座りっぱなしの働き方はメンタルに悪影響な事が判明

公開日:2022/02/15

落ち込む男性

おうち時間が当たり前になった今日この頃。
座りっぱなしで一日を過ごす人は増えているのが現状です。
今回は座りっぱなしの生活がメンタル面にどう影響するのか?に関するお話です。

  • 記者 WRITERみり
    みり

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    2020年、2021年は外出自粛の年でした。

    中には仕事も在宅になり、通勤も寝室から家のデスクまでとなった人も多かったでしょう。そして実際の買い物よりネットショッピング。

    全ては感染を防ぐためと、善意から行っていることでした。

    しかし、このことは世界的にうつを激増させるきっかけとなってしまったのです。

    外出をできるだけ控えることが目的でしたから、もちろん家で座っている時間が増え、よほど自分で意識しない限り、運動する時間も減ってしまいました。

    このことが、どう人々の気分や行動パターンに変化をもたらすかを検証するため、2327人を対象に8週間に渡ってのある調査が行われました。

    Frontiers in Psychiatryで発表されたこの調査結果は、座っている時間が長いほど、うつや不安感を招きやすいというものでした。

    「このパンデミックが始まり、ロックダウンに在宅ワークと前代未聞の変化が起き、研究チームはそれにまつわる変化を記録することにしたのです。

    落ち込む女性

    重要だったのはこの8週間で座っていた時間が長いほど、うつ症状の改善が現れにくかったいうことです。」と研究著者は語ります。

    座る時間が長いことが気分を落ち込ませるということと同時に、座っている間に何をしているかによっても、メンタルに異なった影響を及ぼすこともわかりました。

    「受動的な活動、例えばテレビを見たりSNS を見たりして過ごすことは、精神衛生上最も良くないことです。そしてこれらの活動はパンデミックのせいで激増しました。」彼は言います。

    パンデミック以前は、家で座っている時でも家族や友人とゲームをしたり、映画を一緒に見たりして過ごしていました。

    人との接触が制限され、コロナの情報を得るためにテレビやネットを見る人が増えました。そして、実際に会えない代わりにSNSで人と交流を図るため、必然的にスマホやタブレットを見つめている時間が増えました。

    スマホをいじる男性

    それに比例して、うつ症状を訴える人が増えたのです。

    ハーバード大学で行われた、49の研究を基にしたメタ分析では身体を動かす活動がうつや心配性などの症状が現れるのを予防する効果があると出ました。

    この分析を行った博士研究員は「運動は社会的に推進されていますが、多くは身体的なメリットだけを取り上げています。

    実際は、運動は精神面の健康を保つためにも非常に重要なのです。」と語ります。

    ノースカロライナ州立大学准教授もこの考えを支持します。

    「パンデミックは不安感などからメンタルヘルスに悪影響を及ぼし、身体的活動を継続するのを困難にさせました。

    このことがより人々の精神不安定を招き、より活動するのが億劫になるという、負のサイクルを広めてしまったのです。」と彼女は言います。

    運動することがなぜこんなにも気分に影響するのかということは、幸せホルモン「セロトニン」が関係しているということはよく知られています。

    セロトニン

    このパンデミックで最も名前が広まったホルモンではないでしょうか。

    しかし、活動的になることで分泌される神経伝達物質はセロトニンだけではありません。

    身体はドーパミンやノルエピネフリンも分泌します。

    これらのホルモンはセロトニンとともに、精神を安定させるのに役立ちます。

    身体を動かすことはうつや不安を解消する手助けになるだけでなく、定期的に運動することでストレスへの耐性もついてきます。

    SNSやYouTubeなどを見ていると時間があっという間に過ぎます。

    そのため「スマートフォンのタイマーをかけるのもいい方法です。30分や60分ごとに鳴るようにしておくのです。」イギリスの行動科学教授は推奨します。

    タイマーが鳴るごとに立ち上がってストレッチをするのです。

    飲み物を取りに行き、部屋の中を歩くなど、ちょっとした活動をはさむのです。

    このことは長時間座ったままからくる身体の痛み、特に 腰痛が起きるのを防ぐ効果もあります。

    常に自分の気分に注意を払うようにしましょう。

    長時間スクリーンを見続け、もう他のことをするのが面倒というような気分になったら要注意です。

    そんな時は、あなたの好きな方法で身体を動かしましょう。

    ラジオ体操をする、シャワーを浴びる、歩き回る、踊る、なんでもいいのです。

    一番悪いのは、オンラインに操られている人形になってしまうことです。

    糸を断ち切りましょう。

    自宅でトレーニング

    メル・ロビンスの5秒ルールも有効かもしれません。

    「なんだか無意味にダラダラとネット見てるな」と感じたら、もしくはセットしたタイマーが鳴ったら頭の中でカウントダウンします。

    「5,4,3,2,1,」

    そして0と同時に立ち上がるのです。

    そのまま身体を動かす活動に移ります。

    これは朝の2度寝を防いだり、取り掛かるのが億劫な仕事の先延ばしを防ぐ方法としてメル・ロビンスによりTED Talk で紹介され、2800万回視聴されている方法です。

    「やっぱやりたくないな。次の動画も見てみよう。」

    というように、自分で自分にストップをかけてしまう前に行動し始めてしまおうというのが目的です。

    カウントダウンをして、スマホをおいて立ち上がりましょう。

    その瞬間あなたは、自分の健康のためにSNS やYouTubeの計算された誘惑に打ち勝っことができるのです

    行動規制のせいでジムに行けなかったり、チームメイトとスポーツ活動ができなかったり、コロナ感染を気にして外出が億劫になってしまったという人もいるでしょう。

    でも大丈夫です。

    とりあえず、家でも身体を動かすように意識していればいいのです。

    そうすれば気分が少しずつ向上し、もっと長い時間運動してみようという気持ちになるかもしれません。

    まずは小さな変化から始めてみましょう。

    ワクチンや抗体がある人が増え、2020年に比べれば社会に渦巻く不安感が少しずつ落ち着いてきました。

    今後、一気にコロナ以前のような社会に戻ることは残念ですが期待できなさそうです。

    起きていることに順応しながら、自分のケアを行っていかなければなりません。

    今回のパンデミックのような時こそ、不安定な社会情勢に飲まれて落ち込んでしまわないために、意識して身体を動かすようにして、健康な精神を維持することが本当に大切です。

     

    参考記事:https://www.dailymail.co.uk/news/article-10388903/Divorce-bad-news-mens-health-study-reveals.html

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    • 記者 WRITERみり

      ケーキと菓子パンが主食の20代後半に全身に蕁麻疹が何度も出て30代から一転健康志向に。「穏やかに心身健康」をモットーに南の島で生活中。早朝に浜辺を愛犬と散歩するのが日課。世界のいろんな人の変わったニュースを読むのが趣味。

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