【カフェインは大丈夫?】紅茶を寝る前に飲むべき13個の理由を徹底解説!

公開日:2023/03/30
更新日:2023/05/09

紅茶

カフェインが含まれているから飲んではダメ。
夜の紅茶はいかにも睡眠に悪そうですよね。
しかし、実は紅茶は寝る前にこそ飲むべきドリンクなんです。
今回は紅茶に隠された以外な健康効果をご紹介しましょう。

    優雅なティータイムは素敵。 だけど寝る前に紅茶を飲むのはちょっと・・・。

    カフェインを気にしてそんな風に思う方、多いんじゃないでしょうか。

    でも実は、紅茶は寝る前にこそ飲むべきドリンクなんです!

    今回は、寝る前に紅茶を飲むべき理由を徹底的に解説します!

     

    【カフェインは少ない! 】紅茶に含まれる成分を分析

    では紅茶にはどのような成分が含まれているのか、中身を確認していきましょう。

    [テーブルID = 11766 /]

    まず注目してほしいのはカフェインの含有量の少なさです。

    カフェインは眠気をもたらす脳内物質アデノシンの働きを阻害して覚醒作用をもたらします。

    目安として血中カフェイン濃度が約10μg/mLになると効果が出始めますが、これには約250mgものカフェインが必要。 [1]

    一方で、紅茶に含まれるカフェイン量は1杯あたり30mg~50mg程度。

    つまり1杯程度であれば目が覚める効果はほとんど発揮されないんです。

    実際に紅茶を飲んで目が覚めた! なんて人、あんまり周りで見かけないですよね?

    他にも紅茶はさまざま成分を含有。

    その中でも特に寝る前に効果的にはたらく成分にテアニンやタンニン、カテキンが挙げられます。 [2]

    紅茶のメリットを語るうえで不可欠となる成分、それぞれどんな効用があるか詳しく解説していきます!

     

    【もはやサプリ】紅茶を寝る前に飲むメリット13選!

    紅茶には実際どんな効果があるのか・・・。

    テアニンやカテキンなどがもたらしてくれる効果を見ていきましょう。

     

    1.睡眠の質が高まり起床時に爽快感が得られる

    まず着目すべきは一番多く含まれている”テアニン”

    テアニンには睡眠の質を改善してくれる効果があるんです!

    脳の中には多くの神経細胞が存在しており、なかでも脳を落ち着かせる神経細胞にガンマアミノ酪酸(GABA)があります。

    マウスを使った実験では、テアニンの摂取後30分で高ストレス作用をもつGABA濃度が上昇したことで自律神経が整い、睡眠の質を高める効果が得られたと報告されているんです![3]

    ぐっすり眠てスッキリと目が覚める。

    寝る前の紅茶はそんな理想を叶えてくれるんです。

     

    2.興奮が静まりストレスが軽減される

    テアニンにはさらにストレスを軽減する効果も期待できます。

    人間の脳がリラックスしているときに出る脳波ですが、テアニンの摂取によってα波が出力された、そんな研究があるんです。[4]

    日本農芸化学会誌に掲載された8名の女子学生を対象とした実験では、テアニン200mgを含む水100mlを服用することで40分後に後頭部・頭頂部にα波が出現し、少なくとも2時間の持続が認められたとの報告があがっています。

    さらに名古屋大学心理学科が行った、こんな面白い実験も。

    無作為に集められた12人の被験者に対し、テアニンを摂取している状態、していない状態でそれぞれ暗算タスクを実施。

    すると、テアニンを摂取している状態の方が、心拍数などのストレス反応が減少することが明らかにされました![5]

    紅茶は心を落ち着かせ、ストレスをもやわらげてくれる飲み物なんです。

     

    3.血圧を下げて循環器系疾患のリスクを減少させる


    テアニンの快進撃はこれだけではありません。

    テアニンが持つ鎮静効果は血圧を下げ、心臓疾患予防など循環器系のケアにも役立ちます。

    脳内にグルタミン酸受容体という神経細胞があり、興奮性神経伝達物質であるグルタミン酸をすばやく媒介することで脳を興奮状態に。

    名古屋大学心理学科による研究では、テアニンにはグルタミン酸受容体とグルタミン酸の結合を阻害する効果が明らかにされているんです![6]

