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ストレス解消には逆効果!ひたすら寝ることの悪影響9つ
公開日:2023/01/01
更新日:2023/01/13
ストレスが溜まったとき、睡眠を取るとスッキリしますよね。
ただし、寝過ぎは逆効果と言われています。
信じ難いかもしれませんが、寝過ぎはストレス解消にならないだけでなく、健康被害のリスクも高まるそう…。
今回は、ひたすら寝ることで起こりうる悪影響を9つ紹介します。
休日を「寝て曜日」にして過ごしている方は必見です!
Contents [目次を開く]
ストレス解消には逆効果!ひたすら寝る9つの悪影響
睡眠は疲労回復だけでなく、ストレス解消にとっても非常に重要です。
理由として、コルチゾールというホルモンが関係しています。
コルチゾールはストレスホルモンと言われ、ストレスに対応するためには欠かせないホルモン。
そして、コルチゾールは睡眠中にも分泌され、睡眠時間が短くなるとコルチゾールの分泌量が減少してしまうのです。
するとストレスへの対応力が低下し、ストレスにさらされ続ける結果に…
加えて、単純に疲労が溜まるとそれだけでストレスになるため、疲労回復・ホルモン分泌の2つの側面から、睡眠がストレス解消にとって重要だと言えるでしょう。
かと言って、実際に寝続けるとどうなるのでしょうか。
寝るとストレス解消になるならば、ずっと寝れば良いと思われる方もいるかもしれません。
しかし、寝続けることは逆効果。
なぜなら、ストレスを回避するために寝るとなると、問題の先送りにしかならないからです。
適度な睡眠であればストレス解消になりますが、ストレスから逃避するための防衛本能として睡眠をとるメカニズムも存在します。
ただただストレスから逃げるための睡眠を「寝逃げ」と呼び、寝逃げが続くと鬱などにつながる可能性も指摘されているため、過眠はストレス解消には適さないと言えるでしょう。
そういった行動は軽度であれば、ストレス発散になりとても良いのですが、メンタルの調子が悪い時や、ストレス耐性があまり高くない方がそういった方法に頼ってしまうと、社会生活を脅かすほどの引きこもりや過食、過度な飲酒、過眠状態、逃避などに陥ってしまうことがあります。(引用:六本木ペリカンこころクリニック)
ただ寝続けるのでなく、重要なのは睡眠の質。
寝続けることは寝逃げをはじめ、身体の不調をきたす可能性があるので注意しましょう。
今回は寝逃げ以外にも寝続けることでのリスクを紹介しますので、ぜひご覧になってください。
1.ストレス解消の時間が奪われる
寝続けるとシンプルに、寝る以外の時間が奪われます。
家事をする時間や仕事の時間だけでなく、ストレス解消に重要な遊ぶ時間や趣味の時間など。
もちろん、寝不足がストレスにつながっている場合には適度な睡眠は良いストレス解消となるでしょう。
一方でストレスの原因が睡眠不足以外にある場合、睡眠ではストレス解消にはなり得ません。
その上で寝すぎると本来ストレス解消に充てるべき時間が奪われる形に…
まずはストレスの原因がなんなのかをはっきりとさせることが重要です。
睡眠の専門家チームであるSleepFoundationによると、日常生活において
- 仕事でのストレス
- 人間関係でのストレス
- 経済的損失でのストレス
- 親しい人の病気や死別
といったストレスを感じた後にあまり寝られない状態になった場合、ストレスによる睡眠不足と結論づけています。
ストレスによる睡眠不足の場合、以下のような症状が出るそうです[1]。
- 疲労感や倦怠感
- 記憶力の低下
- モチベーションの低下
睡眠を取るだけでは根本の解決にはなっていないため、前項で説明した問題の先送り状態となります。
単純なストレス解消目的であれば睡眠は効果的ですが、思いっきり体を動かした方が良いストレス解消になる場合もあるでしょう。
原因を考えずにただ寝ることはストレス解消ではなく、無駄に時間が奪われるのと大差ありません。
寝る前に、ストレスの原因について考えてみてください。
2.うつ病の発症リスクが急増しさらにメンタルを病む
「寝逃げ」のメカニズムは前項で説明したとおりです。
ストレスから逃げるために寝すぎるとうつ病のリスクが生じるとわかっています。
