンジアルデヒドのレベルも大幅に低下するという結果に![12]

マロンジアルデヒドは激しい運動による筋肉の脂質酸化を示す酵素であり、この結果によってビタミンEの抗酸化作用が筋肉の保護効果も担うことも分かっています。

ビタミンEの力で遅発性筋痛を克服していきましょう。

10.鉄分が筋トレパフォーマンスを向上

トレーニングパフォーマンスを向上させられるのも、筋トレ時にカボチャをおすすめする理由の一つ!

血液中の赤血球の材料として知られる鉄分が十分な酸素供給を実現し、パフォーマンス向上の効果をもたらしてくれます。

アメリカで20名の若い女性を対象に行われた実験では、鉄とプラセボ(偽薬)それぞれを摂取するグループに分け、膝の曲げ伸ばし運動後の筋肉疲労の推移を調査したところ、鉄を補給したグループのみ筋肉疲労の有意な改善を確認!13]

この現象は、鉄の補給によって筋肉に新鮮な酸素が十分に届くことで発生しているんです。

筋肉に酸素が行き渡れば、当然トレーニングのパフォーマンスも向上間違いなし。

体を酷使する筋トレとカボチャの相性が良いことはぜひ忘れないようにしてください。

11.ビタミンB1がエネルギー代謝を促しトレーニングを効率化

カボチャはエネルギー代謝も促進してくれる食材です。

理由はカボチャに含まれるビタミンB1(チアミン)の効果によるもの。

チアミンは体内に摂り入れた糖質を代謝するシステムに不可欠です。

アメリカで肥満患者を対象に行われた研究では、肥満治療希望者のうちおよそ15.5%~29%がチアミン欠乏症であった驚愕の事実を確認。[14]

同じくアメリカで行われた別の研究でもBMI35以上の肥満体型であった400名のうち、16.5%にあたる66名にチアミン欠乏の症状がみられたと報告されています![15]

チアミンを摂取してエネルギー代謝をサポートし、肥満を遠ざけちゃいましょう。

12.鉄分が疲労感を軽減しトレーニング時間伸長

かぼちゃに含まれる鉄分は疲労感の軽減にも効果的!

鉄欠乏症の18歳以上の被験者714名を対象に行われた研究で、鉄を補給した人の主観的疲労感が改善されたことが明らかに。[16]

肉体面だけでなく倦怠感などの精神面の疲労にも効果を期待できるのが鉄分の特徴的な効果です。

オーストリアで行われた炎症性腸疾患の患者98名を対象とした研究では、腸疾患による貧血が認められる場合、健康体の人と比べて倦怠感やうつ症状が現れやすいことも判明![17]

疲労感の蓄積はパフォーマンスとモチベーションの両方を低下させる筋トレの大敵。

カボチャを食べて、元気にトレーニングを継続できる体を手に入れましょう。

13.ナイアシンが肌を美しくして魅力激増

カボチャに含まれるナイアシンは、美肌にもしっかり効いてくれます。

ナイアシンには、シミのもととなるメラニンの過剰生成を抑制しつつ、紫外線をカットする作用も保有。

さらに、メラニンを作り出すメラノソームと呼ばれる器官にも作用し、色素沈着やシミ、そばかすを防いでくれる美肌にうれしい効果をたくさん持っています。[18]

それだけにとどまらず、ナイアシンには皮膚がんの発症を抑えるのにも効果も!

オーストラリアで行われた研究では、386人の皮膚がん患者にナイアシン500mgを1日2回投与を2ヶ月間継続したところ、新たな皮膚がんの発症リスクが23%抑えられたという報告があるんです。[19]

引き締まった体を手に入れても、ボロボロで清潔感が感じられない肌ではせっかくの筋肉の魅力も半減してしまうというもの。

トータルで魅力度を上げるためにも、カボチャを食べて美肌作りに精を出しましょう。

14.鉄摂取がモチベーション維持に貢献

カボチャに含まれる鉄分がモチベーション向上に一役買ってくれます。

日本人11,876名を対象に鉄欠乏性貧血とうつ病の関係を調査したところ、鉄欠乏性貧血の病歴とうつ病の既往歴に関連性を確認。[20]

この調査では、鉄欠乏性貧血と高い心理的苦痛の間にも関連性がみられることが明らかになりました。

カナダで行われた妊娠中の女性を対象とした研究では、鉄欠乏症の女性のうつ病リスクが通常に比べ2.5倍に跳ね上がることも判明![21]

鉄分を豊富に含むカボチャで、精神面からも筋トレの継続を後押ししてあげましょう。

15.食物繊維が筋肥大に必要な栄養運搬効率をアゲる

カボチャは、消化サポートにもうってつけの食材!

