フェヌグリークでテストステロンは増加する?注目の研究データ6つ

公開日:2023/01/04
更新日:2023/01/13

最近、男性向けサプリで見かける機会が多い『フェヌグリーク』。
テストステロンブースターとして有名ですが、果たして効果はどれほどなのか、安全性は問題ないのか気になりますよね。
今回はフェヌグリークの効果や安全性を、実際の臨床試験データを基に解説します。

  • 記者 WRITERSTERON編集部
    ニュース担当

フェヌグリークの作用とは?なぜテストステロンが増える?

フェヌグリークをご存知ですか?

カレーのスパイス「メッチ(メティー)」の原料としてご存知の方もいると思いますが、最近ではテストステロンブースターの原料としても活用されています。

フェヌグリークはマメ科の植物で、日本名はコロハ(胡廬巴)、原産地は地中海地域、南ヨーロッパおよび西アジアです。

種子はカレーなどに香辛料として使われ、インドや中国では薬としても使われてきました。[1]

現代医療でも注目されており、コレステロールの腸からの吸収や肝臓での生成を抑えて、体内の中性脂肪や悪玉コレステロール(LDL)を減少させると言われています。

糖尿病、肝臓障害、炎症、肥満に効果があり、運動パフォーマンスや性的機能を向上させる効果も確認済みです。

特に心臓・血管・代謝によく、テストステロン増加にも効果が認められている成分がフロスタノール型サポニン[2]

サポニンはアロマターゼと5αリダクターゼという二つの酵素の働きを抑えてテストステロンの変化を抑制し、遊離型テストステロン(FT)を増加させると考えられているのです。[3]

しかし実際どこまで信用していいのか、どのくらいの効果が期待できるのか、確かめずに飛びつくわけにもいきません。

そこでこの記事では、信用できる研究データを使ってフェヌグリークの効果を確認したいと思います。

 

フェヌグリークのテストステロンに関する研究データ8つ

2021年、マードック大学(オーストラリア)の研究グループが、厳選された臨床試験を使って男性向け薬用ハーブの効果をレビューしています。[4]

フェヌグリークのテストステロン増加とその効果も検討していますので、まずはその内容を見ていきましょう。

 

1.中高年の男性機能改善

2016年、シドニー大学などオーストラリアの研究グループが男性更年期障害(AMS)に対するフェヌグリークの効果を検証しています。

43~70歳の中高年男性50人がエキスを600mg飲み続けたところ、12週後に血液中のテストステロン総量(TT)が12.3nmol/lから13.8nmol/lに増え、遊離型テストステロン(FT)推計値も241pmol/lから264pmol/lに増えました。

一方プラセボ(偽薬)を飲んだ46人のテストステロン総量は13.2nmol/lから12.4nmol/lに減少、遊離型テストステロン推計値も254pmol/lから231pmol/lに減少してしまっています。

男性更年期障害スコアも改善、朝だちや性行動の回数など男性機能でも摂取グループの方がプラセボグループより改善が見られたとのことです。[5]

 

2.アスリートの筋持久力向上

2016年にはインドのシュリマティカシバイナベール医科大学とサプリメーカーも、20代の男性を対象に共同研究を行なっています。

29人がフェヌグリーク600mgを摂取しつつ週4日所定の筋力トレーニングをしたところ、8週間後のテストステロン総量は387.52ng/dlから452.60ng/dlに増加

遊離型テストステロンは17.76ng/dlから35.29ng/dlとほぼ倍増しました。

プラセボを飲んだ26人も同じトレーニングをしましたが、テストステロン総量は387.52ng/dlから421.27ng/dlの小幅の増加、遊離型テストステロンも21.30ng/dl から31.70ng/dlと50%程度しか増えていません。

運動パフォーマンスを調べると、筋持久力で差が出ました。

フェヌグリーク摂取者のベンチプレス最大反復回数平均が1.5回、レッグプレスは0.5回増えていますが、プラセボ摂取者ではベンチプレスもレッグプレスも回数が約1回減少してしまったのです。

体脂肪率も、フェヌグリーク摂取者が平均1.67%減少したのに対し、プラセボ摂取者は1.28%減少。

脂肪燃焼効果もテストステロンを増加させるサポニンの効果と考えられています。[6]

 

