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世界初の「ユニセックスコンドーム」の存在をご存じだろうか?
公開日:2022/02/02
更新日:2022/02/09
実はマレーシアで世界初の男性も女性も使用できるユニセックスコンドームが発売されたそうです。
商品名は「Wondeleaf」。
今回はそんなユニセックスコンドームの「Wondeleaf」について調査をしてみました。
Contents [目次を開く]
マレーシアの婦人科医ジョン・タン氏が、男性でも女性でも装着できる「世界初」のユニセックスコンドームを開発したそうです。
画期的な製品らしいのですが、似ている製品はないのか、そもそもコンドームの名前の由来とか歴史とか知らないな、と思ってしまいました。
そこでこの記事では
―ジョン・タン氏のユニセックスコンドームのご紹介
―コンドームトリビアのご紹介、そして
―日本のユニークなコンドームのご紹介
をして、コンドームについてみなさんと一緒にあれこれ考えてみたいと思います。
ジョン・タン氏が発明したワンダリーフユニセックスコンドームは、サーモプラスチック粘着シートによって女性器の中にも男性器の外側にも装着できるそうです。タン氏はこのユニセックスデザインは「世界初」と宣伝しています。
このコンドームは通常のコンドームと同様、ペニスに根元までかぶせて使うこともできます。
逆に女性が装着して膣に差し込んで使用することもできます。
材質は透明なポリウレタンで、傷をおおう創傷被覆材として使われるものです。
薄さは0.03ミリ、かなり薄いデスネ。
タン氏はツイン・カタリスト社の創業者。
ユニセックスコンドームの発明が、利用者にとって「差別のない普遍的なエンパワーメント」になることを願っている、と語っているそうです。
エッチに力づけてくれるのは間違いなさそうデスネ。
しかし、タン先生がこのコンドームを開発したのはエッチだからではなく使命感のためです。
タン氏は語ります。
「私は朝夕避妊手段の副作用に苦しむ患者に会っています」
「我々はこの状況も是非とも変えたい」
「ワンダリーフユニセックスコンドームは、ユニバーサルエンパワーメントと双方向の避妊手段を提供することで、避妊と副作用のジレンマへの対応の幅を広げるものです」
立派な心構えだと思います。
タン氏の狙いは避妊だけではありません。
ユニセックスコンドームには、性器周辺をカバーする袖がついています。
これはより効果的な性感染症(STDs)防止を意図してデザインされたものです。
「ワンダリーフユニセックスコンドームは基本的には接着のための粘着シールドがついた普通のコンドームですが、同時に感染防止のため性器周辺をカバーするものです」とタン氏は語っています。
このコンドームは文字通り使用者の肌に吸い付くので、性交中に外れる可能性は他製品より少ないそうです。
このコンドームには、他の長所もあります。
その一つは、他のラテックス(天然ゴム)コンドームのようなアレルギーが起こらないことです。
ワンダリーフユニセックスコンドームの開発は思ったより複雑だったそうです
タン氏は、製造が容易でしかも使用者にとって心地よいコンドームにすることに苦心した、と語っています。
「薄く、ソフトで、柔軟で、丈夫で、防水で、何よりもべたつかない。そんな三次元の袋の開口部に、垂直に伸びてしかも粘着力のあるシールドをつけねばなりませんでした」
「ユニセックスコンドームの粘着部分は装着の前に十分に広がらなければなりませんし、装着の際にはしわや折れ曲がりがない状態で、会陰部にしっかりとくっつかないといけません」
男性でも女性でも装着できる、感染症防止のため「シールド」をつけるという発想自体すごいですが、製品にするには様々工夫が必要だったんですね。
タン先生の苦心には頭が下がります。
ワンダリーフ商品は一箱にコンドーム二個入り、現在マレーシア国内向けにオンラインで販売中ですが、許認可申請後、国際的に販売する予定とのことです。
なお、よりよい避妊を追求した製品はこれだけではなく、海外では他にも先例があります。
例えばイギリスのマンチェスター大学の研究者は、「より快適な」避妊のために天然ゴムとグラフェン(炭素をシート状に結合させた物質)を合体させたコンドームを開発しました。
イギリスのデザイナーベン・ポール氏は、障害のある人が指一本で開けられるコンドームの包装をデザインしています。
以上、世界初をうたうマレーシアのユニセックスコンドームと海外事例のご紹介でした。
さてここで気になるコンドームトリビア。
そもそもコンドームのことを勉強したことがないなあ、というわけで調べてみました。
コンドームとは、性行為の時ペニスにかぶせる避妊具、というのはだれでも知ってますね。
名前の由来ですが、イギリスのお医者さんの名前と、フランスの地名の二種類があるそうです。
