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オランダでは売春が合法なのをご存知の方も多いでしょう。

もちろんやりたい放題ではなく、セックスワークは政府の管理のもとに行われています。

そしてオランダの国立公衆衛生環境研究所（RIVM）はセックスワークによる性感染症（STIs）予防のため、セックスビジネスオーナーやセックスワーカー向けに衛生ガイドラインを定めています。

その内容の大半は常識的なものですが、中には、剃毛、フィスティング、ゴールデンシャワーなど、過激プレイに関する生々しい内容も含まれているとか…。実際に紹介していきます。

参照記事：

https://www.rivm.nl/en/hygiene-guidelines-sex-businesses-sex-workers

まずは剃毛プレイに関するアドバイスについて。

剃毛は剃刀を使う事ですり傷を作る可能性があり、すり傷からの少量の出血も性感染症の感染リスクがあるとのこと。

そこでRIVMは以下のアドバイスをしています。

• お客に自分のカミソリ持参を頼むか、使い捨てカミソリを使用する
• 同じカミソリは複数のお客に使わない
• 使用後の使い捨てカミソリは、UNロゴのついた危険物入れに捨てる
• 回収運搬業者の感染防止のため、カミソリは通常のごみ箱には捨てない 

なるほど、刃物を使う切り傷やすり傷のリスクを最少にするのは大事ですね。

しかし、剃毛プレイはもちろん、通常のセックスでも傷ができるリスクがあります。

そこでRIVMはまず、他人の体液を素手でさわらないこと、特に粘膜（口、膣、肛門の中）に入れないよう求めています。

「体液」とは、血液、精液、「射精前の男性の体液」つまり先走り汁、だ液、膣液、糞尿、吐しゃ物（ゲロ）などです。

先走り汁まで具体的に書いているのが生々しいですが、きっちり仕事をしている感じがして、好印象です。

そして傷口に体液がついてしまったら、清潔な温水で洗い流すことを定めています。

ここで要注意。

洗剤を使うと粘膜が乾燥して性感染症のリスクが高まるので、洗剤を使ってはいけないそうです。

洗った傷口は、ばんそうこうやガーゼでおおいます。

RIVMはさらに、傷口に体液が入ったら、医師や最寄りの保健局に電話するか訪問して事情を説明し、指示を受けるよう求めています。

セックスワーカーに医師や最寄りの保健局の電話番号を携帯に登録することも求めています。セックスワーカーを守ろうとするRIVMの本気を感じますね。

お次はフィスティングに関するガイドライン！膣や肛門に拳を突っ込む過激プレイです。

ガイドラインには、フィスティングでは膣や肛門が裂けて出血する可能性がある、と淡々と書いてあります。

あの….当たり前です…（笑）

そして、読んでいてセックスワーカーも大変だなあ、と思いましたが、RIVMはむしろ逆のことを想定しているようでした。

興味深いことに、その後には、「お客に」フィスティングする時セックスワーカーの手に傷がある場合に性感染症のリスクがある、と書いてあります。

オランダのお客様は剃毛やフィスティングをしてほしいマゾっぽい人が多いのでしょうか。

大変興味深いデスネ…。

さて、そんなフィスティングによる性感染症を防ぐため、RIVMは「突っ込む方の手にCEのロゴがついた微生物用の手袋を着用すること」、「手袋と潤滑液はお客ごとに代えること」を定めています。

フィスティング用の手袋を指定するなんて、セックス産業のプロですね。

また、出血したらやめることを定めていますが、これは当然…。

そしてプレイ前に「お客が」お尻を洗うよう頼むことも定めています。やっぱりお客がフィスティングしてもらうことが多そうです。

オランダでは、フィスティングが人気プレイなのかもしれません。

お次は「ゴールデンシャワー」こと放尿プレイと、糞便プレイについてです。

尿自体は病原菌は含まないが、性感染症に感染している人の尿に血液が混ざるので、飲んだ人が感染するリスクがあるそうです。

そして大便はバクテリアやウイルスがたくさん入っていて、傷から侵入する恐れがあるので、スカトロセックスの時うんこを食べるのは危険、とのことです。

RIVMは、ゴールデンシャワーとスカトロセックスについて、以下を定めています。

• 血が混ざっている、またはその疑いがある尿は飲まない
• お客様の大便は絶対食べない
• 糞尿が切り傷やすり傷に触れないようにする

オランダのお客の性癖がここからもうかがえます。

以上、過激プレイについてのオランダ政府機関RIVMの衛生ガイドラインを見てきました。

口にするのはためらわれる内容ですが、性感染症のリスクが分かり、セックスワーカーを守ろうとするオランダ政府の意志を感じられる内容だと思います。 

セックスワークの現実を直視し、ガイドラインを制定して、弱い立場のセックスワーカーを守ろうとする。

そんなオランダの姿勢には、日本も見習うべきことが多いのではないでしょうか。