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SM好きはノーマルな人より痛みに強い事が最新研究で判明
公開日:2022/03/03
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嗜虐的な性的プレイの一つ、BDSMの愛好家は日本では珍しくありません。
受け入れ難く名の知れない性癖も多い中、日本ではごくごく一般的な性癖となりつつあるSMプレイ。
海外でも『BDSM』として性癖の一大ジャンルを築いています。
ちなみにBDSMとは、B(Bondage)ボンデージ・束縛、D(Discipline/Domination)調教/支配、S(submission/Sadism)服従/サディズム、M(Masochism)マゾヒズムの頭文字から成る略語です。
そんなBDSMですが、近年の研究でBDSM愛好家は痛みに対する耐性が強い事がデータで明らかになったのです。
一体どんな研究が行われたのでしょうか…?本記事では研究内容を詳しく解説します。
参照記事:https://www.psypost.org/2021/09/people-who-partake-in-bdsm-have-higher-pain-thresholds-according-to-new-research-61856
ベルギーのある研究チームが、BDSMの関係性において痛みが持つ意味合いに興味を持ち、調査研究を行いました。
具体的なテーマとして、BDSM愛好家のカップルは、愛好家でないカップルと比較して、痛みの感じにくさ、痛みに対する意識やその想定度合いに違いがあるか検証しました。
BDSM愛好家のカップルを34組、比較対象のカップルを24組集め、それぞれBDSMのクラブイベントとバーで、一晩に3回、プレイ前後の異なるタイミング(プレイ前、プレイ直後、プレイ終了から10~15分後)で検証を行った結果、年齢や性別、体格やうつ病の自己評価に関係なく、BDSM愛好家の方がカップル双方で痛みと認識する限界点が高かったのです。
同様の結果は、痛みに対する恐怖など、痛みに関するアンケート調査からも得られました。
興味深いことに、BDSMプレイ後、服従する側に痛みを感じにくくなる傾向が認められ、痛みに対する破局的思考尺度でも大幅な低値を示したことからも、大げさに騒ぎ立てるM男やM女は少ないと言えます。
自分には関係のない話だ、関心もないという方がいらっしゃるかもしれません。
では、彼女を縛った、もしくは彼女に縛られたことはないでしょうか。
その場合、無意識のうちに軽めのBDSM行為をしているのです。
性的欲求を満たすために縛ったり拘束したり…その手段はロープ、テープ、ストッキング、ネクタイ、手錠、その他何でも構いません。
物理的な束縛だけでなく、ルールや罰を設けて相手をコントロールするプレイもあります。
この類のプレイは、程度の差こそあれ、少なからず経験がある方も多いのでは?
結果を踏まえ、研究チームは生物学的見地と心理学的見地から考察を行いました。
生物学的に見ると、痛みを幾度となく味わうことで、痛みに慣れて鈍感になる可能性があります。
そして注目すべき点としてプレイ後に服従者側で内因性カンナビノイドという脳内マリファナ類似物質の上昇が見られました。
性的興奮も相まって鎮痛剤のような効果をもたらしていたのですね。
心理的要因としては、BDSMの関係性に付きものの、社会的つながりと強い信頼感が考えられました。
他にも、お互いの高い社交性や神経症的傾向といった性格も痛みを感じにくくさせた一因かもしれません。
ただし研究チームは、今回の研究結果が参加者一人ひとりの判断に任せた主観的な申告によるものである点を強調しています。
なぜなら、痛みに強い服従者ほど称賛されるのがBDSMのコミュニティであるため、痛みに対する強さに高めのバイアスがかかることがあり得るからです。
最後に研究者らは、こうした研究の重要性を主張しました。
「BDSMは一般的なプレイでありながら、あまりよく理解されていません。
解明に向けて研究に取り組んでいきます。
この研究では、BDSMの関係性において痛みのプロセスがどう違うのか知ることを目的としています。
背景にあるメカニズムの理解を深めて、BDSM愛好家に押された烙印を取り除ければと願っています。」
BDSMの実態にメスを入れた実に真剣な研究ですね。
主従関係が結ばれていなければ成立しないカップルの行為…お互いの考えが少しでもずれていると背徳行為になってしまうのです。
支配する側の理解があってこそ、服従する側はどんな痛みや苦痛にも耐えられる、、いや耐えるという感覚はないのかもしれません。
服従者においては痛みに強ければ強いほど称賛されるなんて、BDSMの世界は本当に奥深い。
愛好家が「変態」や「アブノーマル」などの後ろめたさを感じなくなるためにも、BDSMの関係性についての研究がより一層進むことを期待しますね。
※記事の内容は、効能効果または安全性を保証するものではありません。サイトの情報を利用し判断及び行動する場合は、医師や薬剤師等のしかるべき資格を有する専門家にご相談し、ご自身の責任の上で行ってください。
記者 WRITERTAIKI
中学生の頃から洋楽に洋画と英語オタクで、「アウチ」や「ウップス」を連発し周囲が呆れても気にしない自由人。現在は長年の会社員生活から足を洗い、大好きな英語を使う翻訳、通訳の仕事に従事する傍ら、ライターとしても活動中。
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