    重病のリスクも軽減してくれるテアニン、摂取しない手はないですよね。

     

    4.記憶力や集中力などの脳機能が向上する

    脳機能

    さらにテアニンは記憶力や集中力も上げてくれます。

    2008年、英国ユニリーバ社は”テアニンとカフェインを同時に摂取することで、脳の情報処理速度や集中力の低下を抑止する”と報告しました。[7]

    実際の実験では、27名の参加者に100mgのカフェイン、または100mgのカフェインと50 mgのテアニンを摂取させ比較。

    すると、カフェインとテアニンの組み合わせにおいて60分後に注意力やパフォーマンス精度の有意な改善が見られ、60分後と90分後の両方で注意力を妨げるものに対する感受性の低下も確認されています。

    理由はドーパミンやセロトニンへのはたらきかけによるもの。

    テアニンが脳血中のドーパミンやセロトニンの濃度を変化させ、記憶力や集中力といった脳の認知機能を向上させるのです!

    テアニンのすごさ、十分わかってもらえたのではないでしょうか。

     

    5.酵素GSaseの働きを抑制して虫歯を予防


    お茶に含まれるカテキン、虫歯予防効果があるとなんとなく知っている方も多いのではないでしょうか。

    その仕組みを解説していきましょう。

    実は虫歯の原因物質が特定されたのは2011年と結構最近のこと。

    静岡県立大学が行った研究では、口腔中に存在する酵素グルカンスクラーゼ(GSase)が、虫歯の原因となるグルカンを産生していると明らかにされました。[8]

    カテキンはそんな酵素Gsaseの活性化を阻害し、虫歯を予防できる効能があるんです![9]

    紅茶を飲むだけで手軽に虫歯予防ができるなんて、忙しい現代人にピッタリですよね。

     

    6.脂質代謝が高まり体脂肪が減少する


    カテキンは脂質代謝を高め、ダイエット効果も期待できます。

    脂質は肝臓で分解・蓄積されますが、高濃度のカテキンが肝臓に運ばれると脂質の分解を手助けしてくれるんです。

    肝臓内にはグルコシルセラミドをはじめとする脂肪酸輸送を担うたんぱく質があり、脂質をミトコンドリアに送り込むことで代謝を促します。

    中国で行われた693匹のラットを使った実験では、肥満ラットの血清グルコースと脂質が改善され、肥満ラットの脂肪を6日遅らせることに成功!

    カテキンの持つ脂肪酸輸送の活動を活性化させる効果により、体脂肪減少が叶うことが証明されています。[10]

    紅茶を飲むだけでダイエットのサポートになるなんて、お手軽さには脱帽です。

     

    7.コレステロール低下で生活習慣病も予防

    コレステロール

    健康診断のコレステロール値が気になる・・・って方、結構多いんじゃないですか?

    そんなときも、コレステロールの吸収を抑制してくれるカテキンがおすすめです。

    コレステロールには悪玉(LDL)と善玉(HDL)の2種類があり、LDLコレステロールが小腸で吸収されると徐々に肥満体型に・・・。

    カテキンはこの脂質吸収プロセスを阻害してくれるわけです![11]

    飲料メーカーの伊藤園が成人男女60名(男性38名、女性22名)に、12週間カテキンを197.4mg配合した飲料を1日2本摂取させた実験では、総コレステロール値、悪玉コレステロール値ともに有意に低下したことが確認されています。

    最近少しお腹が出てきたアナタ、ぜひとも紅茶を飲んでカテキンを摂りましょう!