食物繊維には、水溶性と不溶性の2種類があり、いずれも善玉菌を増やして腸内環境を整える役割を果たしてくれる成分です。

2011年にイギリスで行われた慢性的な便秘の患者を対象とした研究では、水溶性食物繊維を多く摂取したグループで、排便回数の増加や便の硬さの軽減されたことを確認。[22]

大腸を刺激する不溶性食物繊維の摂取だけでは消化の促進は困難で、水溶性食物繊維も摂取することが重要であることが明らかにされています。

便秘は血行の悪化や代謝の低下をもたらし、筋肥大に必要な栄養素の運搬を阻害する大敵。

カボチャで体の内面から筋トレ効率化を目指していきましょう。

16.食物繊維が免疫力を上げて筋トレ継続を支援

体の免疫

カボチャの食物繊維は免疫力向上にも貢献します。

免疫機能で大きな役割を担う腸内環境を正常化してくれるのが理由。

人間の免疫細胞は約60%が腸内で生成されており、腸内環境の良化は免疫力維持に欠かせません。

2021年に米国スタンフォード医科大学生物工学科の実験によれば、36人のランダムな成人被験者を通常の食事を行うグループと高繊維食を摂る2つのグループに分けて10週間にわたって経過を観察。

すると高繊維食を摂取したグループで腸内細菌叢の多様性が明らかに増加したことが確認され、免疫機能の向上に寄与していることがわかったんです![23]

高強度の運動をすると免疫機能を抑制するコルチゾールが分泌されるため、強い筋トレをするほど体調を壊しやすくなる傾向があるのは有名なこと。[24]

カボチャで免疫力を上げて体調不良を克服しましょう!

17.マグネシウムが上質な睡眠をもたらし疲労回復効果

カボチャは睡眠に良い効果をもたらしてくれます。

理由はカボチャに多く含まれるマグネシウムのはたらきによるもの。

46名の高齢者に8週間にわたりマグ​​ネシウム500mgを毎日投与したところ、睡眠時間と入眠までにかかる時間、早朝の目覚めなどの不眠症の症状と睡眠に関与するホルモンの濃度を改善させることが示唆されました。[25]

マグネシウムを摂取した場合、摂取しない場合よりも入眠潜時が17.36分短いことが示されました研究結果もあるほど。[26]

筋肉は休息中に成長するため、カボチャで筋肉をしっかり育てていきましょう。

18.ビタミンの体脂肪調整効果で美ボディを形成

カボチャは美ボディをつくるうえでも非常に効果的です。

その理由は、カボチャに含まれるナイアシン。

ナイアシンはビタミンB3とも呼ばれる水溶性ビタミンの一種で、体脂肪のもととなる中性脂肪や悪玉コレステロールの減少に効果があるんです!

肥満大国アメリカで高脂血症や冠状動脈疾患などの脂質代謝異常による病気を抱えた方に約2gのナイアシンを摂取させ数値の変化を観察したところ、中性脂肪(トリグリセリド)が20%~50%、悪玉コレステロールが5%~25%減少したことが明らかに![27]

体脂肪がつきにくくなれば見た目にも効果が出やすく、筋トレを継続するモチベーションになるのは言わずもがなですよね。

美しいボディを作りたい人にとっては救世主ともいえるカボチャ、ぜひ積極的に摂取していきましょう!

カボチャの栄養で筋肉を育て上げよう

カボチャが筋トレやボディメイクに効果的な理由を解説してきました。

秋冬になるとさまざまな場所で目にするオレンジと緑が鮮やかなカボチャ。

そんなカボチャがこれだけのパワーを秘めていることを知ると、トレーニーとしては日々のメニューに加えたくなってくるのではないでしょうか。

旬の食材は価格も安く高栄養で、さらに筋トレにも効果的となれば食べない理由はないはず。

ぜひカボチャの栄養で筋肉を育てて、他のトレーニーと差をつけましょう!

※記事の内容は、効能効果または安全性を保証するものではありません。サイトの情報を利用し判断及び行動する場合は、医師や薬剤師等のしかるべき資格を有する専門家にご相談し、ご自身の責任の上で行ってください。

  • 記者 WRITERGen

    ボクシング歴9年の猛者。独学で学んだ筋トレの知識はプロのボディビルダーに匹敵する。専門知識に基づいた情報をお届けする。

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