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アボカドを食べると性欲が湧くとか、精力が高まると耳にした方も多いことでしょう。

確かに、アボカドには脂肪分を始めとするビタミンやミネラルが多種入っているので、性欲が高まる可能性は否めません。

そこで今回は、アボカドには本当に性欲向上効果があるのか、栄養成分から検証します。

アボカドはどんな食べ物？

アボカドは、メキシコ辺りを原産とするクスノキ科に属する樹木から収穫される果実です。脂質や栄養価が高いことから、「森のバター」や「食べる美容液」と呼ばれるほどで、美や健康を気遣う女性からも人気を得ています。

私たちがスーパーで目にするアボカドは、未熟な状態のものを追熟させたもの。熟したアボカドは生のまま食べられるので、サラダにもよく使われています。

アボカドのトロッとした食感がマグロのトロとも似ているので、醤油をつけて味わったことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか。

ところで、アボカドの形はまるで睾丸のように見えませんか？

アボカドの名前の由来には、ユニークな俗説があります。1,500年ごろに栄えた古代アステカ人が使っていた「ナワトル語」の隠語で、睾丸を意味する「アーワカトル」からアボカドになった、というものです。

もしかしたら、アボカドの形を見た女性が、ムラムラっと性欲を湧かせていたのかもしれませんね。

アボカドに性欲や精力を向上効果はある？

アボカドを性欲や精力を向上させる目的で食べるとなると、パワー不足感が否めませんが、現状維持やホルモンバランスの維持は期待できます。

というのも、性欲や精力は、ストレスや疲労、睡眠不足、肥満、加齢による性ホルモンの低下などが深くかかわっており、これらを改善するにはビタミンやミネラル、タンパク質などが必要です。

アボカドには、ビタミンやミネラルは豊富に含まれています。しかしながら、タンパク質をほとんど含んでいないのです。

例えば、性ホルモンの低下を解消し性欲を高めるには、コレステロールやタンパク質でできている酵素が必要ですが、アボカドにはどちらも少量しか含まれていません。

また、性欲を低下させる『肥満』の解消には、アボカドに含まれる食物繊維は有益ですが、脂肪分（脂質）によるカロリーが高いため、かえって太る心配があります。

ただし、アボカドに多く含まれる亜鉛やセレン、マグネシウムといったミネラルや、ビタミンCやビタミンEなどの抗酸化成分は、男性ホルモンのテストステロンの合成に役立つ点は見逃せません。

アボカドの持つ栄養成分を性欲や精力向上の観点から見ると、タンパク質が少ないことから、性欲や精力の現状維持やホルモンバランスの維持に役立つといえるでしょう。

アボカドの健康効果

アボカドには性欲や精力を飛躍的に向上させるには十分とはいえませんでしたが、健康面から見るといくつものよい効果が期待できます。

便秘に効果がある

アボカドは、果物の中でも食物繊維を豊富に含んでいるのが特徴です。皮を剥いた小さめのアボカド約100gには、食物繊維が多い野菜のごぼう1本約100gと同程度の5.3gも入っています。

食物繊維には腸内を刺激して便意を促進したり、便のカサを増してスムーズに排泄する作用があるので、アボカドは便秘の予防や解消に効果があります。

成人が1日に目標とする食物繊維量は、男性で20g以上、女性は18gなので、アボカドを1個食べただけで1/3～1/4程度摂取できるのです。

ガン予防と抗がん作用

アボカドに含まれるビタミンA・C・Eは「ビタミンエース」とも呼ばれ、ガン予防に効果的です。

細胞の遺伝子が傷付くことでガンの元が生まれ、免疫力で壊されなければ増殖してガンになります。

ガンの原因には、タバコや紫外線、塩分過多、熱い食事、過度な運動、肥満、加齢など様々な要因が考えられていますが、ガンを予防するには、免疫力を強くして活性酸素のリスクを下げることが大切です^[1]。

アボカドに含まれる抗酸化ビタミンは、皮膚や粘膜を正常に保ち免疫力を高めるだけでなく、活性酸素による細胞の酸化を防ぐため、ガン予防に有益です 。

また、アボカドに含まれるβ-カロテンや、ファイトケミカルと呼ばれるポリフェノールの1種・プロトカテク酸には、ガンの増殖を抑制しガン細胞を死滅させる、抗ガン作用効果が期待されています^[2]。