イギリスの王様チャールズ二世が子どもを作りすぎてしまったので、お抱え医師が、これ以上王様の子どもが生まれないように避妊具を発明した。
その先生の名が避妊具の呼び名になった説。
もう一つは、フランスの地名コンドンに由来するという説。
なお、イギリスのお医者さんも、フランスの地名もつづりは「Condom」です。
コンドームの歴史は古く、紀元前3000年のエジプトにはすでにあったそうで、ブタやヤギの盲腸や膀胱で作られていたそうです。
動物の内臓をペニスにかぶせる避妊具は世界各地にあったようですが、ゴム製のコンドームが製造されたのは19世紀以降とのこと。
現代よく使われている、天然ゴムラテックス製のコンドームは、20世紀の始めにポーランドの実業家ユリウス・フロム氏が製法を発明して広まりました。
それまではペニスに似せた型に生ゴムの切れはしをはり付けていましたが、フロム氏はガラス製のペニス型をラテックスにひたす「セメント・ディッピング」という製法によって、より薄く、つぎ目のないコンドームの開発に成功しました。
フロム氏はヨーロッパで大成功をおさめ、「フロムス」のコンドームは「マパ」と名前を変えて現在もドイツで製造されているそうです。
以上、コンドームのトリビアでした。
では、現代日本のコンドーム事情はどうなってるんでしょう。
調べてみると、たまにコンビニや薬局でコソッと買っているだけでは目に入らない面白いネタが見つかりました。
コンドームといえば、使用感がない薄いモノが好まれると思います。
どうやら日本で一番うすいのは極薄0.01ミリのようです。
ただしあるメーカーによると、薄いコンドームの魅力は男女では違っているそうです。
男性は使用感がないことを評価している一方、女性はパートナーの「ぬくもり」を感じられることを評価しているとか。
「ぬくもり」ですか、気がつきませんでした。
また、女性が大事にするぬくもり感を高めるため、摩擦で温かくなるゼリーをつけた製品もあります。
逆に分厚い0.09ミリで、スローセックスのために摩擦を低減したデザインのものもあるそうです。
なるほど、そういう考え方もありますか。
薄ければいい人だけじゃなかったんですね!
形状ですが、行為中の快感を増すイボつき、男性器を握られているように感じられる「グリップ型」というのもあるようです。
潤滑ゼリーをつけて、女性の側の摩擦を避け苦痛のないスムーズな行為や、男性側の快感を増すものも見つかりました。
ゴムのにおいを隠すにおい付き、アーティストデザインの箱や、個包装にハートマークがついている見た目が可愛いものもあります。
コンドームつきのラテックス製半透明ショートパンツなんて変わり種も見つけましたが、避妊具というより、アダルトコスプレのような感じです。
そもそもこのショートパンツ、何回使えるんでしょうか?
日本向け製品ではワンダリーフのようなユニセックスコンドームは見つかりませんでしたが、ユニークな子宮内避妊用具を見つけました。
FD-1というタイプの避妊具は、葉っぱの芯、または魚の骨のような形状のプラスチック製の細い棒です。
これを子宮の中に差し込むと、受精卵が子宮内に着床するのを防げるとのこと。
これならコンドームのように行為を中断して装着する必要もなく、ピルのように毎日飲む必要もありません。
メーカーのホームページによると、一年間使用した女性の妊娠率は数パーセントだそうです。
装着しても体の他の部分にはほとんど影響はないそうですが、メーカーは、産婦人科医と相談した上で本製品を使用することを想定しており、使用前にお医者さんと相談することをすすめています。
これなら行為途中の装着の手間もなく、使用感もありませんね。
オギノ式と組み合わせれば、避妊の成功率はもっと高まるでしょう。
以上、マレーシアのユニセックスコンドーム誕生の報道をきっかけにコンドームトリビアと日本のコンドーム事情を見てみました。
たまにコソッと買うだけだと分からなかったことが分かってとても勉強になりました。
避妊のため、性感染症防止のため、そしてよりよいセックスライフのため、コンドームメーカーが知恵を絞っていることも分かりました。
そんなコンドームメーカーに今後も期待したいですね。
※記事の内容は、効能効果または安全性を保証するものではありません。サイトの情報を利用し判断及び行動する場合は、医師や薬剤師等のしかるべき資格を有する専門家にご相談し、ご自身の責任の上で行ってください。
記者 WRITERDarchan
好奇心旺盛で、硬軟とりまぜ色々なコトの真相を知りたいライター。昔は会社の同僚に誘われてたまにハーフマラソンに参加していたが、最近は食べる専門。おなかの脂肪が気になりだしたので、また運動するつもり。
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