実際に過去の研究では、8時間以上寝ている人は8時間以下の人と比較して、うつ病になるリスクが高いと示唆されました[2]。
ただし、寝すぎることがうつ病になるリスクとは断定できないようです。
長く寝すぎることが原因というより、うつ病の症状の一つに過眠があると主張する方もいます。
何が正解かは定かではありませんが、過眠がうつ病に関与していることは確かでしょう。
適切なメンタルヘルスのためにも、寝過ぎは良くないと言えます。
3.ひたすら寝る習慣が生活習慣病を発症させる
とにかく寝る方は、生活習慣病になる可能性が高くなります。
生活習慣病はどちらかといえば、不眠によるものが多いと考える方も多いかもしれません。
しかし過眠も生活習慣病に関与します。
なぜなら、過眠も不眠もどちらも体内時計を狂わせるからです。
体内時計は体の調子を整えるために重要なものであり、体内時計の乱れはすなわち自律神経の乱れを招きます。
自律神経は血圧やホルモンをコントロールし、体の調子を一定に保ってくれるものですから乱れたら不調の原因となるのです。
血圧やホルモンの乱れによって血圧や血糖値が安定せず、高血圧や糖尿病といった生活習慣病へのリスクが高まると考えられています。
特に過眠症によって日中に眠気を感じる寝不足状態になると、不眠症と似たような症状が出現。
不眠症は生活習慣病に大きく関わるとわかっているため、過眠も同様に危険と言えるでしょう。
さらに長期の睡眠不足によって、肥満症、糖尿病、高血圧症といった生活習慣病や、脳血管・心血管疾患などの病気を引き起こす危険が高まります。(引用:社会福祉法人恩賜財団済生会)
ひたすら寝続けて体内時計が乱れると生活習慣病を招きます。
重要なのは生活習慣を整えること。
寝る時間、起きる時間を一定にし、適切な食事と適度な運動を心がけてください。
運動して疲労を感じると、夜に眠たくなり入眠が早くなります。
また、食事での適切な栄養摂取も重要です。
特にトリプトファンと呼ばれる必須アミノ酸は、入眠を促すメラトニンの素になるとわかっています。
適切な栄養を摂り、運動での適度な疲労によって、睡眠の質も高まるでしょう。
まずは食事や運動習慣などの生活習慣を整え、過眠にならないように注意してください。
4.認知機能が低下しさらにパフォーマンスが落ちる
過眠によって生活習慣病になるリスクがあることは、なんとなくわかっていただけたでしょう。
しかし睡眠障害が引き起こすのは生活習慣病だけでなく、認知機能の低下を引き起こすとわかっています。
認知機能とは記憶力や判断力などを指し、これらの能力低下は仕事のパフォーマンス低下につながるのです。
例えば仕事で伝えられた内容を忘れる、スポーツで一瞬の判断が必要なタイミングに反応が鈍るなどの問題が生じやすくなります。
実際に、マウントサイナイ医科大学が行なった調査で、男性でも女性でも睡眠障害があれば認知機能が低下していると判明しました[3]。
この研究では神経認知機能検査の点数をもとに判断しており、睡眠障害があれば軒並み点数が低い結果に。
また、睡眠障害は認知機能だけでなく実際に認知症まで発症しやすくなるとも言われています。
十分に睡眠がとれていないことと,日中に眠気があることがそれぞれ相対危険度1.20倍,1.24倍で認知症の発症と関連しているという結果であった(引用:天理よろづ相談所 学術発表会2020)
以上のことからも、不眠だけでなく過眠も認知機能にとって十分に脅威と言えるでしょう。
パフォーマンスを上げたいがために寝すぎるのは本末転倒。
適度な睡眠と質の向上を心がけ、パフォーマンスを上げていきましょう。
5.太りやすくなる
過眠では生活習慣病に注意が必要。
中でも過眠によって太りやすくなると言われていて、メタボリックシンドロームのリスクも増加するのです。
理由は食欲を司るホルモンのレプチンとグレリンと関係します。
レプチンは脂肪細胞から作られるホルモンで、脳に作用して食欲を抑えてくれるホルモン。
対してグレリンは食欲増進ホルモンで、レプチンとは真逆の働きをするホルモンです。
これらのホルモンが睡眠時間に大きく関与しており、睡眠時間が短いほどレプチンが少なく、グレリンが多くなります。
ただし、睡眠時間を確保できていても日中の眠気を感じれば睡眠不足と同じ状態に。
つまり、過眠症でも睡眠不足と同様にレプチンが減少しグレリンが多くなるのです。
