自転車に乗るとEDになる?サイクリングと勃起機能の関係

公開日:2019/02/01
更新日:2022/02/09

自転車を漕ぐ男性

健康に良いと言われているサイクリング。
しかし実はED(勃起不全)の原因になってしまう可能性があるとの事です。
勃起機能と自転車の関係性を解説します。

  • 記者 WRITERSTERON編集部
    HIROSHI

サイクリングは体の健康を維持促進する効果のあるエクササイズ方法の一つです。

下半身全体の筋肉を使うため、筋肉量を増やす目的や、体への負担の少なさから、ダイエットの目的など、様々な理由で人気のアクティビティですね。特に都心部では車の渋滞や電車の遅延等も多発するため、通勤や通学でも利用する人が増えてきました。

国や企業としても新しい交通インフラの一つとしてバイクシェアなどを推奨しているほど、体にも環境にも優しい乗り物です。

車移動が不便な都会では特に普及の進んでいる移動手段ですね。東京都民に関してはなんと過半数の人が週に最低1回は自転車を利用しています。

東京都の自転車利用頻度[1]

  • 週4日以上利用:28.1%
  • 週2日~3日利用:14.3%
  • 週に1日は利用:13.9%
  • ほとんど利用しない:43.7%

そんな人気の自転車がED(勃起不全)の原因になるのは悲しい事ですね。自転車と勃起機能の関係性とEDを予防するための方法を紹介します。

 

EDの定義

診断

EDと聞くとかなり深刻な症状を想像してしまいがちですが、実は勃起や勃起の維持に満足が出来ない場合は全てED(勃起不全)に当てはまるのです。

東邦大学医療センター(大森病院)はEDを次のように定義しています。

EDの定義は「満足のいく性行為に十分な勃起を達成できない、もしくは維持できないこと」ということですので、誰でもなる可能性があります。(出典:大森病院

勃起はするけど性行為中に中折れしてしまう、勃起力が昔よりも弱くパートナーを満足させられないといった比較的ライトな悩みもれっきとしたEDなのです。

日本人男性でEDに悩む人は3人に1人、50代以上の男性に至っては2人に1人が悩んでいると言われています。

 

自転車が及ぼす影響

自転車に乗る男性

健康の維持促進に効果的と言われている自転車ですが、なぜEDの原因になってしまうのでしょうか。

一番の理由は下半身の会陰(肛門からペニスの間)と呼ばれる部分に、物理的な圧力を加えてしまう事です。この会陰と呼ばれる部分はペニスへ血液や酸素を送るための血管や神経が集中をしており、健康的な勃起機能を維持するのに重要な部分なのです。

勃起とは性的な興奮をしたときに、脳から下半身に指令が送られることにより、血管が拡張して血流が増える事により発生します。この時に会陰周辺の血管や神経の状態が正常ではないと、上手く血液がペニスに送り込まれなくなり、EDを引き起こします。

サイクリングと勃起機能に関する調査によると、長時間自転車に乗る習慣のある男性は勃起状態を発生させるのに大切な下半身の神経(陰部神経)や動脈(外陰部動脈)がダメージを受けてしまう傾向があると発表しています。特に自転車に乗る時間が長ければ長いほど、下半身の神経や血管へのダメージ量が増えるとされています。

ドイツの研究チームはEDに関する様々なリサーチ結果を調査し、最終的にサイクリングによる下半身の血管や神経へのダメージはED発生の原因になると発表しました[2]

 

EDを防ぐ自転車の乗り方

自転車のシート

自転車とEDの関係性について説明をしましたが、もちろんサイクリングは健康に良いエクササイズの一つです。

もしサイクリングのプロを目指しているのなら改善は難しいかもしれませんが、健康維持のために自転車を利用しているのであれば、次の5つのポイントを意識してみましょう。

自転車の勃起機能へのリスクを軽減させる効果があります。

EDのリスクを避けるためのポイント

  • サドルの面積が小さいスポーツタイプのものは避ける
  • ハンドルの位置を下げて、重心を前に(下半身にかかる体重を減らす)
  • サドルにクッションを付けて、下半身を保護する
  • 適度に休憩をして、長時間連続して乗るのを避ける
  • 自転車以外のエクササイズを増やす

 

既にEDの場合は

医師への相談

既に勃起力の低下や中折れなどEDの症状に悩んでいる場合は、いったん自転車に乗る事を控えてみる事をおすすめします。

また、EDは自転車以外にも様々な原因が考えられます。

EDの主な原因は下半身の血液の循環機能がなんらかの理由で低下している事です。下半身の血液の循環機能を改善する効果のある行動を意識しましょう。

EDの改善効果のあるとされている方法を5つ紹介します。

ED改善効果のある5つの方法

  • アルギニンやシトルリン、ランペップなどの血液循環促進効果のある成分を取る
  • 血流の妨げの原因となる脂質の多い食事を避ける
  • 筋肉量を増やして、男性ホルモン分泌量を増やす
  • 疲労の原因となる過度は運動を避ける
  • ストレスをためない(メンタルとEDには密接な関係あり)

 

まとめ

仲の良いカップル

健康に良いとされている自転車ですが、残念ながらEDへの影響がないとは言い切れません。

もちろん利用する自転車のタイプ、時間、距離などによっても影響度合いは異なります。

もしEDに悩んでいたり、不安がある場合は長時間自転車に乗るような習慣は避けた方が良いかもしれませんね。

 

※記事の内容は、効能効果または安全性を保証するものではありません。サイトの情報を利用し判断及び行動する場合は、医師や薬剤師等のしかるべき資格を有する専門家にご相談し、ご自身の責任の上で行ってください。

  • 記者 WRITERHIROSHI

    STERON編集部
    健康食品のOEMメーカーにて10年間勤務。その後性に関する某ベンチャー企業にて商品の企画開発に従事。
    仕事でもプライベートでも性を医療的側面から見ているので、常に冷静な顔でとんでもないページを見ています。
    過去の経験を生かし、科学的な根拠にもとづいた記事の執筆を心がけています。

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