紫外線を浴びると性欲が湧くことが科学的に証明

公開日:2022/03/01
更新日:2022/03/04

  • 記者 WRITERみり
    みり

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    晴れた日の海辺。まぶしい太陽の下で少し日に焼けた肌に水滴が輝く。

    ひと夏の恋とか、ひと夏の情事という映画もありますね。夏と言えば性欲が高まる季節と言われています。

    そして実際、ある研究により、紫外線を浴びることで人の性欲が高まることが証明されました。

    Cell Reportsで発表されたこの研究では、日光には性別に関わらず、「恋を情熱的にする」効果があることが明らかにされました。

    参照記事:https://www.iflscience.com/editors-blog/ultraviolet-light-increases-sexual-desire-in-humans-study-confirms/

    紫外線が男性のテストステロンのレベルを上げることは長きに渡り知られていました。

    そして日光が人間の振る舞いやホルモンに大きな影響を与えることも分かっています。

    「しかしなぜそういった効果があるのかというメカニズムは分かっていません。今回の研究はこの仕組みを紐解くためのきっかけとなると思います。」

    と研究著者は語ります。

    研究では、肌のp53と呼ばれるタンパク質が日光と性ホルモン分泌のつなぎ役であることが 明らかにされたのです。

    p53は通常、紫外線に反応してシミやソバカスを作り、日光から細胞を守るためにDNAを修復する役割があるとされています。

    研究者たちは、UVB(紫外線B波)にさらされたネズミの性ステロイドホルモンの変化を計測しました。

    この紫外線B派は、日焼けの原因となる紫外線です。

    結果、UVBを浴びたネズミの性ホルモンは目に見えて上昇し、より性的にアクティブになることがわかりました。

    メスのネズミの発情期が長くなり、どのネズミもセックスにより積極的になったのです。

    遺伝子操作されてp53タンパク質を皮膚に持たないネズミでは、普通のネズミのようにセックスへの興味が高まるという変化は現れませんでした。

    このことから、このp53タンパク質が日光に反応してホルモン分泌を促しているということが言えます。

    この他に性欲に関するものではビタミンDが挙げられます。

    ビタミンDの数値が低いと性欲減少に繋がるのです。

    ビタミンDのサプリメントを1日3300IU、1年間飲み続けたグループは飲まなかったグループと比べてテストステロンの数値が倍になったという実験もあります。

    そしてこのビタミンD値は日光を浴びることで上昇させることができます。

    日光により性ホルモンと併せてビタミンD数値が上昇し、セックスに対してより積極的になるのです。

    また研究では、32人の対象者にUVBを浴びてもらった後、性欲に関するインタビューを行いました。

    男性、女性どちらもより情熱的になったと答え、男性では攻撃性が増したと答えた人も見られました。

    「一言で情熱的と言っても、感情的と性的の2種類が見られました。」

    研究者たちは言います。

    男性と女性では異なったエリアに変化がありました。

    女性では性的興奮が増し、パートナーとの関係を美化する傾向が強まりました。

    男性ではパートナーのことをより強く考えるようになり、彼女のことをもっと知りたいという気持ちが高まったそうです。

    より確証を得るため、対象者には2日間日光を避けて生活してもらい、その後25分間UVBを浴びてもらいました。

    対象者はその直後に血液検査を受けました。

    24時間前の血液検査と比べると、25分間UVBを浴びた対象者全員のテストステロンの数値が明らかに上昇しました。

    つまり、日光のセックスホルモンへの影響は即実的であることも明らかになったのです。

    これは少し意外でした。

    女性への効果と男性への効果が、逆の方が自然な感じがします。

    女性のほうが身体的にセックスに積極的になり、男性は相手をもっと知りたいと、感情的により情熱的になりました。

    テストステロンの上昇が彼らにより自信を与え、女性に対して積極的にコミュニケーションを取りたいと思わせたのでしょうか。

    女性は普段どちらかというと性的アプローチの面では男性より控えめな傾向があるので、この結果は男性には嬉しい知らせではないでしょうか。

    女性は、日光を浴びた後は相手を美化しがちらしいので、男性が自分のことをもっと知ろうとしてくれる姿勢を見て「この人素敵」と惹かれやすく、その後性行為まで繋がりやすいのかもしれません。

    夏のほうがセックスの機会が増えると世間で言われているのは、夏は日光がそもそも強いこと、肌の露出や日照時間の長さなどで肌に日光が当たる機会が多いことで、人々がよりセックスに積極的になっているからと言えそうです。

    25分間浴びただけで明らかな上昇が見られるわけですから、理屈だけで言えばデートをする時は夜になってから待ち合わせするより、まだ日のあるうちに会ったほうが紫外線マジックによってお互い惹かれやすくなるということになります。

    今後、気になるあの人を誘う時、または若干マンネリを感じているカップルの方、この研究結果を頭の片隅に置いておくと、良い結果が得られるかもしれません。

    最後に念のため追加しておきますが、紫外線の浴びすぎは皮膚にとって有害です。

    実験でも25分だけで効果があることが分かっていますので、浴びすぎに注意しつつ、デートプランに取り入れてみましょう。

     

    ※記事の内容は、効能効果または安全性を保証するものではありません。サイトの情報を利用し判断及び行動する場合は、医師や薬剤師等のしかるべき資格を有する専門家にご相談し、ご自身の責任の上で行ってください。

    • 記者 WRITERみり

      ケーキと菓子パンが主食の20代後半に全身に蕁麻疹が何度も出て30代から一転健康志向に。「穏やかに心身健康」をモットーに南の島で生活中。早朝に浜辺を愛犬と散歩するのが日課。世界のいろんな人の変わったニュースを読むのが趣味。

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