日焼け予防

アボカドに含まれるポリフェノールやコエンザイムQ10 、ビタミンエースなどが持つ抗酸化力は、紫外線による細胞へのダメージを軽減し、シミやシワ対策に役立つと考えられています。

日焼け止めや帽子などを活用するのはもちろんですが、体内に抗酸化力が備わっていれば、より効果的に日焼け予防が可能です。

一番栄養がある種の食べ方

一般的にアボカドの種は捨ててしまうかと思います。しかし、意外なことにアボカドの栄養素の70％は種に含まれるともいわれ、抗酸化成分や水溶性食物繊維が多く、様々な健康効果が得られるので捨てるのはもったいないことです。

• 中性脂肪やコレステロールを下げる
• 脂肪を燃焼させる
• 性欲をアップさせる
• 疲労やストレスを回復させる
• 便秘や腸の状態をよくする
• コラーゲンを増やす

食べ方としては、アボカドの種を包丁で1cmに切り、1リットルの水を入れた鍋で30分程度煮詰めて「アボカド種茶」としていただくのが簡単です。

香りはあまりよくないので、蜂蜜やレモン汁などをプラスして飲みやすくしましょう。サラダやパスタ、シチューなどの料理に加えて食べることもできます。

包丁で切る際にアボカドの種が滑って怖い人は、日当たりのよい窓辺で数日間種を乾燥させてから、ミキサーやフードプロセッサーで粉砕したり擦り下ろすこともできます。茶色い薄皮は苦味があるので、剥がしても構いません。

アボカドの種の味に慣れないうちは、ごぼうのような土臭さを感じるかもしれませんが、次第に慣れてきますので、ぜひチャレンジしてみてくださいね。

アボカドを食べる時の注意

アボカドはカロリーと脂質が高いため、食べ過ぎによる肥満や動脈硬化などに注意しなければいけません。いずれも性欲を下げる要因です。

カロリー

小さめのアボカド1個（100g）のカロリーは、ご飯1杯分の約80％に相当します。このカロリーの90％が、アボカドの脂質によって生み出されたカロリーです。仮に毎日2個食べ続ければ、カロリーオーバーで肥満になりかねません。

脂質

アボカド1個（100g）に含まれる脂質の量は、果物の中ではNO.1。アボカドの脂質がどれほど多いのか同じ果物で比べてみると、柿やりんごの約94倍にも相当します。

アボカドの脂質には、悪玉コレステロール値を低下させて血液をキレイにする、オレイン酸やリノール酸などの不飽和脂肪酸や、血管を丈夫にして脳出血のリスクを下げるパルミチン酸などの飽和脂肪酸が多く含まれています。

しかし、飽和脂肪酸を摂り過ぎると、動脈硬化や高脂血症の一因になるので、やはり性欲や精力維持のためにも、食べ過ぎには注意が必要です。

食べ方

また、食べ方としては生のままでいただくか、調理の際は短時間の加熱に留めるのがおすすめ。

アボカドに含まれるコエンザイムQ10やβ-カロテン、ビタミンEは、油と一緒に食べることで吸収率が高まりますが、ビタミンCは破壊率が高まるためです。

アボカドを購入して半分残した際やサラダに使う際は、レモン汁を一緒に使えば酸化による変色を防げるので試してみてくださいね。

アボカドの性欲・精力維持や健康効果を享受しながらも肥満や病気を防ぐには、1日に食べる量は1個程度にしておくのがよいでしょう。

まとめ：精力＆性欲向上にはアボカド＋αがベター！

栄養の宝庫といわれるアボカドには、性欲や精力の維持に役立つ栄養素が入っていることがわかりましたが、決して十分ではありません。

特に勃起力を向上させるアミノ酸などは全く含まれていないので、他の食材から摂取カバーするようにしてくださいね。

また、アボカドには体によい脂質も多く含まれていますが、摂り過ぎると悪玉のLDLコレステロールが増え、動脈硬化や高脂血症などの病気の一因になる飽和脂肪酸も含んでいます。

カロリーオーバーによる肥満の懸念もあるので、くれぐれも食べ過ぎには注意してくださいね。アボカドは、1日に1個程度を目安に食べましょう。

性欲や勃起力に有効な食材はこちらのページでもご紹介しています。

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