     

    8.強力な抗菌・抗ウイルス作用で病気を跳ね返す

    さらにカテキンには抗菌・高ウィルス作用も備わっています。

    カテキンは悪い細菌そのものを殺菌したり、最近が出す毒素の攻撃力を弱めるはたらきも。

    ウィルスに対しても非常に有効で、ウィルスが他の細胞にくっついて増殖するとき、結合部分にカテキンが付着して繁殖を阻止してくれるのです。

    カテキンはO157などの食中毒菌はもちろん、薬剤耐性をもつ黄色ブドウ球菌やマイコプラズマ菌、さらにはインフルエンザウィルスにも有効![12, 13]

    日本カテキン学会による実験では、緑茶エキスにO157を加えたところ、3時間後に100分の1に減少し、5時間後には完全に死滅したことが明らかにされました。

    加えて、普段飲んでいる濃さの20~40分の1程度の濃度であっても、殺菌効果があるとのこと!

    また、マウスにおける実験でO157の出す毒素と同量のカテキンを混合して24時間経過したものを投与しても生存したことから、カテキンの抗毒素効果についても報告されています。

    カテキンを豊富に含む紅茶、本当に万能な飲み物ですよね。

     

    9.アレルゲンの働きを抑えて花粉症なども改善


    アレルギーをお持ちの方、朗報です。

    花粉症をはじめとする免疫の過剰反応であるアレルギー症状、カテキンで抑制できます。

    そもそもアレルギーとはマスト細胞と呼ばれる免疫細胞にアレルゲンが付着して発生する炎症反応。

    九州大学大学院農学研究院の研究では、カテキンはマスト細胞に対し、炎症の原因となるヒスタミン酸の放出を抑制するはたらきを持つことが明らかにされています![14]

    アレルギーに苦しむ方、紅茶を飲むのもぜひおすすめですよ。

     

    10.腸の粘膜に働いて下痢も改善

    紅茶の風味に不可欠な要素、タンニン。

    実はタンニンは、整腸剤にも用いられるほど有用な成分なんです。

    下痢の原因の一つに、腸内環境の悪化による腸の過剰活動が挙げられます。

    大手製薬会社大正製薬によると、タンニンは過剰となった腸活動を穏やかにし、粘膜の炎症もとってくれ、結果として腸内環境に安定をもたらしてくれるとのこと。[15]

    腸は”第2の脳”と呼ばれるほど重要な臓器、紅茶で労わってあげましょう。

     

    11.抗酸化作用で肌のシワを改善

    アンチエイジングの効果

    カテキンはお肌にも良いって知ってましたか?

    その理由、カテキンの抗酸化作用にあるんです。

    抗酸化作用とは酸化を抑えるはたらきを言いますが、皮膚で酸化が発生するとどうなってしまうのでしょうか。

    資生堂の調査では、皮脂内の成分が酸化するとくすみやすくなったり、コラーゲンが酸化すると肌が硬化しシワができやすくなってしまうとのこと。

    ”また、肌の中では皮脂やコラーゲン、遺伝子などのさまざまな物質が酸化ダメージを受けます。例えば皮脂の場合は、肌表面にある皮脂が紫外線にあたることで皮脂の中の不飽和脂肪酸やスクワレンなどが酸化し、過酸化脂肪酸や過酸化スクワレンという物質に変化。すると、表皮の細胞に対して細胞障害を引き起こし、くすみなどのトラブルにつながります。
    また、コラーゲンが酸化すると、肌が硬くなったり黄ぐすみを引き起こしたり…。 (引用:ワタシプラス by 資生堂)”

    酸化は人間の体に不可欠なメカニズムですが、場合によっては体にダメージを与えます。

    抗酸化作用を持つカテキンを摂取する必要性がよくわかりますよね。

     

    12.メラニン色素の抑制による美白効果もあり


    営業など外回りで太陽にさらされがちな男性、シミができたりしていませんか?

    そのシミ、タンニンで抑制できますよ!

    シミの原因は紫外線を長時間浴びることで生成されるメラニン。

    中国で行われた実験では、タンニンはメラニンを産生する細胞であるメラノサイトの活性を抑え、シミのできにくい肌にしてくれることが証明されています。[16]

    さらに近年、ビジネスシーンにおける男性の肌の重要性が資生堂の調査によって明らかに!

    普段からスキンケアに敏感な女性たちは、男性と相対したときも意識的に肌のキレイさをチェックしているんです・・・!

