妊活サプリの注目成分ポリアミンは精子の健康に不可欠!データに基づく効果6個

公開日:2023/02/10
更新日:2023/02/15

近年、妊活サプリで注目されている「ポリアミン」は、男性だけでなく女性の妊活でも重要な成分です。
では具体的にどのような効果があるのでしょうか。
今回は臨床データとともに、ポリアミンの特徴や効果をお伝えします。
妊活中の方は必見ですよ。

  • 記者 WRITERSTERON編集部
    ニュース担当

ポリアミンとは?スペルミンとは?

この記事では、精子の健康に不可欠なポリアミンの効果をご紹介いたします。

ポリアミンはアルギニンやオルニチンというアミノ酸から作られ、多くの動植物の細胞の成長や細胞分裂に不可欠な健康成分です。

人体でも20種類以上合成されますが、その中でも代表的なのがスペルミン、スペルミジン、プトレシンの3種

特にスペルミンは精液の中から見つかったので英語の「sperm(スパーム)」から名付けられたそうです。[1]

スペルミンと精子との関係は名前だけではなく、特に人間の精液に多く含まれていることも知られています。

これまでの研究で、スペルミンはスペルミジンから生成され、スペルミジンはプトレシンから生成されると明らかになっているのです。

そしてこれらポリアミンは妊活で様々な効果を発揮すると分かってきました。[2]

 

ポリアミンの効果6つ

ではここから、臨床データとともにポリアミンの効果をお伝えします。

妊活中の方はぜひ参考にしてくださいね。

 

1.ポリアミンがないと精子が作れない

複数の精子

不妊男性の精液にはポリアミンが不足していることがかなり前から知られています。

1978年、カターニア大学(イタリア)の研究グループが精子欠乏症男性の精液を調べたところ、スペルミンが精液1mlあたり80μg(10万分の8グラム)、スペルミジンは24μg しかありませんでした。

健康男性はスペルミンが1,500μg、スペルミジンが60 μgもあり差は歴然。

この臨床試験ではスペルミジン生成に必要な SAM(S-アデノシルメチオニン)という成分を処方したところ、精子欠乏症男性の精液中のポリアミンも精子の数も増えたとのことです。

そもそも細胞の成長に必要な成分ですから、ポリアミンがないと精子も作れないのですね。[3]

 

2.精子の運動性も改善

精子

スペルミンが一酸化窒素(NO)を運ぶ「一酸化窒素ドナー」として機能することで、精子の運動性が向上することも分かっています。

2011年のトリノ大学(イタリア)での臨床試験では、健康な男性70人の精子をスペルミンベースのSPNOとGSNO(S-ニトロソグルタチオン)という2種類の一酸化窒素ドナーと一緒に培養し、運動性を比較しました。

SPNO と一緒に培養した精子では、WHO基準でAまたはBランクの精子の比率が培養開始30分後には71.2%、60分後には69%を記録。

培養しない精子ではそれぞれ51%と50%ですので、20%程度活発化しています。

一方、GSNOで培養した精子の運動性の改善幅は10%台でした。

スペルミンベースの一酸化窒素ドナーはかなり優秀なようですね。

なお、カターニア大学の臨床試験でもポリアミン増加とともに精子の運動性も改善しています。[4]

 

3.抗酸化作用で精子を守る

ポリアミンは抗酸化作用によって健康上様々な効果があり、精子を守る効果も報告されています。

2022年の中国陝西省などの大学の共同研究では、7頭のブタの精子を過酸化水素(H2O2)入りの溶液に入れ、さらにポリアミンを追加してみました。

その結果、スペルミン1 mmol/lまたはスペルミジン0.5 mmol/lを追加すると、精子のDNAやミトコンドリアへのダメージを緩和すると判明。[5]

ポリアミンが活性酸素を捕捉するのは以前から知られていましたが、最新の実験で精子にも効果があると改めて確認されたのです。

 

