シルデナフィルに確認されている副作用7つ&正しい飲み方

公開日:2019/06/10
更新日:2022/02/09

シルデナフィルの副作用

バイアグラの主成分であるシルデナフィル。
実は副作用の発生頻度は意外と高いのです。
副作用の種類は深刻な症状から軽微なものまで様々です。
主な副作用や正しい飲み方を紹介します。

  • 記者 WRITER
    MASAJI(STERON編集部)

ED治療薬として最も知名度のあるのがバイアグラです。1998年に登場してからバイアグラはアッという間に勃起に悩む男性から支持を得て人気になりました。

しかしバイアグラはれっきとした医薬品で、基本的に日本では医師の処方がない限り利用する事が禁じられている薬です。確かに心臓が弱い人が利用すると危ないという噂も良く聞きます。今回はバイアグラの主成分であるシルデナフィルに確認されている副作用や危険性、正しい飲み方を紹介します。

 

シルデナフィルの特徴

シルデナフィルとはED治療薬であるバイアグラに使われている化学成分です。1990年代前半に狭心症の治療を目的に開発されましたが、偶然臨床実験中に勃起改善の効果があることわかり、ED治療薬として1998年に一般販売されました。

シルデナフィルにはPDE5と呼ばれる血管の伸縮性を失わせる酵素の働きを押さえ込むことによって、血管が広がりやすい状態を作り出す作用があります。つまり薬の力で血管を広げて血流を促進する事で、性的な刺激を受けたときにより多くの血液をペニスに送れるようになるのです。

ちなみにシルデナフィルを使っているのは含んでいるのはバイアグラだけではありません。そもそもバイアグラとはシルデナフィルを配合したED治療薬の商品名です。例えば同様の成分を含む医薬品で肺動脈性肺高血圧症の改善を目的にした薬はレバチオという商品名で販売されています。この他にもシルデナフィルには様々な効果効能が確認されています。

▼シルデナフィルの詳しい効果効能はこちら

【効能】意外と知らないシルデナフィルに確認された効果9つ

 

確認されている副作用7つ

ここからは代表的なシルデナフィルの副作用と注意点を紹介していきます。副作用の種類を紹介する前にシルデナフィルを服用する事でどのくらいの確率で副作用が発生するのかをざっくりと説明します。

シルデナフィルの安全性を研究した論文では979名の男性を対象に服用後も最長4年もの間、徹底して追跡調査を行いました。この調査によると調査期間中に、服用量を変更したり服用を停止する必要のある深刻な副作用の発生は全体の3.7%となりました[1]

ED治療の専門病院である浜松町第一クリニックによるとシルデナフィル服用によう軽微な副作用は90%の利用者に発生するとコメントしています[2]

つまりシルデナフィル服用による副作用の発生頻度は深刻な症状は約4%程度、軽度の症状は約90%となります。この結果を見る限り無視できる程低い発生頻度ではありませんね。しっかりとどんな副作用が発生するのかを理解したうえで利用すべきです。

 

1.ほてりや顔の潮紅

悩む男性

シルデナフィル利用によって比較的高頻度で発生する可能性がある症状が顔の火照りや紅潮です。顔の火照りや紅潮はシルデナフィルの血管拡張作用によるものです。血管が拡張され通常よりも多くの血液が流れる事で、皮膚が薄い部分や血管が多い部分には赤みが発生します。特に細かい血管が集中する顔等に変化が発生し易い傾向があります。

顔の火照りや紅潮は比較的軽微な症状にも思えますが、多くの利用者がこの症状が理由でシルデナフィルの利用をやめているようです。

 

2.頭痛

頭の痛みを感じる男性

シルデナフィルの服用によって頻発する副作用が頭痛です。頭痛とは血管の伸縮によって発生する症状の一つです。特に突発的に発生する偏頭痛は脳の血管が広がり周囲の神経を刺激することで発生します[3]