このことを裏付ける研究を、ラヴァル大学のJean-Philippe Chaput先生らが行いました。
6年間で平均と比較して睡眠時間が短かった人・長かった人でどの程度BMIや体重、ウエストに変化があったかを調べた研究です。
睡眠時間が短い人は平均の人と比較して体重が88%増えやすくなるのに対し、睡眠時間が長い人でも71%ほど多く増えやすいという結果でした[4]。
ウエストサイズも、睡眠時間が短くても長くても平均よりも2cm程度大きくなっていたそうです。
この研究結果からも、睡眠障害によって太りやすくなると示唆されていますね。
よく不眠が太りやすいと言われていますが、太りやすさでいえば過眠も同様でしょう。
しつこいようですが、大事なことは睡眠の質です。
最近太りやすいと感じている場合は、ぜひ睡眠習慣についても検討してみてください。
6.頭痛のリスク増加
過眠によって、頭痛のリスクが増大するとも言われているのをご存じでしょうか。
睡眠障害と頭痛との関連の裏付けとして、独立行政法人国立国際医療研究センターの菊池裕絵先生らが研究を行なっています。
スマートウォッチをつけて寝てもらい、目が覚めた時の頭痛と睡眠時間・質を計測するというシンプルな実験で、やはり睡眠の質が悪ければ頭痛は増すという結果でした。
そのため個人差はあるものの、睡眠障害と頭痛には関連があると結論づけています[5]。
理由としては諸説ありますが、偏頭痛であればセロトニンが関与しており、セロトニンによって脳の血管が収縮・拡張されるために頭痛が引き起こされるそうです。
精神的な負荷がかかると、血小板からセロトニンが過剰に分泌されます。セロトニンは脳にある血管の収縮とその後の拡張を引き起こし、片頭痛となってしまうのです。そのため、仕事や家庭のストレスと片頭痛がセットになっているという方も少なくありません。(引用:湘南メディカル記念病院)
緊張型頭痛であれば、頭や首の筋肉が硬くなるような姿勢で寝ると頭痛が引き起こされます。
通常は仰向けや横向きなどをし、枕に頭がありますが、枕から頭が外れていたり、手や足、腰、首などが、無理な状態で押されていたり、曲がっていたりして長時間姿勢が悪いまま寝続ける と、肩・首に余計な負担がかかります。すると、頭痛が起きやすくなると考えられています。(引用:Medizal look)
どちらのパターンも睡眠時間・質が関与しているので、過眠で睡眠の質が下がってしまえば頭痛の原因になると言えるでしょう。
そうならないためにも、寝過ぎには注意が必要です。
7.背中や腰が常に痛くなる
寝過ぎて背中や腰が痛くなった経験がある方も多いのではないでしょうか。
たまたまだと思うかもしれませんが、これも寝過ぎが原因であると考えられます。
なぜなら、寝ている時には筋肉が緩んでしまうから。
寝ている時は究極のリラックス状態であり、筋肉もおやすみモードで緩んでしまいます。
ですが、寝ている状態でも体には負担がかかり続けているのです。
筋肉が緩んでいるところに負担がかかり続けると、筋肉はやがてこわばってしまい、痛みにつながると言われています。
寝ている間に体重による負担がかかると肩や腰周辺の筋肉がこわばります。筋肉がこわばると、血管が圧迫されて血流が悪化します。寝ている間の負担が掛かっている部位には疲労物質や痛みの原因物質が溜まっていきますが、血流が悪いとそれらが流れず筋肉内に残り続けてしまいます。その結果、翌朝起きたときに痛くなっているというわけです。(引用:Shop Japan)
ちなみに、適度に寝返りができればこわばりの予防も可能です。
しかし寝すぎると筋肉が緩んでしまうため、そもそも寝返り自体が難しくなってしまいます。
このような理由からも、適度な睡眠時間は重要なのです。
体を休めるためにしっかり寝るのは良いことですが、寝過ぎると筋肉が緩みすぎて痛みにつながります。
寝るのはほどほどにして、適度に体を動かすよう心がけてくださいね。
8.心臓病の発症リスクがアップ
ひたすら寝ることで太りやすくなるほか、うつ病や生活習慣病のリスクについて解説しました。
もう一つ、寝過ぎによって起こり得るリスクの中でも大きな病気が心臓病です。
国立循環器医療センターによると、平均睡眠時間より長時間睡眠をとった場合、虚血性心疾患を発症するリスクが1.38倍に上ったと報告しています[6]。
短時間睡眠よりはリスクが低く報告されていますが、それでも基準時よりは高いのです。