3.シェイプアップと血圧改善

フェヌグリークのシェイプアップ効果は他の2件の臨床試験でも報告されています。

2010年、アメリカ・メリーハーディン大学ベイラー校の研究グループも、大学生のアスリートにフェヌグリーク500mg入りカプセルを摂取させつつ、週4回筋トレをさせて効果を検証しました。

8週間後、フェヌグリーク摂取者17人のテストステロン総量は平均0.97ng/ml増加して15.73ng/mlに増加。

「生理的意義を有するテストステロン」(遊離型とアルブミン結合型のテストステロンの合計、BAT)も1.32ng/ml増えて12.09ng/mlになりました。

一方プラセボ摂取者13人では、テストステロン総量は2.10ng/ml減少の13.70 ng/ml、BATも1.69ng/ml減少の10.11ng/mlとなっています。

体脂肪率もフェヌグリーク摂取グループが1.77%減に対し、プラセボグループでは0.55%減少にとどまり、大きく差がつきました。[7]

2018年にはワイオミング大学などの研究グループも、平均年齢24歳の男性アスリートに対して同様の試験を行なっています。

こちらはフェヌグリーク250mgカプセルを12週間摂取した後、ランニングマシンでの運動負荷試験(GXT)を行いました。

まずテストステロン総量は、13人がフェヌグリーク摂取で平均545.6ng/dlから669.6ng/dlとなり22%の増加。

一方プラセボ摂取者11人は608.0ng/dlから596.0ng/dlとなり微減。

徐脂肪体重ではフェヌグリーク摂取グループが59.8kgから60.2kgで0.4kg増加に対し、プラセボグループでは59.6kgから59.0kgの0.6kg減少、対照的な結果が出ています。

さらに血圧では、フェヌグリーク摂取グループが最高血圧が125mmHgから117mmHg、最低血圧が81mmHgから78mmHgに低下しましたが、プラセボグループではほとんど変化なし。

フェヌグリークを摂取するとシェイプアップし、同じ運動をしても血圧が上がりにくくなると確認されたのです。[8]

 

4.精子の改善

精子

上記レビューでは取り上げられていませんが、フェヌグリークが精子の質を改善すると示唆する臨床試験もあります。

2017年、インドとアメリカの4大学などからなる研究グループが、性腺機能低下症と診断された中高年(35~65歳)男性50人にフェヌグリーク500mg入りカプセルを12週間摂取させました。

テストステロン総量こそ405.19ng/dlから436.34ng/dlへの増加で控えめでしたが、遊離型テストステロンは8.17pg/mlから11.97 pg/mlに、50%近い増加です。

精子の質はもっと劇的に改善しました。

精液1mlあたりの精子の数が、平均3,535万個から8,831万個と倍以上に増加。

活発な精子の割合も35.92%から74.11%とこれまた倍以上に。

異常な精子の割合も42.09%から15.40%に大幅減少という結果が出ました。

さらに、被験者の自己評価では集中力と気分、勃起力も大きく改善したそうです。[9]

先述の2021年のレビューでは、厳選された薬用ハーブの臨床試験32件中9件でテストステロンが大幅に増加したと評価されています。

その内訳は、フェヌグリークの試験が4件でトップ。

アシュワガンダが3件、その他2種が1件ずつとなりました。

著者たちはこれを踏まえてフェヌグリークには「最も強い証拠」があると評価しています。

 

5.女性の更年期障害も改善

更年期障害

ここまで男性のテストステロン増加を見てきましたが、フェヌグリークが女性向けテストステロンブースターとしても効果があると示唆する臨床試験も出てきています。

2020年、インドの医師グループが健康ながら更年期症状のある女性を対象に臨床試験を行いました。

24人が42日間500mg摂取すると、遊離型テストステロンが開始時より38.2%増加し、他の女性ホルモンも増加。

遊離型テストステロンの増加は、テストステロンを縛りつけるSHBG(性ホルモン結合グロブリン)が21.1%減少したことと関係があるようです。

ホルモンバランス改善により、更年期症状も緩和

被験者の回答では、ホットフラッシュ(頬のほてり)が25.9%、寝汗が26.5%、うつ症状が31.8%、不眠が21.6%改善したという結果が出ました。[10]

 

6.女性の性的機能も改善

2019年には、スペインの医師グループが女性の性的機能への効果も検証しています。

この試験では、性的不能のリスクがある45~65歳(平均年齢54歳)の女性29人がフェヌグリーク600mgなどを含む錠剤を2ヶ月間摂取し、血液と女性性機能指数(FSFI)を調べました。