シルデナフィルは血管を拡げる作用のある医薬品です。そのためシルデナフィルを服用する事で頭痛が発生したり、悪化してしまう可能性があります。特に地獄頭痛と呼ばれる激しい痛みに襲われる群発頭痛[4]を経験したことがある人はシルデナフィルの服用に細心の注意が必要です。

台湾国立軍医センター(National Defense Medical Center)が発表した論文によると、シルデナフィルを服用した人のうち25%が頭痛の副作用を体験したとのことです。さらに群発頭痛の経験者が服用すると、再発のトリガーになる可能性があるようです[5]

ひどい頭痛に襲われた経験のある人は、シルデナフィルのバイアグラよりもシアリスやレビトラなど他のED治療薬を処方してもらうように医師に相談してみると良いでしょう。

 

3.消化不良や胸やけ

胸に手を当てる

シルデナフィルを服用するときには、胸焼けの薬も持ち歩く方が良いかもしれません。その理由は胸焼けもシルデナフィル服用によって発生する副作用の1つだからです。シルデナフィル服用による胸焼けの発生頻度は約7%と比較的頻繁に発生する症状です[6]

シルデナフィルとはペニス周りの筋肉をリラックスさせることで血管を拡張させる医薬品ですが、人によっては意図しない筋肉のまでリラックスさせてしまうことがあります。例えば食道を締めている筋肉を緩めてしまうことで胃酸が意図しないところまで逆流してしまい、結果的に胃もたれに繋がります。

シルデナフィルを飲んで胃もたれなどの副作用を感じた場合には、ガスターなど胃酸を抑える薬がおすすめです。一緒に服用することで、胃もたれを抑える効果がある事が確認されています[7]

 

4.動悸

心臓を押さえる

シルデナフィルの副作用には動悸もあります。シルデナフィルには血流を促進する効果があるため、一時的に心臓に負担がかかる場合があります。

動悸とは胸がドキドキしたり、心臓の鼓動が早くなる症状です。常日頃、動悸が発生するようであれば不整脈や高血圧症、心不全など心臓に関する病気にかかっている可能性があるので、医師への相談をおすすめします。

トルコの大学の医学部(Adnan Menderes University)で行われた実験では、26.8歳以下の男性40名に対してシルデナフィル50mgを服用させました。この実験の結果、動悸を感じた被験者の割合は約15%となりました[8]

 

5.めまいやふらつき

めまい

めまいもやふらつきもシルデナフィルを飲んだ際に比較的高頻度で発生する症状です。めまいとは血圧が急に低下する事で、脳に十分な血液を送れない時に発生します[9]

シルデナフィルには血管を開き、血液の流れを促進する効果があります。結果的に体の血圧を下げり、めまいやふらつきの原因になります。シルデナフィルの効果が効いている服用後4〜5時間程度は車の運転などは避けるべきです。

 

6.視覚の障害

目

以外ですがシルデナフィルを飲む事で目が光に敏感になってしまう副作用も確認されています。

ニューヨークの大学(Icahn School of Medicine at Mount Sinai)が発表した論文では、バイアグラを多く摂取すると長期的な視覚の損傷につながる可能性があると結論づけられています。特に色の判別に関する能力にダメージが大きく、31歳の男性がネットで購入したシルデナフィル50mgを服用したところ症状が発生し、服用後1年しても症状が回復しなかった事例も存在します[10]

そこまで高確率で発生する副作用ではないものの、網膜が弱い人や目に異常のある人は利用を避けた方が良いかもしれません。

 

7.皮膚のかゆみや筋肉の痛み

痒み

シルデナフィルの作用で半強制的に血行が促進されることで、体中がかゆくなったり痛くなったりすることがあります。温かい環境下で体が乾燥もしていないのに皮膚がかゆくなるのと同様のメカニズムです。

特に腰や腰付近に発生することが多いとされています。軽度の副作用ではありますが、あまりに強い痛みや痒みを感じるようであれば、すぐにかかりつけの医師に相談をしましょう。

 

