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松塚早苗(栄養士)
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- 【栄養士が教える】レバーの驚くべき精力向上効果!精力向上におすすめのレシピ
レバーに精力向上効果が期待できることを聞いたことはありますか?
その噂は本当なのでしょうか。レバーを毎日食べれば精力があがり、充実した夜の生活が実現できるのでしょう。
そこで今回は、レバーに含まれる栄養素から精力向上効果が期待できるのかお調べしました。
Contents [目次を開く]
「何となく身体が疲れたな」と感じて、レバーを食べたくなることってありませんか?
実は、レバーには驚くべき精力向上効果があったのです。どんな栄養素が精力アップにつながるのか解説します。
レバー特有の臭いが苦手な方でも、美味しく食べられるおすすめレシピも紹介するので、ぜひ参考にしてください。
レバーはどんな食材?
レバーとは、牛・豚・馬などの哺乳類や鶏などの鳥類の肝臓を指すことが多いですが、アンコウやふぐのキモなど魚介類の肝臓も含まれます。
レバーは「栄養の宝庫」とも呼ばれるほど、ビタミンやミネラル、必須アミノ酸などを豊富に含んでいます。
しかし、生のレバーには病原体が付着していることがあり、厚生労働省では食中毒やE型肝炎などのリスクがあるため、十分に加熱して食べるよう推奨しています。
かつて、飲食店ではレバ刺しとして生のレバーが提供されていましたが、牛レバーは2012年に、豚レバーは2015年に生食用としての販売・提供が禁止されています。ネットなどでは生食用の馬レバーを購入できますが、鮮度はもちろん信頼できる業者なのかも確認しましょう。
レバーに精力向上効果は期待できる
さて、安価で手軽に手に入るレバーですが、精力向上効果はあるのでしょうか?精力向上効果があるのかを確かめるには、どんな栄養素がレバーに入っているかがポイントです。
レバーには、アルギニンを始め、ビタミンB群やビタミンE、亜鉛などが豊富に含まれているので、精力向上効果が期待できます。
レバーに含まれる精力向上の栄養素
上記で挙げたレバーに含まれる栄養素が、どのように精力向上につながるのか、それぞれの働きを見てみましょう。
アルギニン
精力サプリにも配合されるアルギニンは、アミノ酸の1種です。必須アミノ酸ではないものの、同じくアミノ酸の1種のオルニチンと共に、体内で発生するアンモニアを尿素に解毒する大事な役割を担っています。
アンモニアはオルニチンと結合したのち、酵素反応によりアルギニンとなり、再び酵素の力で尿素とオルニチンに分解されて無毒化されます。このサイクルはオルニチン回路、または尿素回路と呼ばれます。
この代謝過程で一酸化窒素やシトルリンが生まれますが、血管を拡張させて血流をよくする働きがあるため、精力に直結する勃起力の向上効果があります。
研究報告によると、アルギニンを1日に、1~8g摂取することで精力向上効果がみられたとのこと。豚レバー100gには1,100mgのアルギニンが含まれているので、ギリギリ精力向上効果が期待できる含有量です。
アルギニンが不足すると精力が落ちるだけでなく、血管の老化として知られる動脈硬化のリスクが高まります。
ビタミンB1
ビタミンB1は、ビタミンB群に属する水溶性ビタミンの1つです。主な働きは、食品中の糖質をエネルギーに変換すること。
糖質は、ご飯に代表される炭水化物や甘いものだけでなく、野菜などにも含まれています。毎日の食事が効率よくエネルギーになれば、疲労の軽減や精力向上につながります。
ビタミンB1は毎日摂る必要がありますが、不足すると疲れやすくなったりイライラしたり、集中力が低下します。アルコールやタバコ、激しい運動でも消耗します。
ビタミンE
ビタミンEには、活性酸素の害から細胞を守る「抗酸化力」が備わっています。その働きにより、細胞や血管などの老化を防ぐことから、「アンチエイジングビタミン」とも呼ばれます。精子が老化すると精子濃度や運動率が下がります。
また、血流促進効果によりペニスに多くの血液が運ばれ、精力向上に効果的です。さらに、精子の運動性の改善や受精率を高めることがわかっているので、男性の精力向上や妊娠率アップにも欠かせません。
長期に渡り不足状態が続いた場合、溶血性貧血や動脈硬化のリスクが高まります。特に、女性では妊娠しにくくなったり流産の一因となったりすることがあるので気を付けましょう[1]。
ビタミンB12
ビタミンB12や葉酸も、ビタミンB群の1つです。ビタミンB12は、タンパク質の合成や赤血球の生成にかかわっています。造血ビタミンとも言われるほど、貧血の予防に有益です。
ほかにも、神経機能を正常に維持する働きや、DNAの合成をサポートし、末梢神経の傷を修復する力を持っています。精子の形成によい影響を与えるので、精力不足や不妊解消をサポートします。
また、海外の研究では、葉酸とビタミンB12の摂取は、無精子症に重大な影響を与えると発表されています。葉酸は精子のDNAの損傷を低下させるため、流産率の低下とも関係してきます[2]。
亜鉛
亜鉛はミネラルの1種で、正常な味覚の維持や男性ホルモンの分泌を高める働きを持っています。亜鉛が十分に体内にあれば、性欲の向上や精子の形成、精子量、運動率などが上がるため、男性の精力向上に欠かせません。