血液中のホルモンは、遊離型テストステロンが0.41pg/mlから0.50pg/mlに増加。

この試験でも、SHBG濃度が85nmol/lから73nmol/lに減少したことが遊離型テストステロン増加につながったようです。

被験者の自己評価に基づく女性性機能指数(FSFI)も「性欲」「興奮」「潤滑」「オーガズム」「性的満足」「性交疼痛」の6項目全てが改善し、総スコアも平均20.15点から25.03点に向上しました。[11]

フェヌグリークの効果は中高年女性だけでなく、若い女性でも効果が出ています

2014年にシドニー大学などオーストラリアの研究グループが、20~49歳で生理が順調な女性80人を対象に臨床試験を行いました。

こちらの試験でも、600mg入りカプセルを2ヶ月間摂取したグループは遊離型テストステロンが増加し、女性性機能指数(FSFI)など性的機能で改善が見られたそうです。[12]

 

フェヌグリークサプリは体感も強くおすすめ

いかがでしたか。

フェヌグリークが成人男女全世代のテストステロン増加で期待できると確認できましたね。

フェヌグリーク600mgを摂取して10時間後にテストステロン総量が30%程度増加したという臨床試験もあり[13]、効果も体感しやすい成分です。

フェヌグリークの安全性については、アメリカでは「一般に安全と認められる」食品添加物(GRAS)と認められていますが、ごくまれにひどいアレルギー反応やぜんそくの悪化などが報告されています。[14]

豆アレルギーが心配な人やぜんそくなどの持病がある場合、医師との相談が必要です。

アメリカ政府(NCBI)による授乳女性のためのデータベース「Drugs and Lactation Database」も、フェヌグリークについての最新記事(2022年8月15日最終更新)で同様の警告をしています。

また、種子を毎日25g以上摂取して低血糖や凝血障害を起こした事例もあるので過剰摂取は禁物とのこと。

ただし、アレルギーや持病がない人の副作用は腹痛や吐き気など胃腸の不調くらいで、変わったことといえば、まれに尿、汗、便、母乳がメープルシロップのような匂いがするくらいだそうです。[15]

他のほとんどのサプリもそうですが、妊娠中の女性も避けた方がよいと思われます。

日本の厚生労働省関係のホームページでは、通常の食事に含まれている量以上を摂取すると子宮収縮や子宮刺激の原因となる可能性[16]、先天異常のリスク上昇との関連性のため妊娠中に大量に摂取することは安全ではない[17]との指摘があります。

ただし珍しいことに、授乳期の女性の摂取は日本でもアメリカでも禁止されていません

NCBIのデータベースによれば、アメリカでは授乳する女性が乳汁分泌促進を期待してフェヌグリークを摂取するケースがあり、複数の臨床試験で母親も乳児も特に副作用はなかったそうです。[18]

したがって、アレルギー・治療中・妊娠中などでなければ、過剰摂取しなければ問題ないとされています。

フェヌグリークの種子は香辛料やサラダなどで摂取可能ですが、有効成分を一定量摂取するにはサプリの方がよいでしょう。

おすすめはアメリカの特許成分テストフェン(Testofen)

テストフェンの強みは有効成分フェヌサイド(Fenuside)をちょうど50%配合している点です。[19]

実はフェヌサイドは、テストステロン増加をもたらすサポニンの商標名。

つまり、テストフェン配合サプリなら有効成分サポニンを正確に計算して摂取し効果を確かめられるので、おすすめというわけです。

テストフェン配合の人気サプリはこちらで見つかります。

【ランキング】テストステロンの効果とおすすめサプリ12選

フェヌグリークの摂取量は、臨床試験の使用例を見ると、1日200~600mgくらいから始めるのがよさそうです。

実はNCBIのデータベースが紹介している臨床試験の中には、授乳中の21日間5g程度摂取し続けても母子ともに問題がなかった、という報告もあります。

しかし、テストフェンは有効成分フェヌサイド(サポニン)の濃度が高いので、増やすとしても600mgを大幅に超えないレベルで調整した方が無難でしょう。

最も強い証拠があると評価されるフェヌグリーク、試して見る価値は大いにありそうです。

 

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