この色が寝室にあると睡眠の質が低下する可能性が高い

公開日:2022/02/17

寝室
  • 記者 WRITER
    Eno

私たちの住む世界には色が溢れている。

しかし、色があることが当たり前すぎて、色が私たちにどのような影響を与えているのかについて考えることはあまりないように思う。

 

実は、色は日々私たちに影響を与え続けているのだ。

その一つが、私たちの睡眠である。

なんと、ある研究によって、寝室の壁の色が睡眠の質に大きな影響を与えることがわかった。

ベッドのマットレスや枕が快眠に深く関わっていることは有名ではあるが、寝室の色も快眠に非常に重要なキーなのである。

 

寝室の壁の色が睡眠の質を決める?

あなたの寝室の色は何色だろうか?

ちなみに筆者の寝室のカーテンは黄色である。

米国で行われた研究は、1000人以上のアメリカ人を対象に、どのような寝室で寝ているのか(厳密には米国では部屋の壁がカラーリングされていることが多く、寝室の壁の色を聞いている)ということと、睡眠の質について調査をおこなった。

 

その研究によると、黄色、茶色、ベージュは快適な睡眠を取るためにはもっともダメな色であることがわかったそうなのだ。

黄色い寝室

つまり、筆者の寝室のカーテンは、快適な睡眠のためにもっとも最悪な色ということになる。

 

しかし、どうしてこのような色が快適な睡眠を取るために適していないのだろうか。

心理学者であるLee chambers氏によると、その理由は黄色は明るく陽気なカラーであり、脳を活性化させたりクリエイティブな思考になりやすくしたりする効果があり、その色にずっと接しているとイライラしたり不安になったりする原因になってしまうからだそう。

そのため黄色は、脳を活性化させたり、ハッピーな気持ちになるためには良いカラーではあるが、黄色は体と脳を休めようとしているときには逆効果になってしまうのである。

 

それでは、どのような色が質の良い睡眠に導いてくれるのだろうか。

研究によると、紫と青がもっとも快適な睡眠を取ることができる寝室の色であることがわかった。

紫と言っても様々な紫色がある。

例えば、少し青みがかったバイオレット(すみれ色)も紫であるし、暗く赤みがかったプラム(杏色)も紫である。

また、ロイヤルパープルのような明度が低い紫色もあれば、ライラックのように明度が高い紫色もある。

どのような紫が寝室の色にベストなのだろうか。

紫色の寝室

専門家によると、彩度が低い紫色の方が、落ち着くことができるため睡眠の質を高めるために効果が高いのだそう。

また、ピンクみがかった紫色よりも、寒色系で青みがかった紫がベストなのだそう。

青は紫色についで二番目に快眠に導いてくれる色であり、気持ちを穏やかにしてくれる効果を持つ。

一方で、ピンクは黄色と同じように脳を活性化させる効果を持つため、青みがかった寒色系の紫がベストなのである。

と言っても色のイメージがあまり湧かない人もいるであろう。

そのため、色については次の章で説明していく。

 

色が私たちに与える影響は?

「色」が私たちの睡眠に大きく影響を与えるということは上記したが、そもそも色についてどのくらいの知識を持っているだろうか。

色の種類

先ほども出てきた話題ではあるが、色は赤みがかった暖色と青みがかった寒色に分けられている。

一般的に暖色には、ピンク、赤、オレンジ、黄色などが、寒色には紺、青、水色などが含まれる。

また、そのどちらにも属していない先ほど出てきた紫や黄緑、緑は中性色と呼ばれている。

また、これも先ほども出てきたが色は明度でも分けられる。

明度が高い色は白っぽく淡い印象の色であり、反対に明度が低い色は暗く重たい印象の色になる。

iPhoneの写真編集機能で明るさをいじったことがある人はなんとなく想像できるだろう。

明度が高い色の例としては、薄ピンクや薄い抹茶色などが、暗い色の例としてはボルドーや紺色があげられる。

また、最も明度が高い色は白、最も明度が低い色は黒である。

色には、彩度のバリエーションもある。

彩度が高い色は鮮やかではっきりしている色であり、彩度が低い色は淡くぼんやりとした色である。

これも、iPhoneの写真編集機能を触ったことがある人はイメージが簡単に湧くだろう。

このように、色は温度、明度、彩度で分けることができる。

さらに、色には興奮色と鎮静色がある。

興奮感を与える興奮色とは、一般的に暖色系で彩度が高い色であり、赤、オレンジ、ビビットピンク、黄色などが含まれる。

反対に、落ち着かせる鎮静色は、寒色系で彩度の低い色であり、深緑、紺、濃い紫などが含まれる。

先ほど黄色は人を興奮させるため寝室に不向きであり、反対に紫は人を落ち着かせるから寝室に向いていると言ったのはこのことである。

また、一色自体もある印象や感情などを人に喚起させることができる。

例えば、寝室の色に最も向いていない黄色は、愉快、元気、警戒、希望、無邪気など、明るく陽気なイメージを想起させる効果がある。

また、注意や注目というイメージも想起させる。

これは、黄色信号や小学生の黄色帽子、黒板の黄色チョークなど身の回りのものに多く使われている。

また、寝室の色に最も向いているとされる紫には、上品、優雅、妖艶、神秘、高貴などというイメージがある。

みなさんは、高貴な人がお風呂上がりにバスローブを身にまとっているのを想像する際に、バスローブの色は何色で想像するだろうか。

おそらく紫を想像する人が多いだろう。

この他にも、赤は情熱、青は爽快感、緑は安らぎ、オレンジは活発、ピンクは愛情などを想起させる効果がある。

このようなイメージはパッと浮かぶ方が多いのではないだろうか。

特に、恋愛はピンクといったイメージは強く根付いているように思う。

また、白には純粋や神聖、黒には重厚感や威厳といったイメージがある。

結婚式では白が使われ、葬式では黒が使われるのはそのためである。

 

このように、私たちの生活の中には色が溢れており、意識していないうちに私たちに大きな影響を与えている。

是非、このような色のパワーを意識して生活をすると世界が少し変わって見えるかもしれない。

まずは、睡眠の質を高めるために、寝室の模様替えから試してみてはいかがだろうか。

 

参考記事:https://www.homesandgardens.com/news/sleep-expert-colors-not-to-paint-a-bedroom

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  • 記者 WRITEREno

    23歳の女子大生。旅行が趣味で、最近はそれをvlogにするのにはまっている。北米に1年間留学をした経験を活かして翻訳ライターとして活動中。

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