    •  ビジネスシーンで男性の「肌」をチェックする女性は、男性の1.4倍!
    •  ビジネスシーンで最も好印象な肌の要素は、シミや肌あれのないツヤ肌。

    (出展:20~50代男女1,100人に聞いた 「UNO 男の肌とビジネス印象調査」 春の新入社員必見!! 「肌マネジメント」も抜かりなく。 “肌” がビジネスシーンにおける印象を左右することが判明!!)

    好印象をもたれるサラリーマンになるためにも、タンニンの摂取は不可欠と断言できます。

     

    13.血行促進で夜のパフォーマンスも高まる

    セックス
    紅茶は男性の性生活に好影響を与える点にも言及しましょう。

    理由はテアニンとカテキンによる血行改善です。

    前述の通りテアニンにはα波を誘因する作用があり、体がリラックスして血管が拡張状態に。

    またカテキンも脂質代謝を良くする副次的なはたらきとして血行改善が期待できます。

    勃起に必要な海綿体を膨張させるにあたり、優良な血行は欠かせないもの。

    さらに覚醒作用のあるカフェインまで投入できるとあれば、あなたのパフォーマンスがすこぶる良くなるのは疑いようがありません!

    結論、やはり紅茶は寝る前にこそ飲むべきなんです!

     

    【おすすめ3選】紅茶の飲み方を拘れば効果が倍増!

    そんな紅茶ですが、飲み方には少しコツが必要です。

    間違った飲み方をすると少しの効果しか得られないなんて結果にも・・・。

    ここでは紅茶の効果を最大化させる飲み方について紹介します!

     

    1.実はノンカフェインは避けるべき

    就寝前だしカフェインは避けた方がいい・・・なんて考える人は多いんじゃないでしょうか。

    しかし紅茶についていえば、逆にノンカフェインこそ避けるべきなのです。

    カフェインを除去する方法は大別すると以下の通り。

    1.  有機溶剤による抽出
    2.  湯、水による抽出
    3.  超臨界二酸化炭素抽出
    4.  その他の方法

    (出典:Foof for Well-being)

    食品表示法観点ではカフェインやカフェイン除去工程は表示対象外、見た目からでは判別できません。

    つまり除去方法によってはうま味や香りが損なわれるだけでなく、効能のある成分が抜け落ちてしまうなんて悲劇も・・・。

    前述の通り紅茶におけるカフェイン量は多くありません。

    わざわざノンカフェインを選ぶのはリスクの方が大きいと言えるでしょう。

     

    2.150mlくらいが適量

    では就寝前、どのくらいの量を飲むのがいいんでしょうか。

    答えは150mlです。

    テアニンによるα波を期待するとき、必要な量は200mgほど。[17]

    紅茶150mlでちょうどこの量をカバーできるんです。

    150mlの目安はティーカップになみなみと入っているぐらい。

    寝る前にゆっくり飲むにはちょうどいい量ですよね。

     

    3.お湯は80℃で抽出すると効果が最大化される

    紅茶に含まれる効能を最大限引き出すコツ、それが温度80℃での抽出です。

    農林水産省茶葉研究所によれば、テアニンを最大限抽出するには50~80℃、カテキンを抽出するには80℃以上が必要。

    あまり高温で入れすぎるとテアニンの量が減少してしまうため、2つを上手に引き出せるのが80℃であることがわかります。

    お湯を沸かす温度を設定できる電気ケトルはAmazonなどECサイトで1万円以内で購入可能です。

    紅茶は沸騰したお湯ではなく、80℃で淹れるように心がけましょう!

     

    寝る前に適量の紅茶を飲むのはオススメ!


    就寝前の紅茶の効能、しっかりとご理解いただけたと思います。

    でも紅茶の魅力はそれだけじゃありません。

    紅茶は茶葉の産地や焙煎方法、ブレンド、フレーバーなど本当に種類は様々。

    そんな中から自分だけのお気に入りを見つけて、寝る前のひとときを紅茶と一緒に優雅に過ごす・・・。

    なんだか体だけじゃなく、心も豊かにしてくれそうですよね。

    寝る前の紅茶、ぜひ今夜から試して健康な心身を手に入れましょう!

     

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