4.こう丸を守る

睾丸

ポリアミンは精子だけでなく、精子を作るこう丸そのものも守れます

2021年、中国の四川大学を中心とした研究グループが、腸内のポリアミンの量がこう丸の機能に影響するという研究結果を発表しました。

マウスたちにトリプトリドという有害成分を2週間摂取させると、こう丸重量は体重の0.6%強から0.3%未満となり、小さく軽くなってしまったそう。

それだけではなく、精子作りに関係する各種RNAが減り、精液1mlあたりの精子の数も平均約1億5千万個から5千万個まで減ってしまいました。

同時に腸内のスペルミンとスペルミジンの量も、正常マウスの3分の1に減少しています。

しかしスペルミンを同時に摂取したマウスでは、こう丸の比重は0.4%、精子の数も平均約1億個/mlとなり、トリプトリドの影響はかなり緩和されました。

なお、この試験でもスペルミンの抗酸化作用が確認されています。[6]

ポリアミンは腸で吸収されてこう丸や精液まで届き、男性機能を守るのです。

 

5.受精の時まで精子を守る

男性妊活成分の大部分は精子の数、運動性、正常性を改善するものですが、ポリアミンは受精でもユニークな役割を果たすと分かっています。

1991年、バル=イラン大学(イスラエル)の研究グループは、雄羊の精子をポリアミンと一緒に培養して「先体反応」への影響を調べました。

先体反応とは、精子の頭を包む先体が卵子に入り込むために酵素などを放出する現象です。

スペルミジンを10mM(ミリモル毎リットル)入れて精子を培養すると、先体反応する精子は約25%減り、スペルミンを同量入れた時には約45%も減ると分かりました。

これは、スペルミンやスペルミジンが精子に結合すると、早すぎる先体反応を防げることを意味します。

さらにスペルミンと結合した精子をヘパリンという成分が入った液に浸すと、大部分の精子からスペルミンが分離されることも分かりました。

ヘパリンは女性器に含まれる硫酸の一種です。

ここからこんなメカニズムが明らかになりました。

射精の時、精子は精液中のスペルミンを中間部(首の部分)などに取り込む。

するとスペルミンは精子が卵子にたどり着くまで細胞膜を保護して先体反応を遅らせる。

精子が卵子にたどり着いた時、子宮にあるヘパリンがスペルミンを分離。

すると、精子はタイミングよく先体反応を起こして卵子に入り込み受精卵ができる、というわけです。[7]

生命の神秘さえ感じますね。

さらに最近の研究では、不妊男性の精液ではポリアミンの量に比べ精子の数が多すぎ、細胞死が多く発生していることも分かりました。[8]

妊活成功のためには精子という弾丸を増やすだけでは不十分で、ポリアミンの働きによって精子が卵子に出会うまで暴発させないことも大事なようです。

 

6.女性の妊活でも重要

カナダの生殖医学専門家などの国際研究グループによれば、女性が排卵前にプトレシンを摂取すると妊活に効果があると示唆されています。

動物も人間の女性も加齢によって卵巣中のODC(オルニチン脱炭酸酵素)という成分が減少しますが、プトレシンを摂取するとODCを補給できて卵子の質を改善するのだそうです。[9]

それだけではありません。

モントリオール大学の研究グループによると、受精卵の成長にはポリアミンが不可欠で、女性の胎内でポリアミン生成が妨害されると胚の成長分化が止まってしまうそうです。[10]

ポリアミンは女性の妊活にも不可欠なのですね。

 

ポリアミンは男女問わず妊活におすすめ

ポリアミンは細胞の成長や新陳代謝を促す必須成分。

精子作りに不可欠な上、こう丸を守り、受精の時まで精子を守ります。

しかも女性側の妊活でも重要な成分と分かりました。

肉にも野菜にも含まれていますが、計画的に摂取するなら、大豆由来の特許成分ソイポリアが最適です。

プトレシン、スペルミジン、スペルミンを0.15%以上含有するように規格化されており、必要量を効率的に摂取できます。[11]

そしてソイポリア含有サプリのおすすめがこちら。

ソイポリア以外にも男性妊活に効果のある成分がバランスよく含まれています。

美容、アンチエイジング、抗酸化にも効果があるポリアミン。

健康増進しつつ妊活できるおすすめの成分です。

 

※記事の内容は、効能効果または安全性を保証するものではありません。サイトの情報を利用し判断及び行動する場合は、医師や薬剤師等のしかるべき資格を有する専門家にご相談し、ご自身の責任の上で行ってください。

  • 記者 WRITERニュース担当

    STERON編集部のニュース担当チームです。
    恋愛やセックス、雑学など男性が気になる世界のニュースを毎日お届けしていきます。

FOR YOUあなたにおすすめの記事