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あるツイッターアカウント（Strange Facts）が、ペニスのように見える6つの石の画像を投稿して話題になりました。

「ドイツで見つかったこれらのディルドは約28,000年前のもの」

「発見された最古のセックストイと考えられます」

とのこと。

しかしファクトチェックしてみると、画像の石と説明が食い違っていることが分かりました。

多くの学者が世界最古のディルドと考えているのは「ホーレ・フェルスのペニス」と呼ばれる28,000年前の石器で、2005年にドイツで見つかったものです。

発見された時は14個の石の破片でしたが、発掘チームがジグゾーパズルのように組み立てると、長さ約20センチのペニスのような形になったそうです。

一方の先っぽがかなり磨かれていて、リングも彫られているので、「シンボリック」な意味があるようです。

面白いことに、この石器はセックスの補助に使われた可能性がありますが、単なる男性器の象徴ではなく、礫石器を仕上げる石工用の道具として使われたかもしれないとのこと。

昼はお仕事の道具、夜はエッチな道具として使われたんでしょうか!?

それはさておき、ツイート画像のディルドですが、実際にはもっと新しいフランスの遺跡発掘現場から見つかったものだそうです。

このツイート画像のディルドたちはロンドン大学ウェルカムコレクションの2015年展示会の展示物で、画像はマスメディアで広められました。

展示会ではツイートで掲載されたディルドとともに、「ホーレ・フェルスのペニス」についても議論されました。

しかし、ツイートの画像は元々2009年に泌尿器学の研究論文に掲載された図で、出土物から割礼の習慣の起源について検討するためのものだそうです。

論文の著者たちは、ヨーロッパで見つかった紀元前38,000年から11,000年までのペニス状の出土物から、割礼や包皮除去の習慣が大半のものに見られると主張しています。

ペニスのような道具は角、骨、石などでできており、別々の発掘現場から見つかったものです。

その大半はフランスの人間が居住した洞窟から出土したもので、年代を特定できないものもあるそうです。

それらがディルドやマスタベーションの道具と考える人もいますが、祭祀に使われた可能性もあるとのこと。

ただし、これらの道具から、当時の人々が種の存続を重視し、ボッキが大事なことだと考えていたことは分かるようです。

このディルドだけでなく、石器時代の性生活はなかなか刺激的だったようで、当時の社会では「乱交」「乱婚」が中心だったという学者がいます。

狩猟採集社会では食料を分け合うように、複数の相手とのセックスをして子を作り、親密な血縁集団を作っていたそうです。

そうすれば、メンバーの多くが飢えをしのぎ、子孫も残せる、ということのようです。

日本の石器時代といえば縄文時代ですが、縄文時代のセックス事情もなかなか刺激的です。

まず、縄文人は昼間にセックスしていたとのこと。

この時代にはまだ危険な野生生物が多かったので、夜にセックスをして無防備になるのは避けたそうです。

また昼間に屋外プレイも多かったのではないか、と言われていて、定期的にたき火の周りで祭りを行い、乱交パーティーのようなこともしていたのではないか、とまで言われています。

石器時代のご先祖さまたちはずいぶんワイルドなセックスをしていたようですが、それには理由がありました。

満足な医療体制がない当時、せっかく生まれた子どもが死んでしまうことが多かったのです。

乳幼児の死亡が多かった縄文時代の平均寿命は15歳と言われています。

そのため、当時の女性はたくさん子どもを産まねばならず、１人の女性が4～5人の子どもを出産したとされています。

そして、出産も今以上に危険で、女性の死因のトップ3に入っていたそうです。

古墳時代の男性の死亡年齢のピークは35歳で、女性の死亡年齢のピークは25歳であるため、縄文時代の女性の平均寿命も男性より短かったと考えられています。

石器時代の子作りと子育ては大変だったんですね。

石器時代のディルドの話は愉快ですが、背後にはそんな深い事情があったようです。