服用に注意が必要な人

専門家のコメント

シルデナフィルは高血圧の緩和やED改善、勃起力アップなど、男性にはうれしい効果のある医薬品です。しかし同時に副作用の発生リスクもある事がわかりました。ここからは深刻な副作用のリスクを避けるためにも、正しい飲み方と注意点を解説します。

 

一酸化窒素を増やす薬の服用中

ニトリグリセリンなど硝酸系の薬を飲んでいる人はシルデナフィルを含む医薬品を服用すべきではありません。これらの医薬品には体内で一酸化窒素を作りだし、血管を柔らかくする効果があります。これに加えてシルデナフィルを取り込むことで、血圧を過度に低下させてしまう可能性があるのです。

 

心臓に持病を持っている

心臓になんらかの問題を抱えている人もシルデナフィルを服用すべきではありません。そもそもセックスの時には、心拍数や血圧が向上することがわかっています[11]。それに加えてシルデナフィルの効果が加わることで、意図しない作用が発生する可能性があります。

 

肝臓に異常がある

シルデナフィルは肝臓で代謝されて、比較的すぐに便や尿から体外に排出されます。精液にシルデナフィルが混じるケースもあります[12]

そのため、肝臓の機能に障害を持っている方はシルデナフィルを摂取するべきではありません。肝臓が上手く働いていない場合、シルデナフィルをうまく体外に排出することが出来ないため、血液中の濃度が異常に高くなってしまう可能性があることが指摘されています。実際に肝機能に障害を持っている人は、危険性があるためにシルデナフィルの臨床実験に参加出来ていません。

 

降圧剤を服用している

シルデナフィルに関わらずED治療薬の正しい飲み方を調べると、必ず高血圧の薬に関する注意事項が記載されています。また、もともと血圧が極端に低い人もシルデナフィルを服用するべきではありません。特に90/50mmHg以下の人は要注意です。

シルデナフィルの血圧を下げる作用によって危険なレベルにまで血圧が下がってしまう可能性があります。それでもシルデナフィルの処方を受けたい場合には、医師への相談をしてください。

 

脳梗塞や心筋梗塞の経験者

脳梗塞や心筋梗塞の発症後は、血圧の変化に適切に対応する調節機能がしっかりと働かない可能性があります。そのためシルデナフィルをはじめとして血圧を変化させる薬を服用すると、通常よりも強く血圧を変化させてしまう可能性があります。

これらの病気を経験している場合は、しっかりと過去に経験した症状を医師に相談のうえ、正しい飲み方や、治療方法を検討しましょう。心筋梗塞後にはセックス自体が危険な行為とされているため、ED治療薬が処方される事は少ないでしょう。

 

【まとめ】信頼の出来る医師に処方してもらおう

シルデナフィルは90%以上の人になんらかの副作用が発生します。これだけを聞くと非常に危険な医薬品のように感じますが、用法用量を守って正しい飲み方を知る事で、高確率で深刻な症状は回避する事が出来ます。

特に初めてシルデナフィル系の医薬品を利用する場合は必ず信頼の出来る病院で処方してもらう事が大切です。その際に今までに経験した病気や体質等も伝えたうえで、飲み方や服用量についてもしっかりと医師に相談しましょう。

バイアグラをはじめとしてED治療薬はネットでも購入できますが、これらは偽物であったり問診なしで手に入ってしまうなど危険な面もあります。安易にネットで購入する事には危険が伴う事は理解しましょう。

※記事の内容は、効能効果または安全性を保証するものではありません。サイトの情報を利用し判断及び行動する場合は、医師や薬剤師等のしかるべき資格を有する専門家にご相談し、ご自身の責任の上で行ってください。

  • 記者 WRITERMASAJI(STERON編集部)

    STEORN編集部
    「性をロジカルに」をモットーに記事を執筆。これまで感覚的に語られてきた”性”というテーマを学術的・科学的根拠に基づいて伝えていきたい。ティーコンシェルジュの知識を活かし、健康問題の解決に向けたハーブティーのブレンドもこなす。

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