亜鉛はもっとも欠乏しやすいミネラルですが、体内で生成できないため、毎日の食事からしっかり摂ることが大切です。特に、肝臓や腸になんらかの病気がある方や激しいスポーツをする方は、亜鉛が不足しがちなので注意しましょう[3]。
苦手な人でも大丈夫!精力を上げる3つのレバーレシピ
「レバーの生臭さが苦手だが、栄養のためにしぶしぶ食べている」という方も多いかもしれませんね。
血抜きしたり牛乳に浸したりしても臭いが取れないのは、レバー内部の血液が残っているから。さらに、アラキドン酸やエイコサペンタエン酸といったレバーの脂肪酸が、臭くなる原因です。
実は、レバーの臭みを取るためには、調理温度の高さと短時間調理が大きく関係していたのです。調理法を工夫することで、レバー特有の臭いも取れて美味しく食べることができますよ[4]。
1:精力増強の王道レシピ!香り立つレバニラ炒め
レバーとニラ、ショウガにニンニクといえば精力増強の王道レシピ。もやしやきくらげ、玉ねぎ、ニンジンなど、精力アップにつながる野菜もたっぷりとれる、臭くないどころか香り立つニラレバです。
調理のポイントは2つ。1つめは、臭み取りのために長時間水に浸けないこと。鉄分の一部が失われてしまいます。表面の血を洗い流す程度で十分です。
2つめは、片栗粉をまぶしたレバーを180度にした多めの油で揚げ焼きすること。レバーの中心部までしっかり火を通してくださいね。
■材料
・調味料
オイスターソース:大さじ1
しょうゆ:大さじ1
さとう:小さじ1
酒:大さじ1
水:大さじ2
・レバーの下味用
レバー:200g
おろしショウガ:適量
しょうゆ:大さじ1
酒:大さじ1
片栗粉:適量
・野菜
ニラ:1束
玉ねぎ:1/4玉
にんじん:1/2本
きくらげ:少々
もやし:1袋
にんにく:2かけ
・その他
サラダ油など:多め
2:短時間で簡単!ビリ辛が美味いレバーの甘辛煮
いつもレバニラばかりでは飽きてしまいますよね。おかずにも、おつまみにもなる、短時間でできるレバーの甘辛煮を紹介します。こしょうとからしのピリ辛で食欲がモリモリ湧いてきますよ。
調理のポイントは2つ。
1つめは、レバーが煮立ったらアクをしっかり除去すること。このひと手間でレバーの臭いが除去できます。
2つめは、レバーに火が通ってから玉ねぎを入れること。シャキッと感が残って美味しく食べられます。
■材料
・調味料
しょうゆ:大さじ2
さとう:大さじ2
酒:大さじ2
みりん:大さじ1
お好みでショウガ:少々
からし:少々
こしょう:少々
ネギ:少々
毎日レバーはNG
レバーはビタミンA(レチノール)が豊富ですが、毎日食べていると精力向上どころか、頭痛や吐き気、脱毛、肝臓肥大などの中毒症状を起こす心配があります。
牛レバー100g中には1,100μg含まれています。豚レバーには13,000μg、鶏レバーには14,000μgと、成人男性の1日に推奨される量850~900μgの約15倍にも相当するのです。1日の耐容上限量は2,700μgなので、くれぐれもレバーを食べ続けることは避けましょう。
また、レバーにはプリン体が多く、体内の尿酸が増え過ぎて痛風になるリスクが高まります。鶏レバーやアンコウのキモに極めて多く含まれているので、高尿酸血症と診断されている方は食べるのを控えてください[5]。
レバーの代わりの食材
レバーから精力向上によい栄養が摂れるとわかったものの、それでもレバーだけは食べられない、という方もいらっしゃるかもしれません。
そんな方は、レバーにこだわることなく、こちらで紹介しているような精力を増強する栄養素が入った食べ物で補いましょう。
例えば、アルギニンなら凍り豆腐や鶏の胸肉、卵からも摂ることができます。ビタミンB1を摂るなら、豚赤身肉と舞茸のゴマ炒めなどもおすすめです。ビタミンB12は鮭やしじみ、赤貝にも豊富に含まれています。
ビタミンEを摂るなら、ヒマワリ油で調理することや、アーモンドや落花生を食べることで補えます。亜鉛を含む代表的な食材は牡蠣です。ビーフジャーキーにも亜鉛が多いので、塩分の摂り過ぎに気を付けながら食べましょう。
料理をしない方や、お酒を飲む機会が多い方、スポーツをしている方などは、精力につながる食べ物だけでなく、サプリメントを活用して効果的に補うとよいでしょう。
まとめ:バランスの良い食生活で精力を向上させよう
レバーにはビタミンやミネラルが多種含まれている割にカロリーも低く、栄養や精力を付けるのにはピッタリの食材です。
しかし、過剰摂取による中毒が心配なビタミンAや、痛風のリスクを高めるプリン体の含有量も高いので、食べ過ぎは禁物。特に、妊婦さんが食べ過ぎると胎児が奇形になる確率が高まるので注意が必要です。
レバーの臭みがどうしても気になって食べられない、という方は無理をせず、ほかの食材やサプリメントで精力向上の栄養素を補いましょう。
※記事の内容は、効能効果または安全性を保証するものではありません。サイトの情報を利用し判断及び行動する場合は、医師や薬剤師等のしかるべき資格を有する専門家にご相談し、ご自身の責任の上で行ってください。
記者 WRITER松塚早苗(栄養士)
「体内から美髪」をコンセプトとした美容院を経営。「毛髪分析」の結果を基に、ひとりひとりの状態に合わせた栄養指導から頭皮ケアまで行い、的確に美髪・薄毛改善に導いている。
現在は、美容院経営の傍ら、身体と栄養に関する情報をネットにて発信している。
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