原因として考えられるのは、過眠によって体内の炎症性サイトカインが増加していること。
炎症性サイトカインは日中の眠気を感じる過眠症で優位に増加するとわかっており、脳の視床下部と呼ばれる組織の機能を活性化させます。
視床下部は自律神経を調整する器官であり、視床下部を中心としたHPA軸の機能が活性化すると自律神経のうち交感神経が活性化すると判明しました。
すると心臓をはじめとした血管系への負担が高まり続け、虚血性心疾患へ移行すると考えられています。
今まで紹介してきた生活習慣病はすぐに死に直結するものではありませんが、虚血性心疾患の場合そのまま亡くなってもおかしくありません。
個人差はあるものの、理想とされている睡眠時間はおよそ6〜8時間。
それ以上長く寝る習慣がついている場合、生活習慣の見直しが必要となるでしょう。
そうでないと、心臓病のリスクが高くなってしまいますので、該当する場合は早急に生活習慣を立て直してください。
9.最悪の場合は死に…
今まで寝すぎることの多くの悪影響を説明してきました。
前項の心疾患の部分でも少し触れましたが、過眠で最も恐ろしい症状は突然死です。
心臓病の方が死に至りやすいのは容易に想像できますね。
しかし心臓病だけでなく、過眠のストレスからくる生活習慣病やうつ病になども健康な方と比較すると突然死のリスクが高くなるのです。
うつ病に代表される慢性的な精神へのストレスは自殺の可能性が高まる上、突然死を招く心疾患にかかりやすくなると言われています。
心臓病の方では、慢性的な炎症が起こることがあります。炎症では免疫細胞からサイトカインが分泌されますが、これがうつ病の発生に関わるという説があり、それを支持する科学的根拠も多数出てきています。これは、心臓病によりうつ病が引き起こされる可能性も示唆される話です。(引用:よりどころメンタルクリニック横浜駅西口)
加えて、高血圧や糖尿病といった生活習慣病も血管を硬くし血栓ができやすくなるので、心疾患にかかるリスクが高まり、突然死の確率も上がるでしょう。
また、心疾患だけでなく脳卒中にも注意が必要です。
このように過眠によるストレスは不調を招くだけでなく、長期になれば最悪死の恐怖もつきまといます。
もし現状に不安があれば専門医で相談しても良いでしょう。
まずは自身の生活習慣を見直し、過眠にならないように注意してください。
ストレス解消には睡眠の質が最重要!
ストレスを感じた場合、まずは寝ようと思う方もいらっしゃると思います。
ですが、安易に寝る選択をとるのはオススメできません。
なぜなら、寝過ぎると生活習慣病やうつ病、突然死といったさまざまなリスクが報告されており、長期的には体にとって良くないからです。
睡眠時間は長く摂れば良いというものではなく、個人差ありますが6〜8時間がベストだとわかっています。
6~8時間寝てもまだ眠い、寝足りないと感じる場合は睡眠時間ではなく、睡眠の質を疑うべきです。
睡眠の質が悪ければいくら寝ても疲労が抜けず、寝足りないと感じるでしょう。
その結果日中の眠気を感じ、睡眠時間を伸ばして過眠へとつながっていくのです。
過眠を防ぐために重要なのは睡眠の質を高めること。
睡眠の質を高めるためには睡眠だけでなく、運動習慣や食事も重要で、日頃の生活習慣を見直すべきです。
ただし、仕事やご家庭の環境によってはすぐに生活習慣の見直しが難しい場合もあります。
そのような場合には睡眠サプリを摂るのも一つの手段です。
睡眠サプリの選び方は以下の記事で紹介しているので、ぜひ併せて読んでみてくださいね。
このような睡眠サプリを摂取することでも睡眠の質は変えられます。
睡眠の質を高めて仮眠を防ぎ、体調を整えていきましょう。
※記事の内容は、効能効果または安全性を保証するものではありません。サイトの情報を利用し判断及び行動する場合は、医師や薬剤師等のしかるべき資格を有する専門家にご相談し、ご自身の責任の上で行ってください。
記者 WRITERfucdam
理学療法士兼Webライター。本職で培った健康知識で男性の筋肉から性の悩みまで解決できる情報を発信していきます。
ネットにある浅い知識でなく、深掘りした知識を披露していきますので、お楽しみください!
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